レースを動かすのはドウデュースなのか?逃げ馬不在で行われる京都の宝塚記念を展望
第65回宝塚記念
蒼山サグ:
明日行われます上半期の総決算、宝塚記念の展望に移りましょう。こちらはまず、ゆたさんの方からよろしくお願いいたします。
くらみゆた:
はい。今年は阪神ではなく、京都で行われる宝塚記念ということになりました。夜から雨で、明日も一日雨という予報になっていますので、この重馬場がどのように各馬に影響するかという点が、京都を含めた舞台設定の中でどのように影響するかが注目ポイントになるかなと思います。
展開を考えていきますと、確固たる逃げ馬が不在というのが出馬表から見て取れます。逃げるとすれば、大阪杯で1,2着になったベラジオオペラかローシャムパークかというところだと思うのですが、ローシャムパークはちょっと二の脚が怪しい。一方鞍上に横山和生騎手を揃えているというところを考えると、ベラジオオペラが逃げる可能性が高いのかなというふうに思っています。ただ、ベラジオオペラとしても距離延長を得意とするタイプではなく、小回りの2000mで勝ってきた馬というところもありますので、速いペースで後ろを削るような流れを最初から刻むことはないのかなというふうに思います。
更に今回の宝塚記念は13頭ということもありますし、各馬が取りたいポジションがはっきりしているところもありますので、その中でペースはスローで進むのかなと前半を考えています。おそらく好位にディープボンド、プラダリア、あとはブローザホーン、ジャスティンパレスが続き、後方にドウデュース、ソールオリエンスといったあたりが並ぶ形で向こう正面に入っていくのではないかなと予想しています。向こう正面でもおそらく、淡々と流れていくと思います。レースが動くのは、おそらく向こう正面の坂を登った後、下り坂の手前、京都2200mの分かりやすい流れになるのかなと思います。ただ、やっぱりスローで瞬発力勝負にしたい馬ばかりではないので、誰かが動くのは間違いない。その誰が動くのかというところが今回のポイントになるのかと思います。
考えられるのは、やっぱり斬れ味勝負ではなくスタミナ勝負に持ち込みたいディープボンド、あとはちょっと斬れ味には自信がないローシャムパークあたりが先に動くのか、もしくはドウデュースが有馬記念のように早めに動いてレースを進めるというところが、今回の競馬のポイントになるのかなと思います。これがどちらになるかによって、内枠を引いているジャスティンパレスとルメール騎手の動きやすさが変わってくるのがポイントだと思います。どうしてもコーナーで加速しづらい馬なので、どちらかと言えば前が先に動いてくれた方がギアを上げやすいと思います。しかし、外が先に動いてしまうと、窮屈な競馬になり、4コーナーをさばくのに手間がかかることが想定されます。
なので、やっぱりジャスティンパレスは怖いことまで考えて、ドウデュースが強気に動いていって早めに前を飲み込む展開を狙っていくのではないかと、現時点では考えています。直線に入って早めに動いていって自力勝負という形になると、やっぱりチャンスがあるのはドウデュースの後ろの馬となります。注目したいのは、ちょっとだけ人気が落ちているソールオリエンスやルージュエヴァイユあたり。3着以内に入れておきたいところですね。
あとは2200mという非根幹距離のレースになりますので、今回阪神や大阪杯とは全く違う舞台設定だということを考えると、プラダリアやディープボンドあたりの粘りに注目が必要だと思っています。個人的にはドウデュースを頭に置いて、今挙げた馬たちに注目したいと思っています。大阪杯組、もちろんこの2頭も強いと思いますが、内回り2000mでの前線からパフォーマンスを上げられるかどうかという点や、展開を含めても相手関係を含めても、少し難しいのではないかと個人的には思っていますので、あまりマークシートの上位には見れないかなと思っています。
蒼山サグ:
ありがとうございました。続いて、こひさんからもよろしくお願いいたします。
こひ:
今回の宝塚記念は、やはり京都と雨という2つがポイントかなと思います。天気に関してですが、週の中ほどは大雨の予報が出ていたのですが、予報がだいぶマシになってきている印象です。今日も午後3時ごろから関西地方で雨が降っていましたが、割と小ぶりな形で、不良馬場というレベルにはならないのではないかという感覚です。とはいえ、やはり馬場状態というところでの影響は非常に大事になってきます。人気を見ますと、ブローザホーンが3番人気で売れているのを見ても、そのような雰囲気を感じます。湿った馬場になった時にどういう適性があるかについて、全般的に見てみましたが、未知数の馬も多い構成だなと思います。
