村上 臣(電脳コラムニスト)

だれもが自分らしく楽しく働ける世の中に!働き方や注目テクノロジーなどを中心に発信。日系…

村上 臣(電脳コラムニスト)

だれもが自分らしく楽しく働ける世の中に!働き方や注目テクノロジーなどを中心に発信。日系企業でエンジニア→ディレクター→役員の後、海外経験ゼロのまま外資カントリーマネージャーへ。執筆依頼等は→ https://www.linkedin.com/in/shin-murakami/

マガジン

  • 日経COMEMO

    • 13,504本

    日経COMEMOは、様々な分野から厳選した新しい時代のリーダーたちが、社会に思うこと、専門領域の知見などを投稿するサービスです。 【noteで投稿されている方へ】 #COMEMOがついた投稿を日々COMEMOスタッフが巡回し、COMEMOマガジンや日経電子版でご紹介させていただきます。「書けば、つながる」をスローガンに、より多くのビジネスパーソンが発信し、つながり、ビジネスシーンを活性化する世界を創っていきたいと思います。 https://bit.ly/2EbuxaF

最近の記事

「好き」が消費の原動力へ 若者中心に増える非コスパの動き

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 タイパ、コスパと言われて久しいですが、引き続き個人消費が全体として力強さを欠く状況が続いています。一方で、よりお金を使うのはモノよりコト(体験)にシフトいるのではないかと論じる方も多数います。 実際にデータを見てみると、大学生の趣味に投じるお金は30年前のバブル期並に回復してきています。 コト消費の中には「トキ消費」、つまりリアルの体験でその時にしか味わえないものを重視する動きが見られます。コロナ禍を経て、仲間と共に一期一会の機

    • タイパを求め失敗を恐れる消費者 ネット文化がリアルに波及

      こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 最近なんとなく思っていたことが記事になっていたので紹介したいと思います。それは「本のタイトル、長くなってない?」というものです。 なんとなく感覚的に思っていましたが、実際にデータでもこの傾向が見られるとのこと。かつてはビジネス書であれば著名な経営者の本がベストセラーの常連でしたし、文芸書でも賞を受賞したものなどが主流でした。 最近ではSNSの浸透もあり読者の好みが細分化。編集者もネットの小説投稿サイトやブログなどから新人を発掘し

      • 英国では週休3日法案も 働き方改革に続く「休み方改革」

        こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 働き方改革と叫ばれて久しいですが、デジタル技術の進歩により作業効率は年々上昇しており、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入により主にホワイトカラーの作業を自動化する取り組みも当たり前になってきました。単純なコピペ作業は人間ではなく機械に任せてしまおうというものです。 昨今では生成AIに代表される革新的な技術により、機械が行える作業が大幅に広がりました。米新興企業のアンソロピックは人の代わりにパソコンを操作できる

        • 増える退職代行サービス利用 背景に潜む職場の問題と解決策とは

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 自民党総裁選でもアジェンダのひとつとして議論されていた、人材流動性。日本の転職希望者数は年々増加しており、過去10年で約25%増となっています。正社員の転職経験率も3.7%(16年)から7.5%(23年)に倍増しています(マイナビ転職動向調査2024年版)。一方で希望者数は増加しているものの、実際に転職をした人は低くとどまっており、ここ10年で「転職潜在層」のマグマが溜まってきているという状況です。 辞めたいけど、お世話になった上

        「好き」が消費の原動力へ 若者中心に増える非コスパの動き

        マガジン

        • 日経COMEMO
          13,504本

        記事

          物流2024年問題に直面し加速する自動化の流れ

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 どの業界においても人手不足という声が聞こえてきます。本コラムでも度々触れている介護の担い手不足が本格化する2025年問題もそうですし、最低賃金アップの議論もこの問題への対応策の一つです。今年から始まった新たな規制強化に、トラック運転手の時間外労働制限があります。いわゆる、物流2024年問題と言われていますが、特に長距離トラックに影響を与えると見込まれており、各社とも運行間隔を減らすなどの対応を迫られています。 このような流れの中で

