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しんぺいさんの酒蔵探訪記#3    「茨木酒造・「來樂」」(兵庫県明石市)

 成人の日、街の中心を歩けば、どこに行っても「正装」と「振り袖」の人が多く歩いていた。子供の頃同じ教室で共に過ごした日々から大人の入口へと入り、互いに祝い合うこの日、この日ばかりははしゃぎ、そして、夢であったお酒もついに口に入れるはずで、思い思いに憧れの行動に自由を感じるのであろう。

 さて、明石にやって来ました。市街地からちょっと離れて、東二見へ、この辺りから播磨路の粋な漁港の雰囲気を醸していき、高砂、姫路、赤穂へと播磨路の漁港の光景は目に映ります。

穏やかな東二見漁港

 漁港の昼は穏やかな雰囲気、静かに停泊している小型船が穏やかに揺れるさざなみにゆっくりと浸っている。これが朝ぐらいになると漁から戻って来る船で活気があふれている。今は、タコやカレイ、そして、牡蠣、東二見から播磨の海で獲れる牡蠣は今が旬、時折漁港で牡蠣の直売も行われており、地元の人で賑わっている。そして、お手頃な価格で買えるのがこれまたうれしい事である。

穏やかな東二見の海岸

 さて、私は東二見から海岸線を一歩き、穏やかな砂浜、そして、さざなみのサウンドを耳に入れて、歩を進んでいく、古びた港町には、歴史ある寺院や、稼働する工場、あらゆる光景が目に見えていく、そんな海岸線から古びた民家へと光景が変わり、その中に見えた大きな屋敷、これが「茨木酒造」、「來樂」の醸造元である。

「茨木酒造」、新たな杉玉が酒好きには喜ぶはず

 孔子の論語「朋あり 遠方より来たる また楽しからずや」、と言う由来で、また、各漢字を縦半分にすると「左右対称文字で縁起がよい」、いわゆる「裏表がない」と言う意味もあり、少量しかつくらない希少な酒は正当なものを感じさせる。

來樂の商品一覧


今回購入した、「來樂 純米生原酒」、淡麗な味わいです。
甘酒、これがまた人気なんです。

 酒米は自家栽培、何より、海に近い酒蔵と言う事もあり、この風土を活かして醸す日本酒は価値がありそうだ、かつては酒処と言われた明石には、豊富な井戸水が至る所で存在していた。その好適で明石でしか醸せない日本酒はこの地でも今も継がれている。
 そんな酒は地元はもちろん遠方の人もこれまた人気、訪れた時は殆どの商品が品切れが続いていた。その中で「来楽 純米生原酒」を購入した。搾りたての純米酒、加熱処理をせず瓶詰した一杯は淡麗な味を醸してくれる。
 徐々に時間が経つとスーっと流れ、優しい味わいを醸してくれる。やっぱり冷で戴く好適の一杯、濃い料理と合わせて戴きたいと蔵元の人は言ってくれたが、明石にはそれを探すのに好適な場所がある、そこに行ってみたいと思う。
 さて、この蔵は甘酒も人気、国産米と米麴だけを使用し、添加物を一切入れない甘酒は爽やかな味わい、これが沢山の方に人気で多くの方からファンがいる。次はこれを購入したいと思う。

明石の台所「魚の棚」

 さて、明石は「魚の棚」にやって来ました。明石と言えば「昼あみ」、昼にセリがかけられ、魚の棚の魚屋に新鮮な魚介類が所狭しと並ぶ、刺身とこのお酒、これは絶対あいそうだろう。
 地元の野菜に明石の魚介類を使った惣菜、もちろん明石が誇るB級グルメ「明石焼き」、これらと一緒に戴いてもおいしいだろうが、私は練り物で戴きたい、ちくわにかまぼこ、そして、練天、これをつまみながらチビチビとやるのなんていいものだろう。

豊富な種類の練天がずらっと並ぶ「三ツ星蒲鉾」

 おおきなタコがお出迎えしてくれる三ツ星蒲鉾は魚の棚の老舗の練り物屋、明石の素材を活かして、豊富な練天は種類は豊富、平天はものすごく大きく、野菜フライは形はコロッケですり身を使って揚げている。ちくわや蒲鉾は自家製、手握りのちくわは丹精込めて作られている。これらを買って買   った日本酒で、チビチビやって戴くの良い、旅の思い出にもなりそうです。   
 みなさんも明石に足を踏み入れてください、そして、「來樂」を是非味わってください。

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