HSPと占星術 その4.ハウス
椎名恋子です。
今回はハウスというシステムと、HSPとも関係性について見ていきたいと思います。
その2では天体、その3ではサインについて書きました。ここまでで「役者の行動傾向」というのが大まかに見て取れます。
ですがどんなに素晴らしい役者であったとしても、活躍する舞台が無ければ意味がありません。その舞台を示すのが「ハウス」というシステムになります。
ここから先は正確な出生時間がないと読むのが難しくなります。
占星術で使うホロスコープは、約4分で一度軸が移動し、約2時間でハウスが切り替わります。また移動の周期が早い月などは切り替わりが激しいので、解釈の不一致に繋がります。
共通事項について
前回までに書いた内容が、これから各ハウスの中にある場合、HSPの傾向が強調されること可能性は高いです。
各ハウスが水のサイン(蟹座・蠍座・魚座)である場合、月・海王星・冥王星などの内面や無意識に関する天体が存在する場合ですね。
天体やサインについての説明は、以下からどうぞ。
HSPの人と関係がありそうなハウス一覧
1.アセンダント(Asc、1ハウス)
アセンダントはハウスシステムにおけるもっとも重要なポイントの一つで、始まりのハウスでもあります。
「個性・アイデンティティ・創造性・他者に与える印象」などを意味します。ファーストインプレッションですね。見た目を気にする人、多いのではないかなと思います。
ここのサインや天体がある場合、太陽星座・月星座に続いて読むべき部分です。この3要素を見ることで、その人がどういう人なのかを見ることができます。
HSPとの関わりで言うと、ここが前回書いた水のサインを持っていると、繊細さが強調されるためHSPも傾向が強く見られることがあります。
また海王星や冥王星、月といった内面に関わる天体がここに配置されると、感受性が強調されて過敏になったり、影響を受けやすい体質になることもあります。天体がアスペクトを組んでいる場合、更に強さが増すでしょう。
2.4ハウス
4ハウスは「身近な環境・地域、家族、故郷」などを表します。自分がそこにいることでリラックスできる空間です。内向きのエネルギーを発して、親しい人との繋がりを広げていきます。
落ち着いた家庭や地域というのは自身の内面にも影響を及ぼします。身近な人との関係を通して、深い受容性を求めたり無意識の部分へと心の根を下ろしていきます。
ここに天体が存在すると、その天体は表に対するアピールが弱まることがあります。4ハウスは蟹座に相当する場所で、気の合う仲間の中では主体的になりますが、外側への広がりは見せません。
そこから転じて、HSPの内向性と結びついてきます。人の眼からは見えるけど閉じられた世界、これが4ハウスです。
3.6ハウス
6ハウスは「仕事・健康・義務」といった意味を持つハウスです。これまで自分中心だったことを反省し、他者の為に活動していくための地盤を整える場所になります。
感受性の面では関係が薄い場所ですが、周囲が欲している内容を適切に受け取って処理していく場所でもあります。HSPの中には周囲の状況を敏感に察知する能力を持つ方もいらっしゃいますが、直観力や洞察力がこうした場面で生きてくると考えられます。
ここに天体があると仕事において様々な能力に繋がりますが、海王星・冥王星などがあると少し注意が必要です。
改めて私のホロスコープを貼らせていただきましたが、私は6ハウス(山羊座:♑)に海王星(♆)が入っていますね。
これは周囲が望んでいる事を察知していて適応できると読むこともできますが、基本はマイナスに働くことが多いです。仕事面・健康面がぐらついており安定しないことも意味しています。
総合して周囲への気配りや過敏さ、そして自身の不安定さに繋がる可能性があるため、繊細な方との関係性があると考えています。
4.8ハウス
8ハウスは「変容・深い関係・オカルト・性」などの意味があります。
深い繋がりを示すハウスで、これまで築いてきた自分という存在を一度壊して生まれ変わらせる、そんな少し怖い意味もあります。
ここが水のサイン、もしくは各種天体が入ることで、繋がりの深さに対する意味が強調されてきます。深みと濃さが増して、ミステリアスな感性が作られるでしょう。
HSPとの繋がりを見ると、感情の深さや感受性の豊かさに共通します。4ハウス以上に閉じられた世界で非常に限定的ですが、深層心理との対話、そして内省する傾向があるHSPの方との関わりは深いでしょう。
なお、私はこの8ハウスが魚座のサインで月が入っています。あらゆるものを広く深く吸収し受け取る性質と意味しますが、私のHSP的性質はここが源流だと考えています。
5.12ハウス
12ハウスは「潜在意識・集団的無意識・精神世界・秘密の場所」などを意味します。12ハウス中、最も不思議なハウスであるといっても過言ではありません。
「人間が意識している部分は全体のわずか10%程で、残りは全て無意識である」という論が心理学の界隈であるのですが、実際にその割合を測る事は出来ません。12ハウスはその無意識と同じく広大な場所を指します。
無意識なので、当然見ることも触ることも出来ません。意識に上がってきづらい部分なので、ここに天体が配置されるとその天体は活躍しにくくなると言われています。
この12ハウスは魚座に対応しているのですが、魚座というとあらゆるものを受け止めるスポンジのような役割を果たします。HSPの疲れやすさと、何でも吸収する魚座の性質を持つ12ハウスは繋がりは深そうです。
「秘密の場所」という解釈を入れましたが、表には出さない自分だけの空間という意味合いもあります。繊細な方というのは本当に疲れやすく、安心できる空間を求める傾向があると思いますが、そのヒントがこの12ハウスでもあります。
このハウスだけはまだまだ謎が深く、私も色々な情報を調べて考えを巡らせています。HSPのみならず、強い感性や直感とも結びついてきそうなので、必要に応じて追記していこうと思います。
まとめ
今回は、ハウスという観点からHSPの関わりについて見てきました。
場所や舞台を表すということは、実際に感受性が深くなる場面であるとも言えます。12ハウスの様に、無意識的な面は分かりづらいですが、どういった場面でHSPの要素が強くなりやすいのか、またどんな傾向が見られるのかまで知ると、向き合い方がはっきりしてきます。
次回はより具体的なアスペクトについての記事を書いてみます。
最後までご覧にいただき、ありがとうございました。
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