村上 臣(電脳コラムニスト)

だれもが自分らしく楽しく働ける世の中に!働き方や注目テクノロジーなどを中心に発信。日系…

村上 臣(電脳コラムニスト)

だれもが自分らしく楽しく働ける世の中に!働き方や注目テクノロジーなどを中心に発信。日系企業でエンジニア→ディレクター→役員の後、海外経験ゼロのまま外資カントリーマネージャーへ。執筆依頼等は→ https://www.linkedin.com/in/shin-murakami/

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リスキリングのゴールはなにか キャリアを転換する上で重視すべきはソフトスキル

こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 本コラムでもずっとおいかけている働き方系のトピックとして「リスキリング」があります。背景としては、年功序列・終身雇用という日本型雇用から、いわゆるジョブ型雇用への移行に対応するために必要な行動だと広く認識されされはじめたということがあります。 では実際にリスキリングでなにをしているかというと、英語を学んだりプログラミング言語を学んだりといったハードスキルに偏重しているのが現状です。たしかにどちらも需要が旺盛で人材不足であることから

    • 猫であふれるインターネット 経済効果は2兆円

      こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 先日の2月22日は「ねこの日」(にゃーにゃーにゃー)でした。インターネット上ではSNSを中心に非常に盛り上がり、X(旧Twitter)では企業の公式アカウント名がねこっぽくなったりしていました。リクルートの旅行情報誌「じゃらん」が「にゃらん」、ワイモバイルが「ニャイモバイル」になったりといった具合です。 猫の経済効果が2兆円超というのは驚きです。インターネットでは(それ以前のパソコン通信時代からという説も)犬よりも猫のほうがコンテ

      • 文系・理系というバイアスがイノベーションを阻む

        こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 大学入試も佳境を迎え、今年も多くの受験生が将来を切り開くために頑張っていることと思います。最後まで悔いのないように実力を発揮できることを願っています。 進路と言えば、最近では様々な専門性をもった学部・学科が新設されています。私が客員教員を務める武蔵野大学では2021年春に「アントレプレナーシップ学部」を開設。次の時代を自らつくりだす起業家の育成に特化した学部として注目を集めています。 このような学部は、文系なのか理系なのか。ふと

        • 認知の前に共感があった 我々の未来の希望はどこにあるのか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 ビジネス書は日々新著が出てきており、「おっ!」と思って購入しても積読になってしまっている方も多いのではないでしょうか。わたしもご多分にもれずそうなのですが、なるべく時間を見つけて消化しようとしています。 最近はビジネス書よりも文化・教養的なものや、自身のコア分野とは離れた領域のものを意識的に読むようにしています。また、面白い人は面白い本を知っているという持論がありますので、おすすめの本を聞いて回ったりもしています。 先日、経営学

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          日本の新興市場復活の鍵は、世界トップ投資家に学ぶ「経営の共通言語」だ

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 日本株が好調です。先週9日の東京株式市場で日経平均株価は、一時3万7000円を上回りました。これは1990年2月19日以来約34年ぶりの水準で、バブル崩壊後の高値を連日でつけたことになります。 この流れを受けて新たに日本市場に参入した海外勢を中心に、買いが買いを呼ぶ展開が続きます。海外勢は1月に現物株を2兆693億円買い越しました。月間の買越額としては記録のある1982年以降で7番目の大きさ(東京証券取引所)です。今後の動きはわか

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          持続的なインバウンドのために 日本版「グランドツアー」を

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 インバウンド(訪日外国人)の宿泊需要が急回復しているようです。たしかに、都内でも路上カート(あれ、まだ生き残ってたんですね…)を頻繁に見るようになりましたし、繁華街でも多くの観光客を見かけます。 データをみると、栃木県や高知県など大都市圏ではないエリアの健闘が目立ちます。徳島県も回復度77.2%で9位となっており、山あいの秘境と呼ばれ、樹木のつるを編んだ渓谷のつり橋「かずら橋」で有名な祖谷地区が日本の原風景として訪日客を呼び込んで

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          好きを仕事にすることは 「好き」の解像度を高めること

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 突然ですが、みなさんはいまの仕事が好きですか? 学生や若手からのキャリア相談を受ける機会があるのですが、定番の質問の一つに「好きを仕事にするにはどうすればよいか?」があります。(もしくは「好きなことが見つかりません」も同程度あります。) これは決して若手だけの話ではなく、むしろ人生100年時代と言われる現在においてはシニア層のほうが深刻なのかもしれません。 現在の50〜60代の方々は日本型雇用システムにどっぷり浸かってきた世代

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          ロボットはめんどくさいの解消から、やりたいことを実現する技術へ

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 自動運転などの技術革新により、これまで人間でなければできなかったことが機械にまかせられるようになってきています。加えて、RPAや生成AIなどの技術により、ホワイトカラーの業務領域にもこれらの技術が導入されてきています。 いま盛んに議論されているのが「AIが人を代替する」可能性についてです。 特に日本においては人材不足が深刻化していますので、その領域で自動化が進むことにより不足が解消するかもしれないというプラスの側面があります。一

