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歴史とはなんだろう

今日はちょっとマーケティングやビジネスとは関係ない話で、歴史について話したいと思います。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」とは旧ドイツ帝国の首相オットー・フォン・ビスマルクの言葉です。要は、自分の経験のみから判断をしないで、広く過去の事例や統計から学びを得て広い情報から判断をするということです。

で、この「歴史に学ぶ」という点ですが、注意が必要です。過去の歴史は場合によってはその事象後の記録者にとって都合が良いように書き換えられていたり、記録に残すことができたものだけを残しているというものです。これはもちろん数百年前の事象はもちろん、数日前の事象にも同じことが言えます。それは事実は一つでも、それを解釈して記録した時点である程度の情報が削ぎ落とされてしまいます。

例えば、航空事故から分析を行い、その後の安全に活かすということが行われています。航空事故の場合、事故調査委員会というものが組織され、その事故原因を徹底的に調査し、必要に応じて改善勧告を行うというものです。これも時間的には事故直後から分析が始まりますが、過去を分析してそこから学ぶということになります。

この事故調査においては、クルーが生存していれば直接話を聞けますが、残念ながら事故でクルーが亡くなってしまった場合は、フライトレコーダーやボイスレコーダー、機体の残骸を分析、調査して原因を事故原因を見つけていきます。そうなった場合、クルーが事故直前どのような判断を行なったのか、何を見たのかと言った情報は手に入れることができません。また、今の航空機はデータとして様々な情報を記録していますが、全ての状況が記録できてるわけではありません。そのため、事故に至る原因を特定できないことも多々あります。また、時間が経つことで、過去の分析が間違いであったことが発見されることも実際にありました。

このように、歴史に学ぶということは、記録された情報から読み解くことができる範囲での学びになります。過去に起こった事象を真実として全体像を把握できない以上、何か見落としや誤情報が発生する可能性がある事を否めません。

そう言った意味で、歴史という過去から学ぶことは非常に重要ですが、過去の記録という意味での歴史を過信し過ぎないことが重要です。

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