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心理学 発達

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記事一覧

ビネー式知能検査/精神年齢/生活年齢

・ビネー式知能検査 ビネーとシモンが開発した個別式知能検査である。開発の目的は、知的障害の有無を判断し、必要に応じて適切な教育を行うためであった。検査では、各年齢に応じた問題によって構成される年齢尺度が用いられている。精神発達の速さには、同年齢の子供にも個人差があり、各年齢において50~70%が解答できれば特定年齢の発達水準に達していると評定し、そこから精神年齢を算出し、生活年齢で除することで知能指数を求めることができる。 (200字) ・精神年齢/生活年齢 ビネー式知

アイデンティティ/モラトリアム

・アイデンティティ 自我同一性とも呼ばれ、エリクソンの発達段階において青年期の発達課題である。自我同一性とは、斉一性・連続性を持った主観的な自分自身が周りから見られている社会的な自分と一致するという感覚を表す概念である。自分とは何者かということを、社会や重要な他者との関わりを通じて形成されていく。青年期に形成されて確立された後も、成人期を通じて繰り返し問い直され変化するものである。(182字) ・モラトリアム アイデンティティの形成過程において、マーシャは危機と傾倒の2

オーバーアチーバー/アンダーアチーバー

知能と学業成績との間には高い相関があるとされている。しかし、中には知能検査の結果から想定されるよりも高い学力を示す者や、反対に低い学力を示す者がいる。前者をオーバー・アチーバー、後者をアンダー・アチーバーと呼ぶ。これらの現象が起こる背景として、家庭環境や学校環境などの環境要因、動機づけ、原因帰属の仕方などがあるとされている。(163字)

流動性知能/結晶性知能

知能においてキャッテルが提唱したのが流動性知能と結晶性知能である。 流動性知能とは、文化や教育の影響が少なく、新しい状況に直面した際に臨機応変に対応する知能のことを指す。一般的には、成人初期をピークに下降すると言われている。一方、結晶性知能とは、文化や教育的環境を強く受けて発達し、過去の経験や学習が結晶化した判断力や習慣のことを指す。流動性知能と比較して年齢を重ねて上昇、維持がされやすい。(195字)

スキーマ/同化と調節

・スキーマ 外界を認識する際、認知のしかた、操作の枠組みとなるものをスキーマと呼ぶ。このスキーマは経験・環境を意味づける表象の基にある枠組みであり、発達に応じて変化するとされている。スキーマに同化させる、またはスキーマを調節することで外界を理解し、適応すると考え、具体的に発達の流れに沿い、段階としたのがピアジェである。(154字) ・同化と調節 外界を認識する際、認知のしかた、操作の枠組みとなるものをスキーマと呼ぶ。同化と調整とは、この自分のスキーマと外界との関係おいて

アニミズム/自己中心性

<ピアジェの発達理論における前操作期における特徴> ・アニミズム 無生物や植物などにも、人間と同じように意思や感情があると考える傾向のことである。これは、ピアジェの発達理論における前操作期(2~7歳)おいて見られる特徴である。(80字) ・自己中心性 自分自身の現在の立場からの見方・考え方・感じ方で物事をとらえる傾向のことである。そして、他人が自分とは異なった見方・考え方・感じ方をしていることが理解されていない。これは、ピアジェの発達理論における前操作期(2~7歳)お