① 盲導犬と歩くように自由に歩きたい。音声ナビで可能か?
盲導犬(GUIDE DOG)は、広く視覚障害者の誘導に使われています。とても役に立つし、生活のパートナーでもあります。
以下、盲導犬と、情報端末による歩行支援とを比較して考えてみます。
『盲導犬のミッション』
① 主人の意向を短い命令で理解する。
② 目、耳、足などからの情報を総合的に処理・判断してベストな歩行方向を見いだす。
③ 上記の結果をハーネス経由で主人に伝え、誘引する。
これにより、安全に歩道を歩いたり横断したりできる。
『盲導犬 vs 生成AI 』
犬は、物にぶつかることなく上手に走る。
これは生命維持のための基本機能なので、かなり下等な動物であっても視覚センサーとしての目とそれを処理する脳をもっている。
「そんなことは AI を使えばできちゃうだろう」と思うかもしれないが、いまだ自動運転の分野でもうまくいっていない。
犬のように上手に進路を判断する動作は、前方の物体の名前を読み上げるレベルの AI とはケタちがいに難しい。実用化にはまだ時間を要するだろう。
『情報伝達のバンド幅』
動物が高速で走れるのは、目というセンサーと公道を決める脳とが直結していることがある。脳は、神経を経由して手足に指示を送る。
盲導犬の場合、自ら歩いてその進行方向をハーネス経由で主人の左手に伝える。この情報伝達はアナログ的で、それなりにバンド幅が広い。だから盲導犬を使えば「気持良く」誘導してもらえる。
他方、目をつぶって、誰かに右だ、左だ、と言葉で指示されて長い距離を歩けるか? できないことはないが、とてもつかれる。 誘導情報をのバンド幅が狭いからだ。
『盲導犬の限界、2つ』
イヌは道順を覚えられないので「郵便局へ行こう」と命令してもかなわない。これには、ナビの助けが必用だ。
また、盲導犬は、頭数が少なく、年を取ってから視力をなくす人には回ってこない。
他方、盲導犬ロボットやドローンが話題になる。これらでは、ハーネスのようなしかけを経由して主人を誘導する
その反作用は脚や車輪を通して大地から得るしかない。犬のツメが路面をひっかく力に相当する。
これが決定的な困難になるので、実用化されることはないと考える。
以降では、ドローンなどと言う複雑で高価な者を使わずとも、また、生成AI などという先の長い技術を使わずとも、それなりの誘導を実現する手段について書いてみる。
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