ダートグレード牝馬路線定点観測(2023年6月7月合併号)
ダート牝馬路線の定点観測第四弾。芯力スペースの書き起こしで直近のダート路線の牝馬の戦いや活躍を一気に振り返りつつ、真夏の名物レース、8/17に門別で行われるブリーダーズゴールドカップのボーダーライン展望を行いたいと思います。
まずは、3歳のダート牝馬の登竜門の関東オークス。こちらはパライバトルマリンが控えて味のある競馬を見せて完勝。この路線に力強く名乗りを上げました。
パライバトルマリン、次走予定は記事になって出ていませんが、在厩していることから、ブリーダーズゴールドカップを使ってくる可能性は高いのではないでしょうか。ここで古馬との初対決になります。
古馬路線ではスパーキングレディーCでとうとうレディバグが悲願の初重賞制覇。今後は牡馬混合の短距離路線を歩んでいくようです。
古馬戦線ではオープンクラスの牡馬混合戦を、中京巧者アーテルアストレアが圧倒的なパフォーマンスで差し切るという快挙もありました。混合戦のオープンクラスを勝ち切ることは本当に難しいことで、賞金的にもこの路線の中心となり得る資格を手に入れました。秋はレディスプレリュードから始動。右回りでも同じようなパフォーマンスが出せるのか、真価が問われます。
7/22-23の開催では、TUF杯でキャリックアリードが混合戦を勝ち切りオープン入りし、さらに1勝クラスで大差勝ちを決めたサーマルソアリングという新星の誕生もありました。こちらもスペースで触れています。
キャリックアリードは馬体減りもあり放牧へ。サーマルソアリングもガス抜きで放牧とのこと。秋のレース選択が楽しみです。
以上、ダイジェストでまとめましたが、他にも北海道シリーズで復帰したウェルドーンが引退を発表するなど、かなりこの路線の登場人物の入れ替わりがあった二ヶ月でした。
いよいよ8月にはブリーダーズゴールドカップ。ここからレディスプレリュード、そしてJBCレディスクラシックと、一気にJpn1の舞台に向けて役者が揃ってきます。現状の出走表明馬が少ないのですが、推測も含めて現時点での想定ボーダーです。
正式に出走表明をしているのはグランブリッジ、テリオスベル、プリティーチャンスの三頭。この三頭はそのまま昨年の1,2,3着でまさに再戦となる構図です。門別開催で遠いこともあり、他に出走表明馬はいないのですが、在厩しているのでパライバトルマリンも出るのではないかと推定して4頭目の枠に。そして5頭目については各馬の在厩情報も探ってみたのですが出そうな馬が見当たらず、現時点では空席となっている構図です。エナハツホやタガノクリステルあたりも使って来て良い条件かなとも思うのですが、芝からの転戦や準オープンからの飛び入りなど、最終的にどうなるのか目が離せません。出走馬の決定は7/30になる予定。
余談ですが、ブリーダーズゴールドカップは昔は牡馬混合の長距離戦として、Jpn2の格付けで実施されていました。その影響が残っているのか賞金額が高く、Jpn3なのに1着賞金が3,100万円と、Jpn2並の賞金額となっています。そのため、このレースを勝つと本賞金に1,550万円加算され、ボーダー争いでのアドバンテージは大きいです。秋の大舞台へ向けて弾みをつけるにはこれ以上ないレース。門別での熱戦を期待しています。