          物流2024年問題に直面し加速する自動化の流れ

          記録と記憶の境界線 スマホのカメラのトレンドに見る「リアル」の意味

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 日々の思い出を残すために写真を撮影する。今ではほとんどの方がスマホのカメラで撮影しています。デジタル世代にとって黒電話がわからないように、「現像・プリント」の意味が通じない時代です。以前ユーザーリサーチをしているときに「スマホの電話アプリのアイコンの意味がよくわからない」と言われて絶句した記憶が残っています。固定電話を見たことがないのであれば、受話器を模したアイコンはわからないですよね(笑)。 MMD研究所と日本フォトイメージング

          記録と記憶の境界線 スマホのカメラのトレンドに見る「リアル」の意味

          いよいよ来年にせまる「2025年問題」への準備はできているのか?

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 本コラムでも度々取り上げている「2025年問題」。いわゆるベビーブーマー世代と言われる団塊の世代(1947〜49年生まれ)は約800万人います。そのすべてが来年までに75歳以上の後期高齢者になります。一般的に高齢者というと65歳以上を指しますが、74歳までの前期高齢者は健康でイキイキと暮らしている方も多いです。しかしながら、後期高齢者となると衰えが加速していきます。日常生活に支援が必要となったり、介護などが本格的に始まるのもここから

          いよいよ来年にせまる「2025年問題」への準備はできているのか?

          自民党総裁選で白熱する「解雇規制」議論 今度こそ労働市場改革の本丸に切り込めるのか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 自民党総裁選、つまり事実上次の日本の首相を決める重要な節目です。今月27日の投開票に向けて9人の候補者による討論会なども開かれ、論戦が熱を帯びています。 様々な論点があるなかで、わたしは特に「雇用・働き方」について注視しています。本コラムでも継続的に追ってきましたが、経済成長と人的資本の活用は深く結びついており、国際競争力のある人材を増やすことこそが今後の日本の命運を決めると考えています。特に戦後の日本を支えてきた日本型雇用システ

          自民党総裁選で白熱する「解雇規制」議論 今度こそ労働市場改革の本丸に切り込めるのか

          福祉xアートで異彩を世に放つヘラルボニー 相次ぐコラボで「境をまぎらかす」

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 ヘラルボニーという会社をご存知でしょうか。自らを福祉実験カンパニーと呼び、知的障害がある作家の個性を「異彩」と捉えて世の中に放つことをビジネスとしています。本日9月20日の夜には「ガイアの夜明け」でも放送予定です。 以前からその存在は認識していましたが、本格的に興味を持ったのは毎年参加している2021年の「ICCサミットFUKUOKA2021」でした。ICCサミットは「ともに学び、ともに産業を創る。」をミッションに掲げたビジネスカ

          福祉xアートで異彩を世に放つヘラルボニー 相次ぐコラボで「境をまぎらかす」

          魚離れを食い止めるカンタン調理の「焼けてる干物」 島国ニッポンの未来に残す食文化

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 最近、最後に魚を食べたのはいつでしょうか? 例年人間ドックの時期になると普段の運動や食習慣について回答する調査票を記入しなくてはならないのですが、肉や魚や野菜などについて週どれくらい摂取しているかを必ず聞かれます。 わたしは和食が好きなので結構食べている実感はあるのですが、自分で調理しているかというとそうでもないです。コロナ禍で在宅勤務が続いていたころは外食がめっきり減ったため、自炊する回数が激増しました。そのときにはかなりの頻

