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2023年第71回中京記念・注目ダート戦回顧

この記事は、2023年7月23日16時30分〜 芯力休憩所#58新天地をさがしてからの文字起こしです。

https://twitter.com/shindikara2023/status/1683015812976898049?s=20

第71回中京記念

蒼山サグ(以下、蒼):中京記念について、ゆたさん、総評などお願いいたします。

くらみゆた(以下、ゆ):はい、よろしくお願いします。新馬のところでもお話したんですけれども、中京競馬場、この時期最後の開催というところで、力のいる馬場状態、パワー優位でロベルトとかノーザンダンサーが目立つ形というところで、ちょっといろいろ穴を狙いたくなるような今日はレースだったのかなと思うんですが、勝ったのは逃げたセルバーグ。8番人気での勝利という形になりました。

レースの方は先行馬が多かったんですけれども、何が何でもハナという感じではなかったので、セルバーグが主張したところで一気に1つ前に出る形。先行馬が多かったので、馬群自体は縦長でもごちゃっとした形で、3コーナーから外からディヴィーナがまくっていきました。その結果結構ごちゃごちゃと馬群が詰まった形で直線に入るという形になりました。馬場の良い外から差し馬が末脚を伸ばすんですけれども、セルバーグが止まらずそのままの押し切り。2着がディヴィーナ、3着がルージュスティリアという競馬でした。

勝ったセルバーグですけれども、これはハナを取れたのが一番の勝因かなと。好走時は大体逃げか2番手という形。中京記念は逃げが優位とは言えないとか、今日の馬場状態でもあまり逃げが活躍しているというイメージはなかったので、少し騎手心理的に譲り合うような形になったことで、ストレスのない逃げが打ちたのかなというふうには思います。ラップを見ると2ハロン目から11秒1、11秒3、11秒5で結構飛ばしているイメージがありまして、この辺は松山騎手の逃げらしいなという形で、本当は捕まってもおかしくなかったのかなというラップだったんですけれども、結果的に馬場の巧拙というのが出たのかもしれないなと思いました。

2着のディヴィーナ、こちらは3コーナー過ぎから一気に動いての2着というところで、デムーロ騎手らしいまくりが決まった形になったと思います。前走のヴィクトリアマイルはフロックではないことを証明しましたし、ちょっと気性面に課題があるんですけれども、溜められれば末脚を活かせる馬というのがわかってきていますので、もし距離を伸ばしても少し注目していきたい馬かなというふうに思っております。

3着のルージュスティリア。こちらは大外の枠だったんですけれども、中団道中で少し内に、というか馬群の中に少しだけ入れたんですけれども、これが仇になったというか、外からディヴィーナが上がってきたところでダノンスコーピオンがそれに連れていった結果、サブライムアンセムの後ろでつまずいてしまうという形になってしまいました。この結果ちょっとディヴィーナとだいぶ差がついてしまったので、そこで後手に回った分が後先の差になってきちゃったのかなというふうには思います。ルージュスティリアはこの場でも何回か触れていて、阪神牝馬Sでは伸びきれなくて、ヴィクトリアマイルは不利を受けるというところがあって、今回も躓くというところ。なかなかスムーズな競馬ができない馬で、脚質的にもちょっとまだ前に行けないようなところがあるのかなと思いますので、正直川田騎手が乗ってこの結果というところもありますので、この後人気になるようだったり嫌っていった方が面白いものなのかなというふうには思っております。以上になります。ありがとうございました。

蒼:続きまして、こひさんの方から何か補足などございますでしょうか。

こひ(以下、こ):先ほどのゆたさんの回顧にもありましたが、このレースは本当にルージュスティリアディヴィーナの内外がすごくパトロールを見ていると面白いレースでした。ゲート出てからルージュスティリアが一旦内の方に入れに行っちゃうんですが、そのタイミングでちょっと遅れ気味だったディヴィーナがその外に出まして、割と道中ずっとルージュスティリアの外に張り付いているような位置になっていまして、最終的にはディヴィーナの方が先にまくって動いていく。ルージュスティリアがその後ろのところの動きで不利を受けるというような形で、デムーロと川田がバチバチやり合っていく中、デムーロがうまいことやるという形での攻防というのが、後から振り返って見ていて面白いレースだったなというふうに思います。レース全体としては、今日の馬場の適性のところと、元々の地力というところがそのまま出たようなレースだったかなというような印象で、中途半端な位置で中途半端な競馬をしていた馬というのが、たぶん次走以降を見直すべきところかなというふうに思います。

