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ダートグレード牝馬路線定点観測(2023年8月号)

 真夏の風物詩のブリーダーズゴールドカップも終わり、いよいよJBCレディスクラシックに向けて盛り上がりを増す、ダート牝馬路線の定点観測第5弾。芯力スペースでも触れてきましたが、3歳馬の大躍進から空前のハイレベルボーダーへの突入と、見どころ満載のダート路線の牝馬の戦いを一気に振り返ります。レディスプレリュード、JBCレディスクラシックの想定ボーダーも、現状をまとめてお伝えします。

 何はともあれ、この夏最大のトピックは牡馬混合の3歳ダート重賞レパードSを、牝馬ライオットガールが勝ち切った衝撃のレースに尽きます。

 これにて、3歳馬は関東オークス馬パライバトルマリンとライオットガールの2頭が堂々ダートグレード戦線に名乗りを上げる形に。夏の時点で3歳馬が2頭も頭角を現すことは、初めてではないでしょうか。

 そして真夏の門別の祭典ブリーダーズゴールドカップ。こちらはダート牝馬路線の3強の一角、テリオスベルが舞台設定の強みを生かしての貫録勝ち。江田照男ジョッキーとの名コンビにも磨きがかかり、本番が楽しみな好内容でした。

 ここでパライバトルマリンがしっかり2着を確保したことも大きなトピックとなりました。これを踏まえて、レディスプレリュードのボーダーが明らかになってきましたので、ご覧ください。

レディスプレリュードボーダー・2023/8/23現在

 既にグランブリッジ、テリオスベル、ライオットガールは出走意思を表明しており、この3頭の出走枠は確実。それに加えてヴァレーデラルナ、パライバトルマリンが出走するとなると、その時点で5枠が埋まってしまう空前のボーダー。マリーンCまで一気に駆け上がったペルアア、牡馬相手に名鉄杯を勝ち切ったアーテルアストレアといった、直近1年の賞金が2,000万円を超える2頭が補欠になる見込みと、ちょっと過去に記憶のないレベルになっています。
 ヴァレーデラルナ、グランブリッジ、テリオスベルの三強がそれぞれ結果を残して賞金を積み上げたこと、4歳世代が強くキッチリ準OPでも結果を残し続々この路線に参戦してきたことが原因と思われますが、しばらくは上がり馬が牝馬ダートグレード路線への参入が難しくなりそうです。

 また、現時点でのJBCレディスクラシックの出走馬選定順も調べてみましたが、順序は変わらず以下となる想定です。今年は大井開催でフルゲートの枠が多いため、例年通りですとJRA勢は7頭の参戦となる見込み。

  1. ヴァレーデラルナ

  2. グランブリッジ

  3. テリオスベル

  4. ライオットガール

  5. パライバトルマリン

  6. ペルアア

  7. アーテルアストレア
    【以下補欠】
    キャリックアリード/エナハツホ

 昨年は牝馬限定準OPであるトルマリンSを制したヴァレーデラルナが一気にJBCレディスクラシックまで駆け上がりましたが、今年はそのルートで出走枠に入ること自体がなかなか難しそう。実績馬がしっかり揃った、見ごたえのあるレースになりそうです。

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