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新型コロナウイルス対策にむけて経営者としての決断

今回、予測だけで少し不安を煽るような文章を書くことに躊躇はしましたが、できることをやっていく、少しでも飲食店の方と情報を共有する、エールを送るという意味で書きました。

新型コロナウイルスが広まってきた

2月になり、じわじわと新型コロナウイルスが広がりをみせ、東京都内でも感染が確認されるようになりました。対応が早い企業さんは1月からリモートワークなどに切り替えていましたが、製造業・サービス業である飲食店はリモートワークができません。

さて、今後飲食店では何が起きるでしょうか。起こってほしくはありませんが、一度想定できる範囲で、シュミレーションをしてみます。

2月19日現在で多くのイベントの中止をSNSなどで目にしました。

1. 人が密集するような機会を減らす
2. 人の移動をできるだけなくす

というのが感染症予防として出来ることである以上、人が移動をしなくなります。

やはり客足の減少、売上の減少という事態が起きるでしょう。

CHEESE STANDがある奥渋谷では感覚値ですがやはり観光の方が少なくなっているような気がします。弊社の売上も少しずつですが減少しています。

さらに固定費がネックとなり、お金が足りなくなるという事態に直面します。家賃はもちろんネックになります。個人店だとモロに生活に影響が出ますし、スタッフを多く抱えていると人件費などが重くのしかかります。大箱であればあるほど、駅近などであればあるほど固定費負担が大きくなります。

あまり不安を煽るわけではありませんが、特に東京では、過去にあった台風や豪雪などの自然災害による売上減少に近い状況が、長期間起こりうる。そう考えていたほうが、何かと備えられるのではないかと考えています。

正直、私たちもこの先どうなるかわかりません。

弊社は2月末決算、今期はなんとか利益が出そうですが、3月からの来期は私の楽天家の部分より心配性の部分が勝っている状況です。杞憂となればよいのですが、飲食店としての売上も減少、小売や卸も減少するものと思います。

3月から人が動く時期、桜、GWと3〜5月が毎年売上が稼ぎ時なのですが、新型ウイルスの性質が解明されていない現状ではちょうどその時期に感染が上昇カーブを描く可能性を指摘する人もいます。売上減少の中で、4月には固定資産税、5月には法人税、消費税の支払いという大量にキャッシュが出ていくという事態が待っています。

キャッシュがすべて

金はあればあるに越したことはない。

(賭博黙示録カイジ1巻 福本伸行)

カイジは1巻の限定ジャンケンのときにすでに気づいていました。事態が予測できない以上、キャッシュがあるに越したことはない。

動けるうちに動こうと考えています。やることはシンプルです。

あと、万が一私自身や、会社のスタッフが罹病する可能性だって大いにあり、その際に動けないということがあるのであれば、体調が良いうちに打てる手を打たなければいけません。

キャッシュの確保

今回はどうなるか予測ができないため、倒産しないためにキャッシュを確保するという選択肢をもっても良いかと思います。

僕たちは決済代行サービスを使用するようになったところ、売掛金のサイトが長くなり、キャッシュフローに悩むことがありました。銀行から「資金が足りません」といわれることはなんと心苦しいことか。赤字ではないにもかかわらず、お金が足りないという状況が発生しました。クレジットの売上申請をしていなかったという情けないオチがあるのですが、これが「黒字倒産」というものなのか、、と思ったことがあり、運転資金を借りたことがあります。
今まで、日銭商売ということもあり、さほど気にしていなかったキャッシュフローの問題に直面したことで、キャッシュの重要性が身に染みました。

以下5つを、キャッシュを残すため、またキャッシュを多くするためにやっていきます。シンプルに支出を減らし資金を増やす。

└ ①中小企業倒産防止共済(経営セーフティー共済)の減額

中小企業が加入できる制度。結構な金額の掛金を設定していましたが、ミニマムに減額してきました。これは何も無ければまた増額するだけでよいので、真っ先にやりました。もし加入しているところがあればおすすめします。

└ ②借り入れの申込み

こちらのツイートで知り、その翌日に日本政策金融公庫で更に質問してきました。

実際、コロナウイルスの直接の影響が出ていると明確に言える店舗はまだ少ないかもしれません。ですが、試算表をもっていけば審査をしてもらえたり、生活衛生貸付という制度が別途あるのでそれで申し込んで良いかもしれません。(おそらく利息は2.1%程度で生活衛生協同組合に加入していなければ今回の激変特別貸付と変わらない。)

おそらく、FL(Food+Lavor)コストだけで売上の60%近くいくといわれる多くの飲食店は借入することも視野に入れても良いのではないでしょうか。
逆に借入しなくても良いのは潤沢なキャッシュがあるところ、もしくは夫婦2人で運営しているところや地主などで固定費がそれほどかからないところは不要かもしれません。CHEESE STANDの経営者として事業を継続するために私は申し込もうと考えています。

└ ③役員給与の減額

やはりこれは避けては通れないと考えています。固定費の減額という意味で毎月の社会保険料も減るところが大きなポイントだと思っています。

└ ④生命保険の解約

これはまだやっていませんが、キャッシュがなくなったときに保険の解約することも検討しています。

└  ⑤定期購読などの解約

僕たちは今現在特に何も契約をしていません。新聞や雑誌など微々たる金額かもしれませんが、本当に必要でないものはこれを機に見直しても良いのかもしれません。

** 追記 └ ⑥一部敷金の資金充当交渉**

東日本震災を乗り越えた飲食業の先輩からお話を聞きました。
物件契約の敷金について物件オーナーと相談して、半年や3ヶ月分などを一部資金に充当してもらったり、交渉もされたとのことでした。オーナーとしてもこの先が見通せない時期に退去されると困るので、交渉も一つの方法としてはありだと思います。


スタッフと共有

こんな状況なら休む、また万が一スタッフが罹患した場合の告知方法などをスタッフに共有していきます。また手洗いについてもあらためて徹底していきます。

経営者として少しスタートが遅かったと反省しています。

決断力(覚悟)

最後、精神論ですが、危機を乗り越えるために経営者の決断力も必要だと思っています。危機を乗り越えるために、リスクを背負う(借金をする)決断や、スタッフの安全確保のために時期が来たら休むという選択肢を持つ決断、もしくは店を畳むという決断。

不安を煽るような文章となってしまいました。けれども備えあれば患いなしだと思っています。

また、影響力のある方が率先してこんな素敵なツイートもしてくださっています。


好きな店やプロダクトを応援するという皆さまの想いも必要になってくるかと思います。
なんとか皆でこの事態を乗り越えていきましょう!

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