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スタート直後の隊列で決まったルメールの巧さと3歳牝馬路線の最重要レースを語る(第48回エリザベス女王杯・第59回福島記念・第28回武蔵野S・第58回デイリー杯2歳S回顧)

この記事は、競馬評論サークル芯力のレース展望スペース2023/11/11,2023/11/12からの文字起こしです。

第48回エリザベス女王杯

第48回エリザベス女王杯 出馬表

蒼山サグ(以下、蒼):エリザベス女王杯の回顧に入りたいと思います。またルメール騎手、G1を三連勝ということになりましたがが、回顧の方ゆたさんの方からお願いできますでしょうか。

くらみゆた(以下、ゆ):はい、よろしくお願いします。昨日の展望でブレイディヴェーグの評価がこひさんで分かれたんですけども、結果としてはこひさんの読み勝ちという形になってしまったので、私としては完敗でしたというレースなんですが(苦笑)。世代レベルについて言うと結果的に3歳の強さが目立ったレースになったといます。これでリバティアイランドがある程度は古馬に通用するというところが見えてきたということがありますので、いよいよ再来週のジャパンカップが楽しみになってきたなというところですかね。しかし最近の競馬ファンは馬券が上手いなと思わされた結果になりました。

レースの方なんですけれども、人気のブレイディヴェーグジェラルディーナもちょっとスタートは安めでした。特にジェラルディーナは立ち上がるようなスタートになってしまったのでムーア騎手がその後ポジションは取り直したんですけれども、ちょっとここで無理をしてしまったというのが最後まで響いてしまったかなという印象です。一方でブレイディヴェーグは内枠ということもあって、その後のリカバリーではそれほど無理せずにポジションを確保できましたので、この人気馬2頭、だいぶブレイディヴェーグの方がいいスタートにはなったかなと思います。

ハナを叩いたのがアートハウス坂井瑠星騎手。大体展望して回顧していると坂井瑠星騎手の前受け騎乗の話をしている気がするんですけれども、積極的な競馬でした。外からローゼライトが前を伺うんですけれども、比較的隊列も早めに決まって1、2コーナーに入る形になってます。アートハウスがスタートしばらくの間先頭で引っ張る形になったんですけれども、前半のスピードメーターを見ててもずっと時速56キロぐらいというのを示していたような感じで、スローで入ってきた展開だったと思います。この辺、時速が出るっていうのは分かりやすいなというのが改めて思いますね。注目だったのが内ラチ沿いの隊列。ちょっと離れた好位に外にゴールドエクリプスがいたんですが、内にハーパー川田将雅ブレイディヴェーグルメールルージュエヴァイユ松山弘平が並ぶという展開になりました。この川田ルメール松山っていう並びのところで、かなり内ラチ沿いはレースがしやすくなったのかなと思います。特に一番楽だったのはブレイディヴェーグですね。ハーパー川田が先に動くのが分かっていったところだと思うので、これを目標にすればいい形。一方でルージュエヴァイユの方はそれほど人気がなかったので、ルメールを目標に乗ればいいというところになりました。ですので今日1番、2番、3番というところは上位を占めたんですけれども、この並びになったというのがこのレースの一番のポイントだったかなと思います。

レースが動いたのは昨日の展望でも触れた通りで、坂の下りのところから坂井瑠星が積極的に踏んでいったことで、予想通り4ハロンのロングスパートレースになったという形です。直線手前で各馬が仕掛ける中で、一旦後ろに差を付けたのがアートハウスで、坂井瑠星は直線入り口でチラッと後ろ確認していました。ブレイディヴェーグと含めてセーフティなリードが取れたかっていうのを気にしてみたのかなと思うんですけれども、さすがにちょっと厳しかったかなというところですね。一瞬はやったかと思ったんですけれども、この地力勝負の中で、直線一番良い末脚を見せたのがブレイディヴェーグハーパーを難なくかわしてアートハウスも捉えて、1着2着は先ほどお話した通りルメールの後ろブレイディヴェーグの後ろで腰を引いていたルージュエヴァイユが2着にハーパーが3着という形になりました。

