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ひとりオオバコ相撲

少年の頃から一人遊びが好きな子でした。

友達とも遊びましたが、そのスタイルはふらっと友達を訪れ、しばらく遊んでひとりになりたくなったらふらっと帰るような自由気ままなスタイルでした。

だから、「○○時までは一緒に遊ぼうね!」のようなこちらの行動まで抑制してくるようなスタイルの子とは気が合わなかったのを覚えています(現在もその気はある)。

そんな私はススキの原っぱでススキの中身(ガムっぽい実(?)が採れる)をとったり、家の屋根の上に登って空を眺めていたり、雪に埋まって死体ごっこに興じたりと存分に楽しんでいましたが、いっとき激はまりしたのが、ひとりオオバコ相撲でした。

やることはシンプルで、オオバコ相撲をひとりでやる、それだけです。オオバコを二本とり、左右の手に持って絡めて引っ張りあう。それで、どちらかに感情移入して肩入れしていく。それぞれのオオバコのバックグラウンドストーリーなども考えて、悪のオオバコと正義のオオバコの対決を演出したり。正義のオオバコがもう限界を迎えそうな時に、「地球の未来を守るため!俺は負けられないんだ!」とか呟きながら、悪のオオバコが負けるように忖度してもっていったり、悪のオオバコが実は幼い兄弟の生活を守るために止むに止まれず悪の道を選んだことにしたり、ちょっと心配になる行動をとっていましたが、すごく楽しかったことを覚えています。

ちなみに、これの発展系として、聖闘士星矢のアンドロメダ舜のフィギュアをミニ四駆の上に乗せて、キン肉マンの超人軍団(悪の軍団の想定)に突っ込ませるなどアレな遊びもやりました。

ひとりオオバコ相撲が面白いのは、オオバコ相撲を淡々とやる自分と、脚本・演出を考える自分と、どちらかに肩入れする自分が各々独立して存在していたというところです。ので、演出上、悪のオオバコが勝つはずだったのが、正義のオオバコが勝ってしまうこともままあり、「おぉ・・・正義が勝った!!!」と本気で衝撃を受けたりしていました。

振り返ってみると、この頃からお薬が必要な感じではありますね。

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