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          乱立する〇〇バレー。集積するのはスタートアップだけでよいのか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 東京都内の再開発が続々と進んでいます。主要なターミナル駅前はほぼすべて大規模ビルに建て替えられるのではないかというくらいどこも工事だらけであり、私が現在勤務している渋谷駅前もいつになったら完了するのかわからないほどです(そして導線が目まぐるしく変わるのでよく迷います)。 そして新しいオフィスビルができると、必ずコワーキングスペースやスタートアップを呼び込んでイノベーションの集積地にするというビジョンが語られます。どれも米国シリコン

          乱立する〇〇バレー。集積するのはスタートアップだけでよいのか

          2025年問題を知ってますか? ビジネスケアラーへの支援は喫緊の課題だ

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 「2025年問題」をご存知でしょうか? いわゆるベビーブーマー世代と言われる団塊の世代(1947〜49年生まれ)は約800万人います。そのすべてが来年までに75歳以上の後期高齢者になります。一般的に高齢者というと65歳以上を指しますが、74歳までの前期高齢者はアクティブシニアなどという言葉もあるように、健康でイキイキと暮らしている方も多いです。しかしながら、後期高齢者となると衰えが加速していきます。日常生活に支援が必要となったり、介

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          デジタルノマド争奪戦 日本の魅力は世界に通ずるか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 コロナ禍を経て一番変化した働き方として、テレワークがあります。特に日本は出社して働く文化が強かったため、初めてテレビ会議を日常的に使いながら仕事をしたという方も多いようです。米国だとビジネスの拠点が西と東に分かれており、移動するにしても飛行機で4〜5時間かかるため昔から電話会議が浸透していました。欧州も陸続きであり、EUになってからは圏内であればどこでも住んで働ける環境ができたことも後押ししたのか、テレワークも併用しながら柔軟に働く

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          業務改革は当たり前を疑うことから

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 DX(デジタル・トランスフォーメーション)という言葉を聞くようになってから数年経ちました。その前はオープン・イノベーションという言葉を盛んに聞きましたが、現在世の中を見渡してみるとどれほど実現したのでしょうか。そろそろ答え合わせをしてみてもいいことなのかもしれません。 イノベーションというと、革新的な技術をもって業界をディスラプト(破壊)する!という勇ましい声も聞きますが、それが現実となるのは本当に一握り。そして、往々にしてグロー

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          習慣化のコツはルーチン化 時間を決めるか、仲間を募るか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 # 本投稿は日経電子版「基礎から日経」連動企画への寄稿です。 年末はこの一年を振り返るにはうってつけのタイミングです。ゆく年くる年と言いますが、まとまった時間をとって振り返りをし、新年に目標を立てるという方も多いのではないでしょうか。私も毎年のはじめには「今年がんばる3つのこと」を決めるのが習慣になっています。 有名な話だと思いますが、大前研一さんが心がけている「人生を変革する3つの方法」は、時間配分を変えること。住む場所を変え

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          「ジグソーパズル化する世界」 BCGが読む2024年の経営の論点とは

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 いよいよ2023年も終わりに近づきました。明日が仕事納めという方も多いのではないでしょうか。近年では世界的なパンデミックやロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルとハマスの戦闘など、これまで予想し得ないような不測の事態が相次ぎました。最近でも紅海での戦闘の影響から、迂回経路をとる商船が増えました。 こうなると当然運賃に跳ね返ることとなり、長引けば結果として末端の価格にも影響が出てくることでしょう。このように、経済安全保障はサプライチ

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          号令かかれど進まぬリスキリング キャリア自律の難路にどう向き合うか

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 街の喧騒を感じつつある昨今、いよいよ年末感が出てきました。コロナ禍を経て忘年会なども完全に戻った感があり、昨日は仕事納め前の最後の金曜日なのか繁華街で連れ立って歩く姿をたくさん見ました。 コロナ禍ではライフスタイルや仕事の仕方が大きく変わりました。今年は出社回帰など以前に戻っていく動きも見られましたが、リモート会議が一般的になるなど完全に戻ったというよりは新しいやり方・選択肢が増えたという結果に落ち着いたのではないでしょうか。

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          スマホの次はなにか? 機械と身体の融合と拡張の可能性

          こんにちは、電脳コラムニストの村上です。 わたしのキャリアのほとんどはモバイル・インターネットに関わるものです。iモードが始まる前の1998年ごろからその技術にのめり込み、その中では携帯キャリアを2回立ち上げる機会(ボーダフォンジャパンからソフトバンクモバイル、そしてワイモバイル)にも恵まれました。 遡ること四半世紀前、アメリカでスタートしたばかりの元祖モバイル・インターネットに触れました。モノクロテキスト3行しか表示できないけど手に余るほどのバカでかいサイズの携帯電話で

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