勝ったブレイディヴェーグ、スタートはそれほど良くなかったんですけれども枠を活かしたルメール騎手のリカバリーが良かったと思います。何度も話してますけれども川田騎手のハーパーが前にいたというのも今回非常に競馬をしやすくした形というところですね。ただ一番枠でしたから、一歩間違えれば締められてもおかしくないわけで、そういう川田騎手の後ろを取るところから含めて、全てスタートからゴールまで無理のない騎乗。一番人気で、本当にスムーズな競馬をするというのは、流石ルメール騎手だなと思わされました。ペース自体は前半スローだったんですけれども、エリザベス女王杯らしい4ハロンのロングスパートレースになりましたので、これを勝ち切ったのは強かったというところです。ので、冒頭に述べましたけれども3歳のレベルが低いのではという見立ては完全に失敗に終わってしまったなと思います。ただ、馬券買う時はちょっと期待値考えないといけないので、これはこれで馬券の買い方としては個人的にはしょうがなかったかなと思っているところですね(苦笑)。展望で触れた展開は大体予想通りだったので、その辺は良かったかなというところではあります。

2着のルージュエヴァイユですね、こちらも人気馬の後ろを取れたのが良かったですね。あと3着ハーパーは、ちょっと仕掛けてからやっぱりかったるくて、この距離でも身が入ってないというところが出てしまいました。ハーツクライ産駒ですので今後の成長に期待したいと思います。古馬勢ははちょっとだらしない競馬になってしまいました。もうちょっと道中流れてスタミナ削られる展開であればハーパーぐらいは捕まえられるかなと思ったんですけれども、坂の上がる前のところでちょっと緩むというかあんまりこう淡々とラップを刻むというよりは一回緩む展開が向こう正面でありましたので、その結果、後続も脚を残しやすかったというところで、古馬のスタミナが活かせる展開ではなかったかと思います。ジェラルディーナは出遅れてロスが多かったですし、ビッグリボンは何故か後ろから行っちゃいましたというところで、サリエラ辺りは展開次第でもう一つ前に行けたのかなと思いました。あとちょっともったいなかったのはライラックですね。戸崎圭太が綺麗に乗ったのでいるんですけども、やっぱりそれなりで乗っている形になるので、直線入る手前でどうしても進路悪くしまうところがあるので、直線から逆算して、もうちょっと積極的にポジションを取っていけば、もう一歩、3着はあったんじゃないかなと思ったレースでした。以上になります。

蒼:はい、ありがとうございました。それでは、前日の読みが本当にバッチリはまったこひさんの方からもお話いただければと思うんですが、いかがでしょうか。

こ:はい、ありがとうございます。そうですね、昨日はブレイディヴェーグが能力的には抜けているだろうと、あとはひょっとしたらポジションが出次第では取れるんじゃないかという話をしていた通りになったので、非常に嬉しいレースではありましたね。

ブレイディヴェーグは一番枠が逆に良かったなというのが見直していても思ったところでした。ゲートを若干遅れていたんですが、斜めに出ちゃうようなケースもあるパターンで、今回内側の馬がいない方に斜めに行ったんですよね。なのでロスが最小限、要は隣に馬がいない状態の方に行ったので、あまり大きなダメージを得ることなく、その後レースの流れに乗っていけたのかなというふうに見ています。あとは先ほどゆたさんともお話もありましたが、やっぱりこのレースはハーパーの後ろにブレイディヴェーグが入って、その後ろにルージュエヴァイユという隊列が出来上がって、その隊列が結果的にそのままビクトリーロードになっていたようなレースで、あまり見どころというのが他になかったかなというレースではあります。ルージュエヴァイユブレイディヴェーグの前に行くチャンスもあったんじゃないのかなというのは改めてパトロールを見ていても思ったんですが、冷静に結果を見てみるとルージュエヴァイユブレイディヴェーグの隊列が逆でハーパーの後ろにルージュエヴァイユ、その後ろにブレイディヴェーグになっても結果はひょっとしたら変わらなかったのかなという気もしております。

