「残業するな!成果出せ!仕事は終わらせろ」という要求は上司によるパワハラだ
近年、働き方改革などによって残業時間を減らそうと様々な取り組みをする企業が増えています。
それだけなら労働者にとって喜ばしい事ですが、中にはそのせいで無理難題を押し付けられている人も存在します。
上司(会社)から、残業時間を減らすように言われ、その上仕事量はそのままで成果をしっかり出す事を要求される場合がそれに当たります。
「残業するな!」と言いつつ、「でも仕事量は減らさないしちゃんと終わらせろ」「成果をもっと出せ!」といった滅茶苦茶な要求は上司によるパワハラです。
今回はその理由を解説します。
「残業するな、成果出せ、仕事は終わらせろ」がパワハラな理由
「残業するな、定時で帰れ」と言うのであれば、それに応じて仕事量を減らすか、効率化する方法を考えるのが上司(会社)の役割です。
そういった事をせず、ただ「残業するな」とだけ言い、同時に「今まで通りの成果を出せ」「仕事は必ず終わらせろ」と要求するのは、部下に対して無茶ぶりをしているだけだと言えます。
はっきり言って、そんなのは過大な要求であり上司によるパワハラです。
それでは「残業するな」と「成果出せ」「仕事は終わらせろ」をセットで要求する上司の行為がパワハラである理由を具体的に解説します。
残業せずに済む方法を考えるのは上司の仕事
まず、残業を減らし、定時で帰る方法を考えるのは上司や会社の仕事です。
仕事を効率化する施策を打ったり、様々な投資をするのは会社側の人間でなければできない事です。
そういった残業を減らす仕組みを何も考えず、ただ「残業するな!」と部下に言うだけなら、それは上司(会社)の仕事や考えるべき事を全て部下に丸投げしているだけだと言えます。
これが、「残業するな、成果出せ、仕事は終わらせろ」というのは上司の無茶ぶり・パワハラである理由の一つです。
物理的に無理なものは無理である
そもそも、あまりにも仕事量が多すぎる場合、いくら効率化しても定時内で仕事を終わらせることは不可能です。
その場合、残業をしないようにするには仕事量を減らすか人を増やすしかありません。
そのような事を何もせずに、ただ「残業をするな」と言われても何の解決にもなりませんし、無理なものは無理なんです。
このように、物理的に不可能な要求をしている場合があるのも、「残業するな」「でも仕事は終わらせろ」というのが上司によるパワハラである理由の一つです。
うまくいっても更に仕事を増やされる
「残業するな!成果出せ!仕事は終わらせろ」などといった滅茶苦茶な要求をしてくる上司は、仮にうまくいっても更に過酷な要求をしてくる場合があります。
部下が無理をして何とか定時内に仕事を終わらせているにもかかわらず、そのような努力を無視して「うまくいっているからもっと仕事量を増やそう」「ノルマを上げても何とかなるだろ」とどんどん要求がエスカレートしていきます。
最後に
今回は、「残業するな!成果出せ!仕事は終わらせろ」と上司が要求してくるのはパワハラである理由を解説しました。
本来、残業を減らす方法を考えたり施策を打つのは上司や会社の仕事です。
ただ「残業するな!」とだけ言い、その具体的な方法を考えるのを部下に丸投げするなら、上司がいる意味がありません。
そもそも、いくら頑張っても仕事量が多過ぎるなら残業せずに定時内に終わらせるのは物理的に不可能ですし、そんな過大な要求をしてくるのはパワハラ以外の何者でもありません。
このように、あまりにも滅茶苦茶な要求をされているのであれば、異動や転職といった手段で早めにその環境から離れる事をお勧めします。