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南アフリカで働く私のキャリア遍歴から学生に伝えたこと。

とても久しぶりの投稿になってしまいました。

先日まで3週間の一時帰国をしていたのですが、Twitterを通して大学生の知人からアフリカに興味がある日本人留学生のイベントに参加しませんかとお誘いを受けました。30歳を過ぎて、そういった若い集まりにも少しづつ参加しにくいなぁと感じていたのですが、お誘いを受けて、さらに南アフリカで働くことにつながった話をしてほしいと社会人枠的に扱ってもらってて快諾させてもらいました。

そのイベントでは、アフリカの広さを感じる新鮮な刺激があったり、優秀な学生の皆さんの歴史や文化についての知識に関心したり有意義な時間でした。ぜひまた参加したい!

そんな20代の皆さんに話したことを残しておこうかと思います。
というのも、人前で話すのも久しぶりでまとまりなかった気がするし、依頼をもらって振り返ってみたらなかなか変な人生過ごしてるようなので。ぜひ聞いてほしいなと。

13年の社会人経験のすべて

最初に私のキャリア全体を通して…

工業高校を卒業して自動車メーカーの工場に就職しました。
最初はいわゆるライン作業でしたが、1年もしないうちにその職場を離れ生産設備の保守業務に従事します。この部署で7年働きました。

26歳を過ぎたころ、海外への意欲が爆発したのか会社を退職。
そしてシドニーへ語学留学に行きました。当時はそのままワーキングホリデーに移ろうと考えていましたが、自身の英語力が伸び悩んでてこれじゃ働けないと感じ留学終了とともに帰国。そのまま一人で1年ほどは海外旅行を楽しんでいました。旅行は20か国を超えました。

いよいよアラサーに突入し、30歳を意識したときそろそろ働かねば…と思うように。けど海外で働いてみたい意欲もまだある。そこで受けたのが在外公館派遣員制度と青年海外協力隊。協力隊のほうで合格をもらって南アフリカへ派遣されました。

協力隊は2年という任期での派遣。なので次の進路のプレッシャーは尽きません。行ってなかった大学や前職と同じ仕事や、国際開発分野と選択肢も無限ななか、とある縁から南アフリカでの仕事が見つかりました。すぐにでもと言われ、派遣先とJICAの理解も得られたので任期を半年短縮。

就職先の会社は現地資本の会社なので、いわゆる現地就職。就労ビザ取得に向けて手続きを進めたものの、昨今の南アフリカ国内の雇用情勢に飲まれてしまい断念。協力会社である日本の某企業へ転職し、即日で南アフリカへ駐在派遣ということになりました。これが現在です。

かいつまんで、書いたつもりでもなかなかのボリューム…。

つまり…こういうこと。

工業高校卒
自動車工場で設備保全業務(7年ほど)
語学留学&海外旅行(2年弱)
青年海外協力隊(1年半)
現地就職(1年)
日本企業から駐在員(なう)

振り返って思うこと。

自分の過去を見て思うことがありました。というのも、当時は意識していなかったですが、大きく3つのベースがあるなと。

最初が好きなことを目指したい。
高卒で入社した会社は私が中高の間あこがれをもっていた会社です。この会社に関わっていきたいと思って、高校時代の成績をキープして選考にこぎつけた記憶があります。結果念願かなって入社できました。

次にやりたかったことをしたい。
なんでも興味を持ってしまう子供だった私は小学校の頃は海外で働きたいと思ってました。卒業文集にも書いた記憶も。あこがれてた会社に入ってその感情はしまわれていたのですが、家族が海外に出て行ったことでまた表に出てきました。
そしてとりあえず英語のテキストを開き、どんな方法で行けるかググり、とりあえず経験談などを聞いて、気付けば会社に退職を申し出ました。