あとはやはり今日は京都が全体的に荒れてきたというところもありまして、内もある程度問題なく使えるという状況の中で、ハーパーの川田騎手は多分内から強敵が来るというイメージがなかったのか、カーブでの勢いに任せる感じである程度内を空けるコーナーリングというところで、1、2着馬のルートが完全にクリアになったというところも大きなポイントではあったかなと思いますが、川田騎手も割とレースの想定をきっちりやられる騎手だと思うんですが、内からルメールが来るイメージって持っていたのかなというのを終わって振り返って見ていて、我々は外から見る側なので、こういう結果になったところは見れるんですけど、事前にこれが想像できたかというと、ちょっとびっくりしてるんじゃないかなというようなところで、こういったところは騎手カメラが出てきましたら改めて見てみたいなというふうに思いました。隊列という点ですと、今回この3頭が内側に綺麗に固まったというところで、他の馬が目標にすべき馬が外側にいなかったというところもありまして、あまりいい駆け引きですとかそういうところが見づらい環境になってしまったのかなと思います。先ほどちょっとゆたさんが触れましたライラックについてはジェラルディーナについていくっていう道は1個あったのかなというのは、ちょっと見直していて少し思ったところではありますね。それぐらいだったかなというふうに思います。

レース全体としましては、当然ブレイディヴェーグが勝ったというところはもちろんですが、クラシックをしっかり走り抜いたハーパーが正攻法でこの競馬をして3着というところで、確実に3歳は例年のいわゆる普通のレベルぐらいにはあるなというところはしっかり示したレースだったかなと思います。そうなってきますと、普通に強い3歳牝馬はジャパンカップで通用するというのはもう最近当たり前になっていますので、リバティアイランドも事前で検証できるところとしましては、12ハロンで古馬と真っ向から戦えるレベルなんだろうなというようなところは推測できる結果かなと思います。あとは私も再三言っていますが、改めまして今年のローズステークス組のレベルの高さをブレイディヴェーグがしっかり示してくれたと思いますので、勝ち馬であったマスクトディーヴァも含めまして、来年以降というのが非常に楽しみですね。改めてこの2頭がリバティアイランドと当たれるレースがあるのかというのはあるんですが、個人的にはこの3頭には当たってもらいたいなというような、そんな気持ちになったレースでした。

第59回福島記念

第59回福島記念 出馬表

蒼:福島記念の方の回顧、こちらこひさんの方からお願いできるということでしたので、よろしくお願いします。

こ:こちらは本当にいかにも秋の福島らしい競馬になったなというのが全体を見ての感想ではありまして、今回テーオーシリウスがどうしても行きたいので逃げまして、人気のシルトホルンが追っかける形から、外からちょっと出が悪くて二の脚が遅いユニコーンライオンが競っていくというような形になりました。ですので序盤のラップが12秒1、11秒2、11秒3という形で、秋の福島としては序盤にかなり速めのラップを踏んでしまうことになったかなと思います。その後も淡々と12秒5を切るようなラップが積み重ねられましたので、ほぼほぼこの時点で前の残り目というのはない展開で3コーナー、4コーナーを迎えたかなと思います。

当然とはいえ福島なのでどの馬も早めに動いていくんですが、3コーナーからも本当に手応えが抜群で上がっていって、外からまくっていったのが勝ったホウオウエミーズですね。その後ろにいまして、それにくっついて上がっていったのがダンディズムというような形になりまして、この2頭が結果1-2着という形になったかなと思います。両馬の戦績を見ましても小回りのコースで機動力を求められるようなレースで成績を残しているタイプでもありまして、そういったところがシンプルに問われるレースだったのかなと思いますね。

