村上 臣(電脳コラムニスト)

だれもが自分らしく楽しく働ける世の中に!働き方や注目テクノロジーなどを中心に発信。日系…

村上 臣(電脳コラムニスト)

だれもが自分らしく楽しく働ける世の中に!働き方や注目テクノロジーなどを中心に発信。日系企業でエンジニア→ディレクター→役員の後、海外経験ゼロのまま外資カントリーマネージャーへ。執筆依頼等は→ https://www.linkedin.com/in/shin-murakami/

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自分の住む街に関心をもつことが、よいまちづくりへの一歩

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 まちづくりと聞いてどう思いますか? 自分にはあまり関係がない、行政や地元の企業がやっていること等々と考える人が多いでしょう。もしくは、自分の住んでいる街に愛着があるから、できることがあればしたい。けど、どうすればいいかわからない。そういう方もいらっしゃるかもしれません。 私もなんだかんだで25年あまり同じエリアに住み続けているので、なんとなく街に親しみがあります。こどもが小さいときは地域との関わりもそれなりにありましたが、いまでは

    • リユースは持続可能なのか 伝統工芸の担い手という課題

      こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 リサイクルというと何を思い浮かべるでしょうか? ペットボトルやアルミ缶の廃品回収など、私たちの生活に密着したものが真っ先に出てきます。最近ではリユースという言葉も頻繁に見かけます。ネットサービスのヤフオクやメルカリなどで使わなくなったものをやり取りしたり、古着や家電などの買い取り販売を行っているお店も多くあります。 さらにはアップサイクルという言葉も出てきています。リサイクルはどちらかというと資源としての再利用をすることで、限りあ

      • 『テラ(寺)バース』が未来の人類を救うかも

        こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 Appleがゴーグル型の新端末「Vision Pro」を日本でも発売しました。いわゆるAR型のデバイスで、現実空間と仮想空間とをミックスして扱えます。現実にはない大画面テレビを部屋の好きな場所に「置いて」動画を見たりすることもできます。なかなか面白いですよね。 ゴーグル型の端末は競合他社が先行して発売しています。MetaのQuestが代表的ですが、こちらはVR型です。つまり、現実を遮断してバーチャルな世界のみが映し出されます。

        • 経済界からも本気の提言 選択的夫婦別姓に早期の政治的決着はあり得るのか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 本コラムでも度々取り上げてきた、選択的夫婦別姓制度。私自身が全体の4%しかいないという「婚姻時に姓を変更した男性」当事者であることから、本件には相当高い関心があります。 2019年に公開した以下の記事は、今でもコンスタントに読まれている人気記事の1つです。 残念ながら、この記事から5年が経つ現時点でも状況に変化はありません。そもそも、1996年には国の法制審議会が、希望すれば改姓の必要がない選択的夫婦別姓制度の導入を答申したのに

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        記事

          好きこそものの上手なれ。 愛好の輪がヒットを生む時代

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 人々の生活や趣味嗜好が多様化し、またインターネットサービスの広がりに伴いメディア接触も多様になりました。昔はマスメディアで話題になれば即ヒットでしたが、今ではメディアミックスの宣伝とネットでの口コミ施策などを組み合わせてアプローチする手法が当たり前になりつつあります。 しかし、人の欲求というのは今も昔も変わらないもので、同好の士が集って情報交換をしたり交流をすることは、ネットがある今のほうが盛んになっているのかもしれません。自作の

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          「副業」は人材不足解消の妙手となり得るか?

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 ちょっと前まで若者文化の代表格とみなされていた「Z世代」も、気づけば30歳前後にさしかかってきました。物心ついたときからネットやスマホに親しんできた「デジタルネイティブ」とも言われるこの世代は、従来の日本の価値観よりもグローバル標準のものに近しいと言われています。 キャリアに対する考え方も移り変わっており、そもそも終身雇用には期待しておらず、会社に帰属するというよりも自律したキャリアを志向している方が多いようです。 この世代は新

          「副業」は人材不足解消の妙手となり得るか?

          急増する認知症と予備軍 スマホが生活を支える重要なインフラに

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 「2025年問題」が近づいてきています。以前本コラムでも触れましたが、人口のボリュームゾーンである団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、超高齢化社会が本格化するというものです。 個人的な話ではありますが、昨年に急に始まった義母の介護により圧倒的当事者となりまして、解像度の低かったこの問題への意識が高まりました。私は日本のモバイルインターネット創生期からスマホへの移行、IoTなどに携わってきました。ここにきて、まさにこれらのテク

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          高騰するサーモン価格 「サケを生むニジマス」が救世主に

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 みなさん、サーモンは好きですか? 安くて美味しい寿司ネタとして回転寿司では不動の人気を誇っていますが、最近では100円の皿に乗ることはなくなっているようです。 サーモンだけの話ではありませんが、安い寿司ネタのほとんどを輸入に頼っているのが現状です。近年の国際的なサプライチェーンの混乱や円安などの要因により、輸入のほうが安くできるという長年の常識が壊れつつあります。 また、寿司(SUSHI)が世界的に人気になっているという背景も影