中京6R3歳以上1勝クラス(ダート1800m)

蒼:TUF杯キャリックアリードと今日のサーマルソアリングについて、軽く触れていただければと思うんですが、お願いします。

こ:はい、分かりました。ではまず、一番衝撃的なレースでした、今日のサーマルソアリングの方から触れたいなと思います。お願いします。今日の中京の一勝クラスの牝馬限定戦のダート戦という、本当に普通の6レースだったんですが、こちら勝ちました3歳牝馬のサーマルソアリングが後続を2.2秒突き放して、直前最後は追わずというような形で、かなりのパフォーマンスを見せました。シンプルに比較でいうと、Twitterでもいろんな方が触れられていたなという印象ですが、先週行われましたオープンレースの名鉄杯と今回の勝ちタイムがほぼ変わらずというようなところでして、それを53キロという負担重量であったにせよ3歳牝馬が最後は抑える手応えで出してしまうというのは、これは牝馬のダートグレード級と見て間違いないかなというぐらいの今日の時点でのパフォーマンスだったかなと思います。

特に今回、前で通過順だけ見ると1-1-1-1なんですが、かなり厳しいペースで進んでいまして、一緒に追っかけてきていた人気馬とかも含めて、前に行った馬が3コーナー4コーナーでも手をみんな動かしてにも関わらず、1頭だけ馬なりでちぎっていくという、なかなか見れないようなパフォーマンスでした。課題面としては気性面みたいなところが陣営からも出ているので、そういったところで揉まれないレースをしっかりと繰り返していくと、確実に上のクラスで重賞に手が届くまでではないかなというふうに思います。

蒼:すごく楽しみですね。

こ:そうですね。こういった馬が出てきた後に触れると、若干普通に見えてしまうんですが、土曜日も福島のTUF杯ですね。こちらダート1700mの3勝クラスですが、ここもキャリックアリードという4歳の牝馬が牡馬混合の準オープンを勝ち上がるというような形で、かなり良いパフォーマンスを見せたなと思います。この馬も元々未勝利から2勝クラスまで3連勝して、前走三条ステークスで3着だったんですが、ここで牡馬混合になってもしっかりと勝ち上がるというような形で、かなり牝馬としては素晴らしいパフォーマンスを出してきているなと思います。今回も展開的には内目の3番手のいいところに入りまして、かなり恵まれたところにはまったのはあるんですが、1馬身ちょっとの完勝ということで、完全に能力的にはこれも重賞路線で通用してもおかしくないかなという印象です。

新馬戦プチレビュー

土曜中京5R ルクスノア

12.7-11.7-12.4-12.2-12.6-12.2-11.2-12.0
力のいる馬場と減量を生かしたルクスノア。父オルフェーヴル、母父ハービンジャーなのだから今日はそういう馬場。外に膨れたブルーサンの煽りをまともに食らったエヴァンスウィートは3着。不利がなかったら勝てたかどうかはわからないが、完成の遅いハルーワスウィートの仔をこの時期に走らせるのだが、スワーヴリチャードは早くから走れるの間違いない。今日の未勝利も勝ち上がり。

日曜福島5R インビジブルセルフ

12.7-11.3-12.5-12.8-13.4-12.0-11.9-12.5-12.5-12.1
気性的にまだ落ち着きがなくて、道中も頭を上げるシーン。4コーナーから追って追ってだが、バラバラした走りで何とか差しきった。気性面と馬体に身が入ってくるかどうか。

日曜中京5R マテンロウゴールド

13.0-11.5-13.0-13.4-13.0-13.0-12.6-12.0-11.6-12.2
13秒台のラップが続くスローの競馬。早めに4コーナーから上がって突き抜けそうだったが、上に逃げるような走りで気性面に問題あり。レイデオロ産駒初勝利だが、やはりキレるという感じはないし、気性に問題もありそうで、なかなか苦戦しそう。


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