芯力でもたびたび最近触れておりますダンディズム富田暁騎手は引き続きいい騎乗だったと思います。終わってみればダンディズムが入ったので荒れたので波乱の競馬に見えましたが、人気馬にダンディズムが1頭割って入るというような競馬でした。このレースの人気がごちゃごちゃでしたが、最終的には福島実績馬が上位人気を占めていましたので、結果的にも福島が得意な馬たちがずらっと並んだ形で非常に分かりやすい秋の福島記念らしい福島記念だったなと思います。やはりちょっと後はダンディズムをどうやって拾えたかというところを後付けで考えてみると、北海道コースですとかそういったところで実績を残していた馬というのは注意した方がいいんだなという印象でした。

第28回武蔵野S

第28回武蔵野S 出馬表

蒼:東京第11レース武蔵野Sからの回顧をお願いしたいと思うんですが、こちらではこひさんの方からまずはお願いできますでしょうか。

こ:はい、このレースですが、関係者の方々も競馬場や距離ごとにダートでもいろんな求められる適性が異なるというのは多分それぞれで分かってきているかなというような印象でして、カレンダー的に言いますとチャンピオンズカップの前哨戦なんですが、どちらかというとフェブラリーステークスの前哨戦になってきているなという印象のあるレースです。去年もここで2着しましたレモンポップが本番を勝つというような形でしたし、今回もいかにも東京のダート1600、1400みたいなメンバーが揃った、そんなレースだったかなというふうに思います。今回一番人気が、3歳のペリエールになっておりまして、2番人気が4歳のドライスタウト3歳と古馬の力関係がどうかというところが大きな焦点だったレースかなと思います。終わってみましたらやっぱり3歳にはまだまだ壁が厚かったなというところでして、この路線の力関係というものはあまり変わらなかったなというような印象のレースでした。

レースとしましては、ゲートからメイショウウズマサが飛び出しまして。2番手の方にケイアイシェルビー。結構行く気を見せまして、4コーナーの手前から鞭を入れて早めに前に並びかけてというようなかなりの積極策を取っていきました。このケイアイシェルビー自身が4着に残っているので、この選択自体はすごく正しい選択だったんだろうなと思っていますが、レースとしましては落ち着くところがなく、速めのラップが流れていきまして、最後は結果的には地力勝負というような形になったレースかなと思います。ダートのマイル戦なんですが、ラップタイムを見ていますと、基本的に2ハロン目からずっと徐々にラップタイムが落ちていくというような形で、いかに序盤が速かったかというようなところが見えるようなレースだったかなというふうに思います。

今回のこのレース勝ったのはドライスタウトだったんですが、先行して外目のポジションに収まろうとしたところで結構周りの馬も動きがありまして、決して理想的な展開でもなかったかなというふうに思っています。結構周りを馬に囲まれてストレスがあるようなところもあったように見えましたが、前目のポジションでその中でしっかりと脚を溜めていって、直線は余裕を持って外に持っていって抜け出すというような形になりまして、このメンバーの中では結果的には完全に完勝というようなレースだったかなというふうに思います。この馬はフェブラリーステークスではレモンポップの対抗馬として2番人気になっていたような馬でもありましたので、この得意路線では力が上だったなというところと、もともと登録ありましたJBCスプリントも回避してここに備えてきたという臨戦過程を踏んでいたかなと思っていまして、そういった意気込みがしっかり結果につながったという陣営の選択も含めてうまくいったレースだったなと思います。今日テン乗りになりました横山武史騎手もそういう意味ですとすごく落ち着いてうまく乗っていたなというような印象でした。今回この馬には横山武史騎手が乗っていましたが、このレース本来であれば主戦の戸崎騎手が乗るはずだったとは思われます。グリーンチャンネルカップペリエールを負かしているオメガギネスが、ここに来る予定で勝ち合うので鞍上が変わったんじゃないのかなというふうに勝手に推測をしてましたが、レモンポップ坂井瑠星騎手への乗り換わりというこの路線でいい馬に乗ってはいるんですけれどどうにも肝心なところで戸崎騎手から馬が離れていくなというようなそんな印象を同時に思わされるレースでした。今後オメガギネスに乗って戸崎騎手がレモンポップドライスタウトに挑んでくるんだろうなというところはちょっと楽しみにしたいなと思います。