そして出来ることをしよう。
協力隊2年目を控えるころ、次の進路のことで悩みに悩みました。
30代に突入してそろそろ働かなきゃとか
前の経験を生かす?協力隊やってるし国際開発系?とか、大学行っとこうかなとか、働く前に旅行とか満喫したいなとか…。
そんな時に現地在住日本人の方に話してみると、あなたの経験にぴったりのポストがあると今の上司を紹介されました。内容は自身の経験がここまでハマるかというほどぴったりでした。
正直、進路に悩んでいるときは南アフリカに残るという選択肢はなかったです。ですけど私の経験を評価してもらって、これなら異国でもできると思えたことが決め手でした。さらに加えるなら同じ仕事を日本でするよりも、南アフリカで経験すればこの先またいい化学反応が起きると思っています。

こんな感じで職を変えるときはシンプルな考えだったなと思います。

トークで学生に伝えたこと。

トークでは職歴を伝えたうえでこう伝えました。

いくつかの経験や知識を掛け合わせると独自の人材になれると思う。
20代で受けるいろんな経験値を掛け合わせてみてほしい。

じつはこれどこかで聞いた受け売りです。一つの分野で10万人に1人の人材は難しい。けどある分野で100人に1人だったとしても、2つ掛け合わせたら1万人に1人、3つ掛け合わせたら100万人に1人…唯一の人材になるという話。

自分の場合も
「プラントエンジニア×南アフリカでの生活×日本語と英語」
と掛け合わせると南アフリカでは相当珍しい人なんですよね。きっと。
少なくともあったことないし、同業者と仕事してても珍しがられます。

ちなみにこの業界に限らず、語学は武器になります。現地で話す言葉もそうですが日本語も同じです。実際に就労ビザ申請にも「日本語をビジネスレベルで扱える人」を売りに記入することがあるほど。私の経験で言うならば、日本製の製造機械を扱うので日本とのやり取りが日常となってます。

20代はいろんなことを経験していい。けど。

前述の掛け合わした3つの経験って、私の20代の主な経験すべてなんですよね。振り返って強く思ったのは、ほんとに全てつながっているということ。

会社を辞めた時はこの業界に戻ろうとは思ってなかった。
協力隊の時に考えた次の進路は開発業界かなぁと思ってました。
国際開発でもインフラ系?ちょっと分野違うな…とかも

こうやって考えてる時も過去のキャリアを掛け合わせようとしてたけど、アピールになってる気がせず、結局決め手や自信がなくて迷走してた。

今思うのは経験を掛け合わせる、つまり掛け算なので小さい経験値で効果が弱かったのだろう。そう考えると、

なんでも出来る20代はいろんな場所でいろんな経験を。まったく違う分野でもいい。だけど、中途半端な、浅い経験はできるだけ回避しよう。

自分の場合で言えば、7年の設備の経験は外せなくなってるし、海外滞在経験・語学経験は積み上げ中。自身の経験値のトップ3なんですよね。
やっぱり20か国の旅行(滞在ではない)とか半年滞在でも先進国では浅いのかなと思ってしまう。数か月しかしてないアルバイトも。

まとめ

ここからまとめるの、トークでも難しかった…。
今回伝えたいのは後半がほとんど。

20代で色んな事をある程度深く経験しよう。
いくつかの経験値を掛け合わせて、人材としての価値を高めよう。

SNSをやっていると、夢や運、人望に支えられる人が一本の軸でグングン成長してキラキラに見えるかもしれないけど、自分みたいな一般人は経験を掛け合わせて人材としての価値を高めることで、バチバチにはまる仕事が見つかるかもしれません。

ちなみに今の仕事は求人に出ていたわけでもない完全クローズのもの。見つかったのは人との縁でしたが、やはり語れる経験があって見つかったもの。
自信持てる経験は仕事も引き寄せられるのかな…?

頂いたサポートを励みに、発信を続けることができます。また皆さんにアフリカの世界をお届けできます。 よろしくお願いします!!