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2021.11.18.thu. 麩好きのふふふ。

私が子どもだった昭和30年代から40年代は、合成着色料も保存料も防腐剤もおそらくたっぷり使われていたのだろう。駄菓子屋には「ザ・着色料」という感じの赤い麩菓子があった。いまのような地味な色の麩菓子とは比べ物にならないくらい、きれいな色で大好きだった。

いまでもお麩は、焼き麩、生麩、揚げ麩とどんなものでも好きだ。毎朝、おみおつけの中に入れる小振りの卵麩やあられ麩、鍋には車麩。煮物には半兵衛麩や揚げた仙台麩、生麩もいいな。麩饅頭も私の和菓子ベスト5には入る感じ。前世は鯉だったのか? というくらいにお麩好きである。

そして最近でも麩菓子を見かけると買って食べることがあるが、黒糖の色に慣れちゃったから、もし昔のあの赤い麩菓子があったとしても食べる気にはなれないかもしれない。そう考えると「あたりまえ」っていう「慣れ」というのも、じつは恐ろしいものなんじゃないかという気がする。

慣れって恐ろしいねえ、なんて言ったりするけど、慣れちゃうことって、はじめは疑ったり違和感があったりしてても、そのうち世の流れのままに流されて、思考停止状態になってるってことなんじゃないだろうか。 そう考えると慣れってほんとに怖いことかもしれない。

なんて、そういう話を書くつもりではなかったのに。出だしは麩菓子でも、子どもの頃に好きだったチョコレートの話を書くはずだったのだが、仕方ないから、チョコの話はまたいつか書くことにする。




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