『孟子』離婁下121ー孟子と徐辟の対話(1)水のように
*今回は、弟子の徐辟(じょへき)との対話です。
徐子(じょし)は言った。
「孔子は、よく水という物質を称えて、このようにおっしゃっていたそうです。
〈水のように、水のように。〉
なぜそれほどまでに水を称えておられたのでしょうか。」
孟子は言った。
「水の源泉はこんこんとわきだして、昼夜を分かたず止まることがない。
窪地があれば満ち溢れ、また流れ行く。
そして、大海原へとそそぎ込まれるのだ。
このように、確たるモトがある物事は、水のようであり、流れは止まることがない。
だが、モトがなければ…、
七月や八月の間であれば、雨が降って水も集まり、溝や用水路は満たされるかもしれない。しかし、そんな水は枯れてしまう。その場ですこし立って待っていれば、すぐだ。
だからその名声が、実情を越えているようなことを、君子は恥じるのだ。」
*以上、『孟子』離婁下121ー孟子と徐辟の対話(1)水のように
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