間違いなく、そういった馬場条件でパフォーマンスを上げそうなのはディープボンドやプラダリア、そして先ほどのブローザホーンあたりになるかなと思います。序盤はどうしてもスローにはならざるを得ない組み合わせかなと思います。そして、そこから何が動いていくかというと、プラダリアあたりが動いていくのではないかと、騎手も含めて見ていて感じています。残り1000mだったり800mだったりから、ペースが上がっていくような競馬になるのかなと思っています。そうなってくると、今回全然人気がなくて注目されていないのですが、1枠1番のシュトルーヴェですね。この馬が私個人的にはかなり気になっているところですね。
前走の目黒記念や、その前の日経賞でも良い走りを見せましたし、いろいろなレースパターンに対応できるという点と、父がキングカメハメハということで、こういった馬場の適性が全くないわけではないだろうと思います。淡々と流れるペースになった時に、内を守れる1枠1番という点と、鞍上のレーン騎手という組み合わせは非常に心強いです。意外に人気していない8番人気というところを見ると、この馬から広めに3連複を狙ってみるのも楽しいのではないかと思い始めています。有力馬で言いますとジャスティンパレスは、脚の使いどころが難しそうな枠条件かなと思っています。ジャスティンパレスかドウデュースかで言うと、ドウデュースの方を上に取りたいところです。
また、ベラジオオペラは逆に逃げてしまうと目標にされてしまい、競馬がしにくそうな馬です。今回、押し出される形でこの馬が前に立つ可能性は非常に高いと思っていますので、若干下げて考えたいと思います。人気のないところで言うと、ソールオリエンスは久しぶりに好条件が揃ってきていると思います。7番人気で人気が落ちていますが、しっかりケアしておきたいです。速いペースになった時に、外からブローザホーンが突き抜けるケースも十分に考えられると思っています。こういったところを引っ掛けつつ、シュトルーヴェが何とか3着に絡んでくれないかなというような馬券の買い方をしてみたいと思います。私の方からは以上です。
蒼山サグ:
はい、ありがとうございました。お二方からご意見いただきましたが、お互いの話を聞いて何か補足などございますか?
くらみゆた:
シュトルーヴェはレーン騎手を確保できるというだけで、やっぱりポイントは上がるかなと思います。この人気だったら、ちょっと引っ掛けておきたい感じがしますね。あとはソールオリエンスが復活するなら、ドウデュースについていける今回かなと思っています。
こひ:
そうですね。ドウデュースが今回は人気でありながら、自分が動かないといけない感じの競馬になっています。どのタイミングで武豊騎手が動いていくのかが、見どころかなと思います。前回勝った有馬記念では、この馬がレースの中心ではないところから動いていったような競馬でした。どのタイミングで動いていくかという点は、すごく楽しみです。
改めて、過去のこの番組でも触れましたが、2023年の京都記念を見直してみましたが、やはり動きが素晴らしいと思いました。今回の舞台は阪神の京都記念ではなく、京都の宝塚記念という違いはありますが、状態が良くて動いた時のパフォーマンスは素晴らしいです。その点も含めて、どの馬をライバルと見て、どの馬を潰す必要があるかという意識が出ると思います。騎手カメラも含めて楽しみにしたいです。
くらみゆた:
武豊騎手も日記で「ロンシャンを見据えて」と言うくらいですから、強気に乗ると思います。
こひ:
そう考えると、ローシャムパークあたりが前で動くかどうかが大きなポイントになる気がします。この馬も乗り方はいろいろありますからね。
くらみゆた:
戸崎騎手の今週のブログを見ると、「普通に乗れば」と書いていました(笑)。煙幕ではないのかなと思います。
こひ:
(笑)。プラダリアが強気に早めに動くケースも一発あるかもなと思っています。単勝だけは買っておきたいと思っていましたが、思ったより人気していますね。
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