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創造と破壊(詞、短文、フィクション)

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主に詩や短文、フィクションなど書き連ねています
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#散文

ありったけの力を集めて...

ありったけの力を集めてこの世の悪のすべてをぶち殺したい 刺し違えは覚悟しなきゃな、 正義感なんて立派なもんでもない、 ただヘドロの沼に足場固められてるような状況に虫酸が走るんだ どこを向いて走ればいい? 何をめがけて突っ込んでけばいい? 何を信じればいいんだ? 仮面の下はほくそ笑んでるのか? おまえらに心根はあるのか? 何がほんとの狂気か知ってるのか? ありったけの力を集めて、この世の悪のすべてをぶち殺したいんだが、 まずはテレビを持ち上げて壁に叩きつけ

種火

心を駆けるひかり 同じ速度で貼りつく漆黒の闇 気づくことが出来れば先を行くことができる しかし、ほとんどは深すぎて気づけず、覚醒した時にはすでにギラついた鉛に足元を固められる ひかりは、速さの何百倍もの圧力で扉を開けようとするけど、それもまた気づけなければ無と成り 安穏にも似た脱力感のうちに闇に飲み込まれる ひかりの持つ正の熱に向かえない時、冷え切った魂に種火を灯せるのは 本当の愛しかない エゴや意識を超えた 愛にしか成せないこと

俺たちは、 心からムカツいている

俺たちは、 心からムカツいている 俺たちは、 心からムカツいている ”お前らは歌って踊るだけのこの世のクズ” マジでそう思われているのか? 果たして俺らはマジでそうなのか? 夜の街から光が消え、行き場を失った情熱は 裏道を彷徨いドブ川に墜ちる 同調圧力に潰された独立心も、世界を変えて見せる と意気込んだ真っ直ぐで蒼い正義感も、 繰り返されるロボットのアナウンスにただ飲み込まれる このままじっと手をこまねいて傍観するのか? それとも死ぬ気で戦うのか? 準備を始め

矛盾

優しさなんかじゃなく 己のエゴを飼いならした結果 表層だけ社会に適合するのが叶っただけ とんでもなく長いトンネルをあるき続けて 出口が見えたときもう次のトンネルの入口 死に方とタイミングを選ぶことも出来ず 自らの首を真綿で締めては緩める 現実よりもネットの活字がリアルで 対面で吐けない毒をばらまく 底なし沼に生きている 克服することを何度諦め、 何度やり直せば気づくのか 何も変わらない そして変わらないものなどない パラドクス