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気付きと涙

先週末、素敵な気付きがあったので、記録しておこうと思う。

金曜日から土曜日にかけて、UTMFのボランティアに参加してきた。
UTMFとはウルトラトレイル・マウントフジの略で、富士山の周りを約160km走る、過酷で、かつ日本を代表するトレイルランレースだ。

UTMF165kコースマップ

俺は縁あって、今回のボランティアに参加することになったのだが、その役割は、富士急ハイランド(上図のF地点)に設置されるエイドステーション内で、選手の誘導と、ドロップバッグを選手に渡す~選手が使い終わったらバッグを預かる、というチームに配置された。

富士急ハイランドのエイドステーション

スタートは第1ウェーブが15:30。15分毎に第4ウェーブまで。第1ウェーブのトップ選手が、スタートから88.3km地点にある富士急ハイランドに到着したのは、はっきり覚えてないけど深夜だった。それから早朝までは、速い選手たちが到着し、それ以降は富士急ハイランドに到着するランナーたちが徐々に増えていった。

まず、選手をエイドに迎える際に、声をかける。「ナイスラン!」、「お疲れ様です!」、など手を叩いて選手を鼓舞しながら迎え入れる。
88.3kmも山の中を走ってきているのだから、当然ランナーはかなり疲労している。俺たちは、選手のゼッケン番号を確認しドロップバッグ(あらかじめ選手が預けた荷物で、中に着替えや食料などを選手自身で準備したもの)を疲れた選手に申し訳ないが、規定上選手たちに自らバッグを取ってもらうように、その場所まで誘導する。選手たちはエイドステーション内でドロップバッグを開封し、荷物を入れ替えたり、着替えたりする。同時にエイドにあるパン類、バナナやチョコ、コーラやスポーツドリンクなどを食べたり、水筒に補充したりしながら休憩する。

そして選手それぞれが、自分の能力に応じた時間、休憩した後、ドロップバッグを返却し、また旅立っていく。その時も手を叩いて選手を応援する。「ファイトです!」、「頑張って下さい!」などなど声をかけながら。

声掛けや手を叩いたりして選手を鼓舞すると、明らかに何かが選手に伝わり、反応が返ってくる。表情が明るくなったり、お礼を言ってくれたり、両方だったり、その反応は選手によって当然違うが、ほぼ全てポジティブな反応だった。今回、初めてランナーとしてではなく、選手や大会をサポートする側になってみて、よく分かった。応援はする方とされる方、どちらに対しても力になる、と確信した。

声や拍手で、俺から選手たちにポジティブなエネルギーを送る。それが選手に伝わり、選手たちの中で何かに変換されて、ポジティブなエネルギーとして俺に返ってくる。それがとても心地よかったな、と帰りのバスの中で考えていたら涙が出てきた。ボランティアをまたやりたい、という気持ちよりも、エネルギーの交換が心地よかったのではないか、と思う。

ここ最近、すごく嬉しい、すごく悲しい、以外の時にも涙が良く出る。胸に何かがグッとこみ上げてきて、なぜだか涙が出る。もしかしたら、肉体が「気付いてくれー」、と俺にメッセージを送ってきてるのかもしれない。
ポジティブなエネルギーを送る、相手からもポジティブなエネルギーが返ってくる。それがとても嬉しいし心地よい。今回はそういう気付きが得られたのではないかと思う。


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