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第18回キーンランドカップ・第43回新潟2歳S・BSN賞回顧

この記事は、2023年8月20日16時30分〜 芯力休憩所第62回 「名手たちの共演と」からの文字起こしです。

https://twitter.com/shindikara2023/status/1695699341376360530?s=20

第18回キーンランドカップ

蒼山サグ(以下、蒼):まずはキーンランドカップからお願いしたいんですが、こちらこひさんからでよろしくお願いします。

こひ(以下、こ):はい、お願いします。まずは今年のキーンランドカップといいますか、今日の札幌競馬の芝の状況というところからですが、昼過ぎぐらいにスコールが来たり、雷雨があってレースの時間がずれていったりというような形で、非常に悪い馬場でのレースという形になりました。午前のレースから内が死んでる状態で、道中も含めてみんな終始5頭分ぐらい開けてという、かなり特殊条件というようなレースになったかなと思います。そんな中ですが、結果的にはやはり実績的にメンバーの中では抜けていたナムラクレアが、枠目が外のところの枠を引けたところもありまして、終わってみれば完勝というようなレースだったかなと思います。

このナムラクレアですが、スタート自体はちょっと外からも押されたりですとか、あとは当然内の方みんな開けますので、内の馬が若干外に来るような序盤になりましたので、あんまりいいスタートではなかったんですが、結果的に3着に行きますトウシンマカオを後ろをついていくというような競馬になっていきました。道中は人気の一角でもありましたシュバルツカイザーが大外の方の枠から外目で先行していまして、モレイラが乗っていまして、結構早めに上がっていくというシーンがありました。その時にその後ろ側からナムラクレアがくっついていきまして、先ほど言いましたトウシンマカオとの順番が逆になったというところが、3コーナーのところで見えました。こういったところが結果的にトウシンマカオが窮屈な内に突っ込んで2着に届かず3着というような結果になったところもありまして、先にモレイラにくっついて動いていって、逆にトウシンマカオの方を窮屈な展開にしたという浜中騎手の3コーナーの動きというところがこのレースの大きなポイントだったのではないかなと思っております。最終的にはその動きもありまして、直線では外で誰も邪魔されないところをしっかりと突き抜けて快勝というような形で、やはり終わってみればちょっとメンバーの中では格が違ったのかなというレースでした。

逃げて2番手に残ったシナモンスティックですね。この馬は着実に力をつけてきているなというような印象です。血統的には隠れマイネルみたいな馬でもありまして、父ジョーカプチーノで母父マイネルラヴで、その奥に行きますと明和牧場の血があったりと、なかなか今の時代では見られないような血統で、こういったビッグレッド魂がある血統はやはりこういう重い北海道の競馬っていうのは合いますねというところを思いました。また、多分来年ですとかも何らかの形で顔を出すタイプの馬かなと思います。

トウシンマカオは3着、最後惜しい競馬になりましたが、格好はある程度つけたかなと思います。ただやっぱりちょっと勝ち馬との間の差はちょっとあるのではないかなというような印象のレースではありました。最後にウインマーベルですかね。ちょっとこの辺り触れておきたいなと思っておりまして、まあこの馬、枠的にも内目の方の枠を引いて、まあ今日も見ていてもあまり重馬場もあって競馬にならずみたいなところもありました。次が多分本番のスプリンターズSというような形になりますが、割と条件が整っていないレースが続いているなというところを見ていまして、今回も結構人気がなかったんですが、多分本番も人気がないかなと思いますが、本来の普通の良馬場になった時ですとかにちょっとパフォーマンスを上げてきてもいいんじゃないのかなと見ております。キーンランドカップの回顧は一旦以上になります。

蒼:はい、ありがとうございました。ゆたさんの方から補足などございますでしょうか。

くらみゆた(以下、ゆ):そうですね、レースがちょっと合わなかったという意味で言うと、こひさんからもお話ありましたけどもトウシンマカオですね。やっぱりかなり窮屈な競馬で馬場の悪い内をつかざるを得ないという競馬で、ちょっと父親のビッグアーサーの例のレースで思い浮かべるようなちょっと詰まり気味だったと思います(笑)。去年の京阪杯を勝ってから今一つちょっとかみ合わない競馬がずっと続いていて、でも能力が見せているという競馬が続いているので、まあこのままスプリンターズステークスってどうなるかなというのがちょっと楽しみです。具体的には騎手乗り換わりしないのかなっていうのがあって、鮫島騎手はいい騎手であるんですけれども流れがずっと悪いので、ここで騎手変わったらスプリンターズステークスは狙ってみたいなと思いました。

第43回新潟2歳S

蒼:新潟で行われました新潟2歳ステークスの方の振り返りに移りましょう。こちらは、ゆたさんの方からお願いいたします。

ゆ:はい、お願いします。この時期の直線の長いマイルのレースということもあって、一時期は本当にフルゲートが続いて期待馬が集まっている傾向があった新潟2歳ステークスなんですけれども、最近は馬に合わせたデビューが増えているのもあって、少頭数という形になっています。ただ勝ち馬は結構3歳春まで重賞で勝負できるものも多くて、やっぱりそういう馬が勝つレースなのかなとレース前考えていたんですけど、今年そういう結果だったのかなと思いました。

