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真夜中万華鏡【毎週ショートショートnote】裏お題

魔法部隊の二十人ほどの隊員全員が一人の魔法使いの背中を見ていた。

その魔法使いは呪文を唱えている。

魔法使いの太陽の光を遮るほどの魔力が空を覆い尽くしていく。

それと同時に七色に輝く術式が空に展開されていく。

「こ、これが『真夜中万華鏡』と呼ばれる術式か」

隊員全員が感嘆と期待が入り交じった表情でその空に浮かぶ術式を眺めていた。

魔力濃度はさらに濃くなり、真夜中のように暗くなった。

光り輝いている術式は規則正しく回り出し、それはまさに万華鏡のようであった。

「究極聖魔法!ホーリーカレイドスコープ~!」

魔法使いが叫んだ瞬間、術式が一点に収束し、その密度を高めていく。

魔力の結晶とも言えるような攻撃魔法が眼前に立つ大魔王を包み込んだ。

砂埃を巻き上げ、大魔王の姿は見えなくなった。

「やった……やったぞ」隊員達が口々につぶやいた。

「いや……だめだ……」魔法使いは愕然としていた。

大魔王が両手を広げ砂埃の中から出てきた。

「今、なんかした?」


(410字)


たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※ ファンタジーに落とし込みました。


*この記事は、以下の企画に参加しております。

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