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ランナー膝について

こんにちは!
柔道整復師の露口です。


『ランナー膝』っというフレーズを聞いた事はありますか?

『ランナー膝』とはランニングによって膝に痛みが出てしまった膝の外側で感じる痛みの事で、正式名称は『腸脛靭帯炎』(ちょうけいじんたいえん)といいます。

なんで膝の外側に痛みを感じるのかと言うと、
腸脛靭帯に繰り返し負荷が加わる事で、柔軟性が無くなります。

膝の骨は外側が隆起している特徴がある為、柔軟性が無くなった腸脛靭帯と膝の骨の外側部分で摩擦が通常よりも強く起こりやすくなることで、膝の外側に痛みを感じるようになってしまうんです。

これが痛みを感じるまでの大体のメカニズムになります。

腸脛靭帯炎を知る為のポイント!
腸脛靭帯はお尻にある筋肉と繋がっているんです!


私たちのお尻にある筋肉は立っている時はもちろん、歩いているや走っている時に欠かせないほどの役割を担っているんです。

例えば、人間とゴリラを比べた時にどっちの方が総筋肉量は多いいと思いますか?

・・・



当然ゴリラの方が総筋肉量は多いです。
ただし、お尻にある筋肉だけは人間の方が発達しているんです。

この写真は動物園でゴリラが動いている様子ですが、ゴリラやサルが得意とする『ナックルウォーク』と呼ばれる歩き方をしています。

これがお尻の筋肉の発達の違いを表しているんです。


ゴリラは人間よりも腕や足の筋肉は多いのに、お尻の筋肉が発達していないので、人間のような二足歩行をすることができないんです。

上の図は人間とゴリラの下半身の筋肉を表しています。

太ももの前や裏にある大腿四頭筋やハムストリングなどはゴリラの方が太く大きいのに、お尻にある大臀筋は人間の方が大きくなっています。

この大臀筋がある事で私は綺麗な二足歩行やスラっと立つ事ができているんです。


お尻の筋肉が重要な役割をしていることが分かっていただけましたか?

逆を言えば、うまく歩けない、スラっと立てない時はお尻の筋肉になにか原因が隠れているかもしれないので、もし、そんな時があったらお尻を確認してみて下さい!

本題に話を戻します。

腸脛靭帯炎の症状は膝の外側の痛みですが、多くの場合通常時は痛みを感じない事が多いかもしれません。

例えば、『ランニングしていて10キロ程度走っていると徐々に痛みを感じる』 という方が多いかもしれません。

私もそのうちの一人でした。


10キロを過ぎると、膝の外側が『ギシギシ』するような痛みを感じるようになりました。
走るのをやめると痛みは引いて、また走り出すと痛みが出てきてしまうというのが、私が感じた腸脛靭帯炎の症状でした。


私はランニングを始めて日も浅く、ランニングをしている時に横ぶれが起きてしまっていたのですが、これが腸脛靭帯炎の原因になっていました。

横ぶれによって負担がかかるポイントはお尻の筋肉なんです。

腸脛靭帯は先ほど説明したようにお尻の筋肉から繋がっています。
ランニング中にお尻の筋肉に負荷が加わり続ける事で、『ある程度の距離を走ると痛くなる』という現象が起こっていたんだと思います。


同じように腸脛靭帯炎で悩んでいた患者さんもお尻周りのケアをすると症状が改善する方はいらっしゃいました。

人によって症状の出方は様々で、同じ腸脛靭帯炎でも、ずっと立っている姿勢を続けていると痛くなるという方もいらっしゃいます。


残念ながら、お尻周りのケアだけでは全ての腸脛靭帯炎で悩んでる方を救える事はできませんが、もし、まだお尻周りケアをしていない方がいれば、一度試してみるのもいいかもしれませんよ。


今回は腸脛靭帯炎とお尻に注目して説明させてもらいました。

次回は鵞足炎の痛みが出た時の話をしていきたいと思います。

最後まで見ていただきありがとうございました!

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