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ネコクインテット(3作品目)【毎週ショートショートnote】

20XX年、火星のテラフォーミングが成功し、人類が火星に移住できるようになっていた。

物静かで少しわがままなネコは愛玩動物として一番人気があった。

ネコはシンギュラリティにより遺伝子操作が可能になり知能が上がっていた。

そして、一部のネコは人間の歌も歌えるようになっていた。

「うちのタマが『ネコクインテット』に選ばれたって」

「あっ、こないだオーディションがあったって言ってたあれね。すごい!」

「いまや火星では芸能人より芸能ネコの方が人気があるわよね」

「テレビでもネコが食レポしてたわよ」

「ネコがネコの番組見てるからね」

「だけど、いま、いろいろ権利を主張するネコも出てきたみたいよ」

「ええ~そのうち選挙権主張するネコとか出るのかしら」

「そこまではないでしょ」

「うちのタマは大丈夫だろうけどね。あっ、タマがこっちに来た」

『オーディション受かったんだから、今日の夜ごはんは地球の冷凍サンマね』
タマは可愛い声で言った。

「……」(二人)


(410字)



たらはかに(田原にか)さんの企画に参加させていただきました。

※またもやなぜか火星SFです。


*この記事は、以下の企画に参加しております。

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