冒頭に世代交代の話をしましたが、2着がタガノビューティーも3着でレッドルゼルというところでまさにこの路線の熟練の匠の技の末脚というような形でもう完全に力関係はあまり変わらなかったなというようなレースでした。特にタガノビューティーについては長年の賞金的な懸念があって毎年フェブラリーSに出れない馬だったんですけれどかしわ記念に加えましてここも2着というところで賞金だいぶ詰めましたので来年は悲願のフェブラリーS出走が無事に果たせるんじゃないかなというふうに思います。あとJBCですとか含めていろんなところに登録等出走意欲を見せながら結果的に復帰がここになってしまったレッドルゼルですね。中間何らかの形でスムーズにいかない状態の中ここを使ってくるという形にはなったんですが、やはりペースがしっかり流れたというところもあると思うんですが、地力勝負になるとしっかり負担重量が重たくても上位争いに顔を出してくるなという印象です。

見どころがあったのは先ほどレースの途中の回顧で触れました、ケイアイシェルビーですね。この馬はディープインパクト産駒なんですが、母馬がケイアイガーベラというところで、母馬自身がダートの重賞をカペラS等何個か制している馬になります。ディープインパクト産駒なので芝を使っていたのですが、いまいち結果がないので、その後ダート中距離で使っていました。今回ダートのマイルにしてみたらちょっとレース内容が良くなってきまして、今日はこういう積極策で結果が出たというところは今後に向けて注目すべきレースだったかなと思います。ディープインパクト産駒が減ってくる中、ディープインパクトの砂路線の最後の重賞勝ち馬みたいなところがひょっとしたら狙えるんじゃないのかなというふうに思っておりまして、そういう点でも注目をしたい馬ですね。

最後にペリエールですね。今回最内で流れにはうまく乗れなかったというのはあったにせよ、ちょっと負けすぎだったかなと。直線でも伸びかかってはいるんですけど結局そこから外からかなりかわされてはいまして、やはり以前からちょっと何度か触れてきていましたが、3歳の春のオープン組ですね、そこについては結構皆古馬との壁に跳ね返されてるなというような印象です。ですので今後ミックファイアですとか含めてまだ未対戦組が出てくるケースはあるかなと思いますが、ちょっとここまでサンプルが出そろってきますと、3歳春組についてはちょっと古馬との初対戦については様子を見た方がいいんじゃないのかなというのは率直に思いますね。もちろんセラフィックコールですとか3歳の春の時にはまだ隠れていて、条件戦をきっちり勝ち上がってきた馬については別なので、世代がというわけではないんですが、3歳春にユニコーンステークスですとかJDDを戦ってきた組については、あまり期待されたほど結果が出てないなというところがちょっと今回のペリエールのレースでもちょっとより印象的になってしまったかなというところは思います。

蒼:それではゆたさんの方から何か補足や付け足しなどございますでしょうか。

ゆ:レースそのものではないんですけど、ドライスタウトは調教師のコメントだとチャンピオンズカップも視野に入れるというようなコメントがありましたね。フェブラリーステークスは相手がもしかしたら軽くなる可能性あるのでちょっとここで詰めて使わない方がいいのかなとは思ったところでした。

こ:この馬については浦和1400のオーバルスプリントを勝っていることを考えますと、コーナー増やしてもいいんじゃないかなって気持ちになるのはわからなくはないなかなとか思ってます。ただチャンピオンズカップは具体的に枠が出てからという印象ではありますし、かなり今年もメンバーが揃いそうな雰囲気かなと思います。どちらかというとフェブラリー1本に備えたほうが結果にはつながるじゃないかなという印象ではあります。ありがとうございました。

