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『ミナーノ村』はどこにある?


制作途中の絵は、筆を動かしているより眺めている時間のほうが長い。

そうやって自分の目にも部屋にもその絵が馴染んでくると

色も決まって、世界もできあがる。

それでやっと自分の作品になる気がする。


展示期間が終わって、手元に戻った作品は

そのまま部屋と一体化して馴染んでいくこともあれば、

上塗りされて消えていくものもある。


『ミナーノ村の月』

この絵はどこに出したというものではなく、なんとなく描いた水彩画。

いつの間にか台所の壁におさまっていた。

タイトルのミナ―ノ村は、イメージの世界。

秩父のあたりに「皆野(みなの)」という地方があって、その名前からいただいた。



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