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降格しました(相模原公式記録員見習い不戦記・最終節vs東京V)

相模原の残留争いは終わりました。

最終成績は、8勝14分20敗、勝点38、19位。

18位まであと1勝、足りませんでした。


90+3分までリードしていた10月の金沢戦。1-0のまま、勝ち切れていたら。

78分に追いついた11月の群馬戦。逆転までできていたら。

……それだけの差と言えばそれだけの差なんですけど、でも、ほんの少しの差であっても差は差なのであって、そして18位と19位の間に線が引かれる約束で1シーズンやってきたわけですから、その線より下になってしまった以上、異議を申し立てる余地はありません。

なんだろうな、10月ごろから、本当に一喜一憂、試合の度にどきどきしていたのですが、いざ決着が付いてみると、もちろん残念とか悔しいとか無いわけないんですが、案外静かに受け止められているように感じています。

あれから3日経った今でも。


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最後の試合は0-3。DAZNで見てましたが、正直なところ、後半戦では最悪の試合であったと思います。

大事なのは、勝てるか、勝てないかだけ。勝ちを狙いにいくしかない、つまり最低でも1点をとりにいかねばならない状況でしたが、スタートからどうにもちぐはぐというか……。

そりゃまあ、平常心でやるという方が難しい状況ではありますけどもね。

結果として2回、インゴールに押し込むことはできましたが、どちらもオフサイドで得点無し。

ほんの少しの差でした、でもほんの少しの差であっても差は差なのであって、文句のつけようがないオフサイドでした。


少しの差でも、差は差。

そんなことを存分に思い知らされた、残念な最終戦でした。

そんなんでJ2に居ようだなんて甘いよ、ということを教えられたような最終戦でした。

案外静かに受け止められているのは、そんな高い壁を存分に見せつけられたからかもしれません。


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ただ……、最終戦がダメ試合だったからといって、そこまでの長い長いシーズン全てがダメだった、と言うつもりはありません。

ダメな試合もあれば、すばらしい試合もあったし、奇跡だって見せてくれた。結果にはつながらなくても、高い壁に必死に抗った試合もあった。

それらを総合した1シーズンの結果として、残留は果たせなかった。この事実は、ダメな事実ではあるんでしょうけども、だからと言ってそれでここまでのたくさんの歓喜、幸せが無になるものではないと考えています。


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来シーズン、相模原は再びJ3で戦います。

19位での降格ですから、J3の18チームのうち一番格上として臨むことになります。

だけど、その事実にあぐらをかいて戦えるような、甘い場所ではありません。

元J2のチームが、J3で苦しむ姿、いっぱい見てきた。相模原がそっち側に回ったって、何もおかしくない。

そもそも、来季のJクラブのうち、J2以上の経験があるチームは、新たにそこに加わる岩手を含めて49。つまり今後、J1やJ2でのチーム数拡大とかチームの消滅とかがない限り、J3には元J2が最低9チームいることになるわけです。

近い将来J3とJFLの入れ替えが始まりそうですので、「J3には」じゃなくて「J2未満には」とした方が正確なのですけど、とりあえずまだ始まってない話ですので、簡単のためここでは「J3には」と書きます。


加えて言うと、相模原にはスタジアム問題があります。

今季の開幕前、多機能複合型スタジアムの整備についての署名活動に力を入れてはいましたが、あれから1年弱、少なくとも公表されている範囲では、特段の進展は見られません。

仮にこのままスタジアム問題が前進できなかった場合、かつ現行の制度が維持された場合、相模原がJ2にいていいのは2023年シーズンのみと決まっています。例外は一切ありません。

つまり、「1年で再昇格」を達成できたとしても、待っているのは「6月30日に翌2024年シーズンのJ2ライセンス申請を断念して降格決定」というオチです。


J2に戻るには、J2にふさわしいクラブになるには、課題がいっぱいです。

もちろん、その辺の課題をいったん置いといて、J3でも価値をいっぱいつくることを目指す、という方向もアリと思います。

そう考えると、このオフは1つの分岐点なのかもしれません。

どう進むべきか、どうあるべきか。大いに考えるとき。

今日の契約満了発表の中で、清原さんが、クラブアイデンティティについて言及されていました。

何をアイデンティティとすべきかは別としても、とにかく、とても大事なこと。


相模原が初めて経験したJ2、そして初めて経験した降格、決して無駄にはならない、無駄にしてはならない、と思ってます。


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まあ、でも……楽しかったな、J2。

いつ帰れるか、そもそも帰る日が来るのかもわかりませんけども。

とにかく、いっぱい楽しませてもらえたわけです。その分、私も私なりの立ち位置で、今後、ご恩返しできたら、と思ってます。

決して無駄にはならない、無駄にしてはならない。私にも問われている言葉だと思ってます。


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今年対戦して、J1昇格・J2残留した18チームの皆様、しばしのお別れです。

さようなら、ご縁があればまたいつか。

来年再び対戦する3チームの皆様も含めて、楽しい思い出を、ありがとうございました。

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