          魚離れを食い止めるカンタン調理の「焼けてる干物」 島国ニッポンの未来に残す食文化

          北陸新幹線延伸で賑わう福井 カニだけじゃない魅力とは

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 北陸新幹線ができて、より気軽に北陸に出向くことができるようになりました。金沢が代表的ですが、江戸時代には加賀百万石と言われる日本最大の藩として繁栄していました。それもあって現在でも歴史的史跡が多く残り、また伝統工芸などの文化が色濃く保たれています。 これまでは金沢に脚光が当たることが多かったですが、最近では富山や福井にも足を伸ばす方々も増えてきました。富山は岩瀬エリアにディスティネーションとなるレストランや酒蔵などを集中させること

          北陸新幹線延伸で賑わう福井 カニだけじゃない魅力とは

          転職前提の新卒採用で進む「脱・配属ガチャ」 ガチャは良いのか悪いのか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 今の時代、新卒社員は入社まもなく転職サイトに登録する人が増えているそうです。日本型雇用システムが終焉を迎えジョブ型雇用に移行する中で、中長期のキャリアを若いうちから考えるという観点で見れば非常によい動きだと思います。 従来は入社式の際に配属の辞令が交付されてはじめて、どの部署で働くのかを知ります。希望をとる会社は多いですが、もちろん全員が第一希望となるわけではありません。中には思っていた配属先と大きく異なることで、早期に転職してし

          転職前提の新卒採用で進む「脱・配属ガチャ」 ガチャは良いのか悪いのか

          深海という未知のロマン 海洋資源の豊富な日本こそ世界をリードすべきだろう

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 深海と聞いて何を思うでしょうか。私の世代ですと「しんかい6500」が真っ先に思い出されるかもしれません。たしか小学校高学年ごろに進水のニュースを見て、学校の授業でも取り上げられました。光も届かず漆黒の闇に包まれる海、そして強烈な水圧により生物など存在しないだろうと信じられてきた海底には驚くことに多様な生物が生存していました。そのような研究成果を見聞きするたびに「地球ってすごいな!」と純粋に驚き、そしてワクワクした記憶があります。

          深海という未知のロマン 海洋資源の豊富な日本こそ世界をリードすべきだろう

          美食の国日本を色濃く伝える「ディスティネーション・レストラン」

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 世界一ミシュランの星が多い都市、東京。世界的に美食の街と言えばフランス・パリが筆頭にあげられるが、著名なミシュランガイドのリストに掲載されているレストランの数を見えれば東京が圧倒的であり、京都と大阪を加えた「日本」で見てもその数はまさに世界一。他の著名なリストであるゴ・エ・ミヨや世界ベストレストラン50やOADを見ても、日本のレストランは相当数掲載されています。 インバウンドで日本を訪れる外国人観光客にとっても、訪問の主目的に「食

          美食の国日本を色濃く伝える「ディスティネーション・レストラン」

          3人に1人は推しがいる モノより体験が推し活を支える

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 「趣味にお金」を使う大学生がバブル期並の水準に回復したそうです。とはいえ、経済成長が力強いわけではなく仕送りは90年代と比較すると3割減少しています。その分、人手不足により高騰するバイト代が趣味に充てる原資となっているとのことです。 うちにも大学1年生のこどもがいますが、誕生日プレゼントにモノをねだるというよりは、美味しいご飯を食べたりしたいということが多いです。好きなアーティストのライブには積極的に参戦し、思い出としてTシャツな

          3人に1人は推しがいる モノより体験が推し活を支える

          管理職という罰ゲーム パタハラ被害も33%

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 課長、部長、そしていつかは役員に。昭和の時代の若手社員はこのような野心を胸に、新卒からキャリアをスタートしたのだそうです。早く管理職になることが出世コースの証、といった企業文化もこのようなキャリアを思い描く要因です。 時代は変わり令和。新卒一括採用一辺倒ではなく、どの企業も中途採用をしています。新卒プロパー文化が色濃く残る伝統的日本企業であっても、管理職クラスの中途採用も珍しくはありません。むしろ、40−50代は就職氷河期だったた

          管理職という罰ゲーム パタハラ被害も33%