だしぬけ！スマホ6プラス1！騎乗停止事件を受けて伸びる若手騎手を考察スペシャル
この記事は、2023年5月13日21時00分〜 Twitterスペース 芯力休憩所 #35「だしぬけ！スマホ6」からの文字起こしです。
— 芯力🐴競馬エッセイサークル (@shindikara2023) May 13, 2023
新潟開催を中心に全体感
蒼山サグ（以下、蒼）：今日は特集として先日、いわゆるスマホの不正な使用ということで、6名の騎手が騎乗停止になっている中、その分枠がガバッと開くことになると思うんですけれども、その空いた騎手枠をうまく手にして、ここから台頭してくる若手騎手は誰になるだろうかという話をちょっとしていきたいと思うんですけれども。そうですね、この辺をお二方にいろいろネタを用意してきてもらってるんですが、どちらからお願いしましょうか。
こひ（以下、こ）：じゃあ、ちょっと全体の枠組みというところで、私の方からいきましょうかね。今回騎乗停止という形で、女性騎手中心に若手騎手が6人、騎乗停止に1ヶ月になりましたということで、このスマホ禁止6人衆、スマホ6と呼んだりしているんですけれども。まずこういったポジションの若手騎手が一気にいなくなると大きな影響が出そうなので、先週新潟と今週の新潟の傾向を移り変わりを見ながら一つ整理をしてみました。
まず騎手停止になった6人が、それぞれどれぐらい乗っていたかというところなんですが、まず先週新潟にいたのは永島まなみ騎手、小林美駒騎手、河原田菜々騎手、今村聖奈騎手の4人でした。それぞれ見ていますと、永島騎手が15鞍乗りまして、2勝。小林騎手と河原田騎手は1勝、勝ててないですがそれぞれ5鞍、7鞍。今村騎手もちょっと質がたまたま集まらない週だったのか、9鞍と未勝利というような形になっておりますが、新潟開催だけで4人合計で36鞍浮きました。それぞれ減量が2キロから4キロあるような女性騎手に任されていたレース36頭分の鞍上が大体浮いた計算になるのかなというふうに思います。ちょっと参考で調べてみましたが、角田大河騎手と古川奈穂騎手ともに京都で乗っていましたが、この2人も合計23鞍乗っていまして、スマホ6の直接的な影響としましては59鞍分の乗鞍が宙に浮いているということが言える状態だったのかなと思っております。人気的に言いましても、永島まなみ騎手や今村聖奈騎手はそこそこ人気馬も集まるポジションになっていますので、平均の人気ですと6番人気前後ぐらいになっておりました。それなりに勝つ可能性が高い馬というのが十二分に回ってくる状態だったかなと思います。それを踏まえまして、今日の新潟を見て非常に活躍が目立った騎手にフォーカスして調べてみました。
佐々木大・原優介・西塚洸二の活躍
こ：まず佐々木大輔騎手が大暴れをしていたような形で、この新潟開催に入ってからずっと目立っておりますが、佐々木騎手については先週、13鞍乗って3勝、大活躍しておりましたが、人気のほうが平均で5.5という形になっておりました。今週になりますとレースのほうはまず乗鞍自体が13から20鞍に7鞍増えるという形で、まず乗鞍自体が集まりましたということ。あと今日、11レース乗っていて2勝していたんですが、その際の人気も平均しますと5.2という形で、乗鞍は7鞍増えてさらに人気馬が集まるというような形で、しっかりいなくなった分が回ってきた傾向というのがちょっと見えているかなと思いました。
また、同じような形で目立っていたところで申しますと、原優介騎手ですね。かなり乗鞍増やしておりまして、今日9鞍乗って2着1回ではあったんですが、今週全体で17鞍なんです。先週が12鞍ということで、まず乗鞍自体が5鞍増えていますと。また、平均して乗っている人気も、先週の12鞍と今週の土曜日分の9鞍を比べましても、平均で7.8から6.8という形で乗鞍が増えながらさらに質も上がっているというところが見えてきておりまして、原優介騎手も今年かなり成績出てきている形なので、やはりそういった乗れている若手に乗鞍が自然と回ってきているなという印象です。
最後が最近関西の方に留学しましてかなり存在感が増してきています西塚洸二騎手ですね。今日3勝で大暴れしていましたが、西塚騎手は今週11鞍乗っているんですが、先週たった5鞍でしたので、倍以上というような形になりまして。西塚騎手は調教を手伝っている関係で藤原英厩舎の馬、いわゆる馬質が良い馬が一定量ローカルで回ってくるというところもあるんですが、平均人気で言っても7.6から4.6という形でかなり向上してまして。そこで今週3勝という形で結果を残したところを見ても、もう1週残っている新潟開催、来週も存在感を見せられるんじゃないかなと思います。