第58回デイリー杯2歳S

第58回デイリー杯2歳S 出馬表

蒼:京都で行われましたデイリー杯2歳ステークスの回顧の方、まずはゆたさんの方からよろしくお願いします。

ゆ:はい、お願いします。デイリー杯2歳ステークス、こちらは朝日杯を狙う馬はサウジアラビアロイヤルカップだったりとか、春にダービーを狙う馬というのは東スポ杯に向かう傾向があるので、ちょっと格の落ちるというメンバー構成になりがちなレースに最近はなっているかなと思います。今年も新馬勝ちもしくは重賞でちょっと足りないみたいな馬が揃った印象なんですけれども、その中でジャンタルマルタルが新馬からの2戦2勝での制覇と正直このメンバーでは能力が上だったかなというような印象です。

レースの方なんですけれどもエンヤラヴフェイスが逃げる展開でジューンブレアテイエムチュラサンが追いかける形。スタート直後少しポジション落ち着かなかったんですけれども、坂の上りではペースが落ち着いて直線入り口までは各馬があまり動かないというような流れでした。道中ちょっと目立ってしまったのはフルレゾンですね。ゲートを出てからちょっと力んだ走りだったんですけれども、ペース落ちたところで頭を上げてしまってもちょっとムーア騎手を持ってしてもコントロール不能みたいなレースになってしジャンタルマルタルはインでじっくり織り合ってレース戦の印象を見せました。直線内が開いたらすぐにスッと伸びてセーフという着想をあっという間につけての完勝。外から伸びたヤラグヘイスナムラフッカーが2着3着というレースでした。

勝ったジャンタルマルタルは、このメンバーでは1枚上というところです。また今日の京都の芝は雨の影響もあって徐々に外差しにシフトしているようなイメージでした。各騎手もテレビ越しでもわかるぐらい荒れてない真ん中よりは外を選んでいる傾向があったんですけれども、そんな中でも力強くインからの伸びたというところで、この辺は外国産馬というか、父がパレスマリス。サンデー系とは違って力強さがよく出たのかなと思います。 こういう外国産馬が2歳重賞をポンと勝っていくあたり、ディープインパクト時代が終わって流れが変わったなというのを改めて思うところです。前受けできる馬の比重というのは増していくのかなと思います。あとはこういう外国産馬を社台、縦縞が勝たせるというところは、ちょっとまた一口を考える上では悩ましいというか、いろいろ見るべき馬が増えるんだなと思わせる結果だったかなと思います。

2着のエンヤラヴフェイスエイシンヒカリ産駒で、あまりキレが問われなかったのが良かったのかなと思います。あとは突っ込んできた3着のスワーヴリチャード産駒のナムラフッカーですね。前走はそこまで目立った走りじゃなかったんですけど、シンプルにスピードあるなと改めて思ったところです。ホントにスワーヴリチャード産駒はスピードあるなというのが印象的です。以上になります。ありがとうございました。

蒼:ではこひさんの方から補足や付け足しなどございますでしょうか?

こ:レース内容というよりは改めて3着4着ナムラの馬が並ぶというのはめちゃくちゃ珍しいなと思いまして、そこを気になって調べてみました。私自身がナムラクレアもそうなんですが、長谷川厩舎が推し厩舎というところもありまして。ナムラのオーナーに関してはわりと注目をしている方ではあるんですが、世代ごとの所有馬が急激にこの2歳から増えているんですんよね。だいたいそれまで世代10頭ぐらいで古くはナムラコクオーなどの時代から存在する冠名の馬主さんなんですけれど、ずっと1年あたり10頭ぐらいの規模でした。ところが2021年産になりますと突然20頭以上をお持ちなんですよね。その後の2022年生まれについてもすでに18頭が馬名登録されているというような形で、かつ母馬の名前がほとんどナムラで始まっていますというところがありまして、本業が調子よいのか、結構ナムラクレア以外も2勝クラスで稼いでいる馬もいましたので、馬でお金回りが良くなったのかもわかりませんが、非常に力を入れ始めているという印象がしました。

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