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          電流で味覚を制御! テクノロジーで感覚を制御するという新潮流

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 まるでSFのような話が、現実のものとなりました。キリンホールディングスが発表した新商品「エレキソルト スプーン」です。 この商品は、去年のイグ・ノーベル賞を受賞した明治大学の宮下教授の研究成果を元にしたものです。日本人研究者は毎年のようにイグ・ノーベル賞を受賞しており、非常にユニークな研究をする土壌がわが国にはあるようですね。 テクノロジーを通じて人間の感覚を制御しようという試みは以前からありました。近年では機器やデータ処理能力

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          働き方改革で重要なのは「辞め方改革」かもしれないという話

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 人材不足がいよいよ深刻化してきました。一億総活躍社会の提言から始まった働き方改革ですが、これは少子高齢化という構造的な問題に真正面から取り組んでいく覚悟を政策として推進したものでしょう。全ての人が包摂される社会が実現できれば、多様な個人の能力の発揮による労働参加率向上やイノベーションの創出が図られ、結果として経済成長が加速するということです。 労働参加率向上という点では、特に女性においてライフイベントの変化に伴う離職があり、その後

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          AI時代に重要性を増す言語化能力 言語にできないモヤモヤをどうすればいいのか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 AI、AI、AI。私が身を置くIT産業では、この言葉を聞かない日がないくらいのビッグテーマになっている、AI。特にLLM(大規模言語モデル)を活用したアプリケーションは、ホワイトカラーの仕事を大きく様変わりさせる力を持っていると言われます。 WWWの広がりにより、爆発的にネット上に文章がアップロードされました。これらを機械が学習することで、自然な言語で対話しながら情報を効率的に引き出せるようになりました。そこで問いかけに使われるの

          AI時代に重要性を増す言語化能力 言語にできないモヤモヤをどうすればいいのか

          良質な睡眠を求める旅「スリープツーリズム」に熱視線 「無形のラグジュアリー」で差別化なるか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 旅の目的は、と問われてなにが思い浮かぶでしょうか?世界遺産や歴史に触れる、グルメを追い求める、大自然に触れる等々、人によって様々な目的があるかと思います。個人的には大まかな予定だけ立てて、ボーッと過ごすような旅のスタイルが好きですが、初めて訪れる場所であればまず郷土資料館を訪れることにしています。街の成り立ちを知ることで、史跡やグルメなどの点の情報が線となって理解できることが多いからです。 そんな旅の目的に新たな潮流が生まれていま

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          いかがわしくあれ!伝説の名著『あのバカ』が復刊

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 スタートアップや起業というものが広く理解されるようになったのはここ10年くらいのことかと思います。現在であってもスタートアップというのはハードルが高く、国内における起業家人口はまだまだ少ないのが現状です。 スタートアップなんていかがわしい。真っ当な大企業に務めるのが望ましい。そう思う人がたくさんいるであろうことは理解できます。 しかしながら、未来をつくるのはいつだって起業家。そして高いリスクをとってそれを応援する投資家や資本家。

          いかがわしくあれ!伝説の名著『あのバカ』が復刊

          地方のさびれた商店街からグローバル企業へ ユニクロにみる日本の希望

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 いよいよGWがはじまりました。今年はあまり予定を入れずにゆっくりと過ごしています。積読を消化するチャンスとばかりに、順番に本を読み続けている今日このごろです。 さっそく取り掛かったのが「ユニクロ」。『ネット興亡記』などの著書で知られる日経が誇る「読ませる文章の名手」杉本貴司さんが、膨大な取材を元に書き下したノンフィクション(ご恵投ありがとうございました!)。読もう読もうとは思っていたのですが、いかんせん「厚い」。500ページ弱とい

          地方のさびれた商店街からグローバル企業へ ユニクロにみる日本の希望

          すぐに役に立たない学びの価値とはなにか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 わたしのコラムでも幾度となく話題にしている「リスキリング」。技術革新や変化の早い世の中だからこそ、自分のスキルを常に磨いていなければ生き残れない。特に日本社会がジョブ型雇用へと移行する中で、ある種の残酷な事実として認識しておく必要があります。 一方で、実行するのはとても苦労するもので、新しいスキルを身につけるための勉強をコツコツと続けられる人は少ないでしょう。または、短期間頑張れたとしても「リスキリング疲れ」とも言える思いがふと頭

          すぐに役に立たない学びの価値とはなにか

          「おもてなし」は世界の共通語に サービス産業は輸出できるか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 今日ニュースをチェックしていたら、こんな記事が流れてきました。オックスフォード英語辞典に23の日本語由来の単語が追加されたそうです。 「カツ」「ドンブリ」「オニギリ」など、新たに追加された単語の半分以上は食や料理に関するもので、日本食文化への関心の高さが現れています。伝統工芸に関するものも追加されており「Kintsugi(金継ぎ)」や「Shibori(絞り染め)」などが採用されました。 特に目を引くものに「Omotenashi(

          「おもてなし」は世界の共通語に サービス産業は輸出できるか