見出し画像

行列のできるリモコン【毎週ショートショートnote】

公立高校に通う二人の高校生。下校後に時間をもてあましていた。

「今日、例のところに寄っていくか?」

「お前も好きだなあ」

「お前も嫌いじゃないだろ」

「まあ、嫌いじゃないけどな」

「ほんとにあのリモコンはハマっちゃうよ」

「まあ、確かにな」

「最近は人気ありすぎて『行列のできるリモコン』になってるからな」

「先に駄菓子屋寄るか」

「小学生かよ」

「ちょっと小腹が減って」

「しょうがねえなあ」

「どうせお前も小腹減ってるだろ」

「まあな」

そうして二人は、その駄菓子屋に着いた。

「あっ、クラスの女子達がいるぞ」

「別の駄菓子屋に行くか」

「そうだな」

そうして、その別の駄菓子屋へ。

「ラムネ最高」

「本当にお前はラムネが好きだよな」

「ラムネの味は青春の味」

「ちょっと時間食ったな」

「リモコンやりに行くか」

そうして、例のリモコンへ。

「あっ、あの女子達も並んでるよ」

「ええ、どうするかな」

「今日はリモコンやめておくか」

「そうだな。今度にしようぜ」

「そうだな」


(410字)


たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※とりあえず設定を高校生の話にしておけば、青春の香りがするかなと思いました。



*この記事は、以下の企画に参加しております。


サポートお願いいたします!執筆活動費にさせていただきます。