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「海外で働く」を実現するために並べた選択肢と結果。

20代後半に選択した半年間の留学とギャップイヤーでの海外旅行。
27歳になった頃、そろそろ働きたいと行動を取り始めた。

私の武器として使えそうなことは…。

・7年間の職歴(メンテナンスエンジニア)
・半年間の語学留学(英語)(海外生活に対する適応能力)

高卒で就職し、自動車メーカーの生産工場で設備メンテナンスの経験を一貫して積んできた。英語は絞り出したアピールだ。ツッコまないでほしい…。ただ、異国のシェアハウスで半年間生活してきて、何事もなく帰った適応能力は多少なりともアピールできると考えた。

そして私の希望すること…。

・先進国での生活
・英語圏での生活

私の海外の憧れはアメリカから始まり、ずっと先進国に向けられていた。
そして留学経験から英語圏を希望した。

実際に応募したのはこの二つ。

・在外公館派遣員制度
・青年海外協力隊

第一志望に在外公館派遣員制度を置き、青年海外協力隊は合格への自信もあったことから滑り止め的にも考えていた。
どちらも2016年度の春募集に応募。並行して受験した。日程的に派遣員選考の進行が早く、協力隊二次試験の面接前に結果通知まで出たので理想的だった。

在外公館派遣員制度は…。

まずこの制度について少し説明する。
世界各国の大使館・総領事館へ派遣されるものだ。派遣国は募集によって変わり、先進国から途上国まで多岐にわたる。公館があるのは首都か主要都市なので、途上国でも割と発展した地域で生活できる。
任期は2年間、雇用形態は派遣社員である。給与は公務員と同等で手当など手厚い。職務は事務作業や要人の送迎や受け入れ準備といった職員のアシスタントが多い。雑用も多いと聞く。

願書提出時に「言語」を選び、派遣国は希望を出せるものの決定は先方が行う。つまり希望言語により「英語圏のどこか」、「スペイン語圏のどこか」に派遣となる。もちろん英語の競争率が高い。選考は筆記(一般常識・作文・選択言語)と面接(日本語と選択言語)となり、面接は筆記合格者が対象で外務省まで出向く。

私は「英語」を選択し、希望にはカナダ大使館などを書いた。
筆記試験には合格することができた。正直驚いた…。面接も日本語はこなせたものの、英語での面接に撃沈した。内容は質疑応答でなく、リスニングテストのようなもので音声の聞き取りが出来なさすぎず…。
もちろん結果は不合格となり、控えていた協力隊の面接へ全力投球することとなった。

青年海外協力隊は…。

協力隊についても簡単な説明を。
派遣先はアフリカ・中南米・アジア・大洋州といった途上国が多い。また派遣員の首都や大都市に対して、協力隊は田舎部への派遣も多い。任期は2年間。給与というものは無いが、渡航費や生活費は十分に支給され、他にも社会復帰手当などの名で支給はあり金銭面の不安は幾分少ない。また、派遣前には2か月間の宿泊研修があり言語や生活での知識を養うことができる。

選考は書類審査と面接となる。その願書には活動の「職種」を選択し、派遣国は希望は出せるが決定は先方が行う。つまり、看護師であればその仕事があるどこかの国で行うことになる。この時に言語は選択できない。

さて私は協力隊の選考に自信があったと書いたが、私の戦略はこうだ。
まず協力隊の選考で最大の不安は国と言語が選べないということ。幸運にも私はこの不安を回避することができた。協力隊の職種には200近くあり細分化されている。ここに助けられた。
私が選択した職種には特徴があった。

・南アフリカでしか扱っていない職種であった
・5件ほどの要請に対し1~2名の応募で定員割れが続いていた

協力隊の選考では合格時に職種が変わることは例外を除いてないとされる。つまり、この職種を選ぶことで派遣国は英語圏である南アフリカはほぼ確定だった。南アフリカという国もワールドカップのイメージから発展しつつある国だろうと興味を持つことができた。

ただ定員割れでも選考は行われ不合格になることもある。その不安を取り除いてくれたのが数件の中にあった1件の要請だ。その内容が設備のメンテナンス業務だった。正直、何のめぐりあわせだろうかと思ったものである。
半年の留学経験と7年の職務経験を上回る人が、この人気のない職種に出てくる可能性のが低く、確信に近いものを持つことができた。

書類選考は無事に通過、面接も自身の考えや適性をアピールすることで難なくこなすことができた。無事合格を頂くことができた。

結果…。

本来の希望であった派遣員の不合格は残念であったが、自身の英語力を客観視するとまだまだ届くものでは無かったのかなと思う。
協力隊の選考には何度も挑戦されている職種もあると聞くが、私は幸運にも間違いないと言えるような要請を見つけることが出来た。生活も一般にイメージされるような苦労はほとんど無い。「海外で働く」というのも、途上国ならではの緩さはあるものの、しっかりした職場で職員の様に付き合ってくれ、居心地も良く、少しは達成することができたと思う。


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