レースの方ですね、こちらはショウナンマヌエラとハナを奪う形で、ちょっと2歳戦らしく掛かる馬が多くて、2番手以降はごちゃっとした展開でした。ただ隊列が決まってからは、ペースもそこそこ落ち着いて直線に向かう形になりました。400mぐらいまでは各馬脚を溜めていって上がりの勝負というところで、一足先に抜け出したショウナンマヌエラアスコリピチェーノクリーンエアが外から奪う形を最後はアスコリピチェーノが差し切ったというレースになりました。

勝ったアスコリピチェーノなんですけれども、父親がダイワメジャーというところで新潟2歳ステークス御用達の血統というところ。これはもう陣営含めて狙い済ましおた勝利だったのかなと思いますね。お兄さんのアスコルターレも、もみじステークス、マーガレットステークス勝っていて、仕上がりが早い兄弟と言っていいと思うんですけれども、これおばあちゃん、祖母はリッスンなんですよね。リッスンは結構ディープインパクトをつけても完成が遅くて、いかにもサドラーが効いてますという産駒ばっかりだったんですけど、母のアスコルティはディンヒルダンサーが入ってだいぶ傾向が変わっているのかなと改めて思わされました。リッスン自体すごく期待されている繁殖だったと思うので、こう繋がってきて子供の世代が厳しかったかもしれないけど、孫の世代で変わっていくというのは競馬の楽しみとして見ていった方がいいのかなと。上がりも33秒3というところで、血統的にも今お話しした裏付けもありますので、3歳の春まで楽しめる良い馬だと思いました。

2着のショウナンマヌエラは前々でレースができたというところで、位置取りの良さが光ったというところですかね。個人的にはヒヒーン狙ってたので、そっちのジャスタウェイかという感じだったんですけれども。このショウナンマヌエラは人気なかったんですけども、新馬で任した相手は二戦目以降走ってて、3着はフェニックス賞勝ったシカゴスティングだったんですよね。なので、ちょっと人気が落ちすぎていたのかなというところは、個人的な反省も含めてレース後に思ったところでした。ジャスタウェイを買うんだったら拾っといた方が良かったなと、ちょっと思ったところでしたね。

3着のクリーンアイは、ちょっと追われてからモタモタしてしまったところがあるので、新潟マイルのスピード勝負ではちょっと厳しかったのかなというふうには思います。時計がかかるまでもう一発あるかなというところですね。あと人気だったエンヤラヴフェイスそれからルージュスタニングあたりですね。この辺が中京のマイルの新馬組だったんですけれども、この中京開催改めてみると、ちょこちょこ結構ノーザンダンサー系が走ったりしていて、若干やっぱり中京が使われ続けていたというところもあって重たい馬場だったのかなというふうに思いますので、新潟の野芝のマイル戦というところではちょっと瞬発力不足が出てしまったのかなと思いました。ヒヒーンはもうちょっとやれてほしかったんですけども、力んだ走りが響いたのか、単純にちょっと能力が足らなかったのか、この辺はレース後のコメント見て確認したいなと思います。以上になります。

蒼:はい、ありがとうございました。では続きまして、こひさんの方から補足などございましたらよろしくお願いします。

こ:はい、この新潟2歳ステークスなんですが、新潟2歳ステークスらしいと言いますか、今回も内を結構開けてみんな走っていたことと、直線が結構広々としていることもありまして、直線でかなりいろんな馬がごちゃごちゃ横にヨレたりしていて、あんまりまっすぐ走れてないレースだなというのがちょっとパトロールを見ていて思いました。勝ち馬と2着馬はその中でも比較的まっすぐ走れていまして、そういったところのロスのなさというところも結果につながったんではないかなと思います。

特に3着のクリーンエアは伸びたり止まったりして見えていたんですが、内に行ったり外に行ったりしていたところで、そのあたりがちょっとお行儀が悪かった分の3着っていうところはあったのかなというところが一つと、あとは4着のルクスノアですね。これ永島まなみ騎手が乗っていたこともあって、注目も集めていた馬ですが、内からムチを入れたら外に行きかなり斜めにいっぱい走っているようなレースになっていまして、結果的に序盤を抑え込んで折り合いを欠いた形で、ショウナンマヌエラに行かせてしまったところも含めて、結構本人的には反省する点が多いレースだったんだろうなというような印象です。あと最後はルージュスタニングですね。これはちょっとパトロールをもし見ていただけばすごくわかりやすいですが、ほぼ直線どこに行っても壁みたいな状態に突入していましたので、ちょっとそういったところで割を食っていたところはあるかなと見ております。

BSN賞

こ:昨日のBSN賞、新潟のダート1800mのオープンクラスのレースだったんですが、こちらがドゥラメンテ産駒のアイコンテーラーもともと愛知杯の2着ですとかもあった形で普通に芝で走っていた馬ですが、ドゥラメンテのダート替わりに持ってきたところ、ちょっと想像をかなり飛びこえるような形の圧勝になりました。特にこの路線でも安定株でしたヴァンヤールあたりを完全に寄せつけない競馬をしていましたので、非常にダートの牝馬路線でまた別の角度の方から面白い馬が出てきたなという印象です。ただこの馬でも多分レディースプレリュードの枠には入れない状態ではあります。とはいえ、この競馬ができているのであれば牡馬相手にもう一発賞金が詰めるぐらいのインパクトはありましたので、そういう観点でもちょっと注目をしたいところですね。やはりドゥラメンテのダート替わりは侮ってはいけないなというところ改めて思わされました。


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