BUMPの「邂逅」

BUMP OF CHICKENの新曲、「邂逅」がリリースされてから1週間ほど経って、じっくりとこの曲と向き合えたので、この新鮮な気持ちをいつでも思い出せるように残しておく。

この歌は、自分にとって大切な誰かがいなくなってしまった人が、その先の人生と向き合う過程そのものなんだろう。
藤くんらしさは随所にあるけど、好きだな〜と思ったところをいくつか。歌詞の順番とは違うけど。

「死ぬまで埋まらない心の穴が あなたのいない未来を生きろと そう謳う」
誰かをなくした悲しみは一生なくならないことを肯定した上で、その悲しみを忘れようとか、そんなことはしないでいいんだと思わせてくれる。悲しみを抱えながらでも、顔を上げてまた自分の人生を先に進めよう、進めていいんだよ、と横で歌ってくれてるような気持ちになった。

自分の祖母を亡くした時、亡くなる前の弱って入院している時に、諸般の事情でお見舞いに行けなかったことを後悔している。その後悔はいつまでも消えないし、この気持ちがあるからこそ、今も全ての人との時間は無駄にしない、次に会えるかもわからないから、たくさん会おう、話そうという気概につながっている気がする。この後悔は一生抱えていこうと改めて思えた。

「涙を連れてはいけないなら」「涙はついてきてくれるから」
ここの対比は美しいな〜と息を呑んでしまった。大切な人をなくした瞬間、それが信じられなくて、悲しくて泣くことは誰にでもある。そして、そこで悲しみの限りを尽くして泣けるだけ泣いたら、その瞬間とは決別して、無理矢理また前に進んでいかないといけないんだ、涙は連れていけない、とその時は思う。
でもそれは時間が経つと、悲しみを忘れる必要はなくて、この悲しみをずっと抱えて生きていくことに気づく。その人を失った悲しみが今の自分を支えてくれて、今の自分が生きていることがわかる。涙ってそういうものなんだ、今の自分までついてきてくれるものなんだということに気づかせてくれる過程が曲の中で表れてるな〜と感じた。

タイアップになってる「陰陽師0」も、まだ観てないけど、誰かをなくす、誰かと離れ離れになる瞬間があるんだろうと思っている。多分エンドロールで邂逅が流れたら泣いちゃうだろうな。

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