先ほど申しました前回の新潟開催ですね、先週で浮いてしまった36鞍のうちの約半分18鞍がこの3人ですね。佐々木大輔、原優介、西塚洸二で3人に集まったというところを見ても大きな期待度というところは伺えますし、また失った側のチャンスっていうのはなかなか取り戻すのも大変だろうなというようなところ。この後北海道も含めた3場ローカル開催の方になっていく中で、こういったところで信頼関係というものを築いていった若手騎手や、それに応じてどういうふうに乗鞍や質が変わっていくのかというところはぜひちょっとウォッチしていきたいなと思いました。以上が新潟開催に閉じる形で、スマホ6の影響について整理してみた内容となります。
蒼：なるほど。ありがとうございました。じゃあここで一旦ゆたさんにバトンをお渡しして、ゆたさん側からのデータ面から語っていただけたらと思うんですが、お願いしてもよろしいでしょうか。
岩田望来フリーの影響とエージェント
くらみゆた（以下、ゆ）：はい、よろしくお願いします。データ面で言いますと、今回スマホ6なんですけどプラス今回同じタイミングで岩田望来騎手がフリーになるということもありまして。これもちょっといろいろただのフリーではないというのはありますので。
蒼：なんというかちゃんと公式系の情報だけだと語りづらいところも多少あるかもしれませんが。とにかくフリーになったと、フリーになり藤原英厩舎の乗鞍がとりあえず激減というか、今のところゼロという形になっているとなっていると、そういうことですね。
ゆ：そうですね。この辺の前走、このスマホ6プラス1が乗っていた馬たちがどこに行ってるかというと、パッと今日の日付だけで見ると、勝ったのが武豊と坂井瑠星騎手が一番人気で乗って（勝って）います。これは岩田望来からの乗り替わりですね。なので、こういうところでちゃんと坂井瑠星と武豊が抑えてくるというところが世知辛いというか、当たり前なんですけれども、強いなというところが見えるところですかね。
あとはレースで見ていくと、佐々木大、西塚洸二が数乗っていますが、背景として西塚洸二、今回栗東留学というか藤原英厩舎に行ってるんですけど、エージェントを見ると、いわゆる小原軍団ってやつですね。小原靖博氏が担当しているんですが、実は他の担当が今村聖奈と岩田望来と岩田パパなんですよね。なので、数の面でもそうなんですけれども、（乗鞍の質の）融通という面でも今村聖奈、岩田望来、岩田パパで、西塚洸二っていう4名体制なので、相当これはチャンスというところがあるのかなと思います。栗東留学に関しても、このタイミングでっていうのは我々からは分からないところなんですけれども、結果的に岩田望来騎手のフリーの話があって、それからそもそも小原氏が担当していた福永祐一騎手が2月に引退していなくなっているところに、そしてスマホ6プラス1というところでちょっととんでもない風が吹いている状態で今週を迎えたのかなと。
蒼：この気流を掴めたら相当上まで飛んでいく可能性がありますね。
ゆ：そうですね、今回（西塚洸二騎手は）上位人気で3勝というところなので、かなり多分関係者としてもとりあえず任せようかという空気ができたと思うので、これかなりポイント高いと思いますし、もともと西塚洸二は馬術で国体優勝経験があって、更に海外育ちみたいなところもあるので、バックグラウンドはしっかりしている騎手だと思うので、ここまで2年目は角田大河とか今村聖奈に隠れてましたけれども、すごい風を受けて今週競馬が始まっているなというところですね。
それから佐々木大騎手もお父さんは厩務員で堀厩舎。もともとは二ノ宮厩舎でエルコンドルパサーを乗ってたりという競馬サークルの騎手ですので、こちらもここでチャンス掴んでくると相当大きいのかなというふうに思いますね。なので今回このスマホ6プラス1そして福永祐一騎手が引退したというこのタイミングでの事件というところもあって、ちょっと本当に向こう5年10年の騎手ランクが変わっていく大きな事件になるんじゃないかと注目したいと思いました。
蒼：はい、ありがとうございました。お二方、何か言い忘れたこと、補足したいこととか残っていたりしますか？
こ：私は一つ思うのが、西塚騎手の話ですとか、佐々木騎手の話でできてますけど、去年角田大河騎手と今村聖奈騎手が飛び抜けて出てきましたけど、現2年目の騎手がやっぱり改めて粒揃いだなというところをすごく思わされますね。なのでちょっとこの期の中では、はじめ2人が出て、続いて2人がさらに出てきたみたいな形でありますね。また、第5第6の若手ジョッキーあたりが生えてこないかなというところもちょっと気にして見ていきたいなと思いますね。
蒼：はい、ありがとうございました。
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