短文 #001 #002
#001
古代遺跡の中に入った。
綺麗な円を描く太さ20センチはある枠(リム)は鍛造で形成されたようなものでとても美しく、その当時どんな金属が存在し加工にどれだけの労力を要したのか想像を掻き立てられる。
テニスコート3つは飲み込めるその円を二つに分断するように一本のフェンスが設けられていて、枠と同じ高さのそれは人の身長の2~3倍はあるように見えた。
太陽と逆側の半円の端の一番てっぺんから、灘らかな曲線と直線を融合した面を持った透き通った液体が地面へと連なり、留まっている。
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