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【Web3.0】 シンガポール国立大学(NUS)での学びをまとめました

社会、そしてそれを取り巻くビジネスは、これまで人々のニーズに合わせ幾度となく変化してきました。インターネットはその中心にあると思います。webホームページ等を介した簡素な情報発信、そしてそれをGoogleなどで検索出来る様になった時代(Web1.0)から、SNSやYoutubeのように、デジタル空間で人と人がスマホやpcを隔てて双方向にコミュニケーションを取れるくらいにまで進化しました(Web2.0)。Web2.0のシステムでは、FAMGAのような特定の巨大プレーヤーに膨大なデータ、人などのリソースが集中する仕組みとなっていました。Web3.0(ブロックチェーンを土台とするオープンで分散集権的なネットワーク)の世界線では、支配及び利権は分散し、「個」がより力を持つ事になると考えます。「インターネットの民主化」という事ですね。今回、web3.0について、podcast等での体系的な学び、自分の在籍するシンガポール国立大学での個別事例などの学びを以下にまとめてみました(初投稿)。

Web3.0は、メタバースやNFT、仮想通貨といった最先端テクノロジーを包括しており、技術的革新性然り、潜在需要を鑑みても、非常に投資価値の高い領域であると認識しています。将来的に日本のVCも投資領域を以上のような最先端テクノロジー・それを扱うビジネスにシフトさせていくべきであると考えています。

メタバースは、Virtual Reality(仮想現実)と密接に繋がり、ゲーム業界を中心に拡がりを見せています。MetaのNew Horizonsが示すように、企業のリモートワークの質的向上が期待できるのみならず、教育業界への応用も期待できます。バーチャル空間上で実施されるテクニカルなトレーニングは、将来のパイロットや医師の効率的かつ効果的な技術習得に多大な恩恵を与えると考えます(大学院で、テクニカルスクールを対象としたメタバース教育事業についてプレゼンしました)。

NFTは、模倣物が蔓延する現代社会にピリオドを打ち、芸術家など、様々なジャンルのクリエーターが自身の唯一無二の作品を保護する助けとなります。又、NFTゲームをプレイする過程で暗号資産を稼ぐ、GameFiという概念も自分は強く注目しています(関係ないですが、兄がゲーム実況のYoutubeを始めました)。ゲームの世界で流通するデジタルコンテンツの資産化、権利移譲によるマネタイズなど、開拓の余地が非常に大きい可能性溢れる領域だと考えています。実際に、NFT化されたアートやゲーム上の土地の高額売買が時折、巷を賑わせていますね。

仮想通貨は、ブロックチェーンといって1番に連想するものではないでしょうか。Facebookのdiem(旧libra)が大きな話題を呼びましたし、エルサルバドルでは、世界で初めてビットコインを法定通貨とする試みがなされましたね。為替リスクなど、IMF(International Monetary Fund)を中心に強く批判される形となりましたが、国内GDPの2割にあたる60億ドルが海外からの家族送金である事を考えると、仮想通貨導入による大幅な送金手数料の削減を実現する事の意義にも一定理解が出来ます。ボラティリティの高さ故に、依然として投機的な枠組みを外れず、また政府の利権が絡む通貨事であるために、一般的な普及は直ぐには望めませんが、技術が持つ理論的な潜在価値、それに紐づく将来的な投資価値は非常に大きいと考えます。

以上のように、Web3.0はメタバースやNFT、仮想通貨などの最先端テクノロジー・ビジネスを包括する、オープンで分散集権的な次世代のインターネットです。Buzzwordにしか過ぎず、本質的価値を疑念視するものも居るものの、世界ではメタバースやNFT、仮想通貨を中心に、テックプレーヤーの参入やVC資本の流入、人々の理解は確実に進んでいます。まだまだ理解は浅く大変恐縮ですが、これまでの学びや自分なりの考えを記しました。今後も注目しているサービスやマーケットなど、発信していけたらと思っています。

以上

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Podcastを元にWeb3.0を取り巻く技術について体系的にまとめたもの

【コンセプトの概要 】
Web 3.0
ブロックチェーン技術を土台に形成される、オープンで分散集権的なオンラインネットワーク。数十億ドルものリアルマネーが流入している。
ネットワーク参加者はトークン及び仮想通貨によりマネタイズ・動機づけられ(DeFi)、Web3.0は回る。

Web1.0
静的かつ一方通行な情報発信のネットワーク。
キープレーヤー: 一部の技術者 
サービス例: webページ全般

Web2.0
動画等クリエイティブなコンテンツが拡がり、相互的なコミュニケーションが可能となるネットワーク
キープレーヤー : Tech Giants
サービス例: Youtube, Twitter等
中央集権型。

【親和性の高いコンセプト】メタバース

【理論的な革新性】
①データの正確性の向上(集合知の原理)
②特定のプレイヤーに依存しないスムーズな取引が可能となる
③暗号化システムによるサイバーセキュリティ機能の向上
④システム基盤の強度が高い(ダウンしにくい)

【批判】分散集権型というのは建前。企業投資家やVC等、一部の利害関係者が実質的に支配する構造に変わりない。 by Jack Dorsey

実用レベルで現状不足する3つのこと
①処理能力②通信網の幅③ストレージ by Stephen Diehl

マーケティングのためのバズワードに過ぎない。By Elon Musk

【懸念】
①有事の際に責任の所在を明らかに出来ない(分散集権の弊害)
②いかに規制し、安全なシステム運営を図るか(仮想通貨に同じく)

参考資料
I. Apple Podcasts. (2021, May 26). What Is Web 3.0 and Why Do We Need It? 
https://podcasts.apple.com/us/podcast/what-is-web-3-0-and-why-do-we-      need-it/id1436233955?I=1000523166054
II. Why Some See Web 3.0 as the Future of the Internet | WSJ. (2022, February 15). YouTube. https://www.youtube.com/watch?v=OEJGQD1OuKA

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