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生物兵器温故知新 911の2年前米国で天然痘と炭疽菌の極秘生物兵器テロテスト ゲイツ氏も生物兵器防御に膨大な資金注ぐ 史上最悪のインフルエンザ編③ 

スペイン風邪はロシア革命の直後、そして第一次世界大戦終盤と並行して起こったことに注意が必要です。「史上最悪のインフルエンザ 忘れられたパンデミック」(アルフレッド・W・クロスビー著、西村秀一訳 みすず書房2004年発行)から“温故知新”しています。
 

英、独陰謀説を一笑に付す


<ロンドン・タイムズ紙は、スパニッシュ・インフルエンザはすべてドイツ軍の陰謀だとする噂話を一笑に付し、おもに栄養不足と「戦争疲れといわれるような全般的な精神力の低下」のせいであると主張していた。>
しかし、
<ドイツ軍最高司令官エーリッヒ・フォン・ルーデンドルフ将軍は1918年7月に試みた進攻作戦に失敗し、ドイツがこの戦争の勝利をほぼ手中に収めるチャンスを逃した理由として、少なくとも原因の一部はドイツ軍兵士に蔓延したインフルエンザの流行にあった>と認めています。
※英国側がインフルはドイツ軍の陰謀と敢えて言わず(噂話はそのままに)、インフルがドイツ兵の士気を落とし戦闘能力を削いだことにも触れないところに英国らしい深謀遠慮が見えます。
 

米、独陰謀説を積極展開


一方、米国ではまっすぐなドイツ陰謀論が展開されました。
<(米仏軍が独軍から奪還したフランス北東部の)サン・ミエール攻撃開始のちょうどそのころ、緊急対応艦隊の保健衛生部の責任者だったフィリップ・S・ドーン中佐は、インフルエンザの流行はUボートでやってきてひそかに上陸したドイツ軍兵士によって広められたものだと声高に主張していた。
「彼らドイツ軍スパイにとっては、劇場その他、大勢の人々が一堂に会する場所にスパニッシュ・インフルエンザの病原体をバラまくことなど、いともたやすいはずである。ドイツ軍はヨーロッパですでに流行を起こさせており、彼らがアメリカにだけ特別紳士的にふるまうとは、とても考えれない」
ほとんどのアメリカの新聞が、この説を採りあげた。フィラデルフィア・インクワイアラー紙は、これを第一面の冒頭の囲み記事にしている。>
 

生物兵器は世界同時革命のツール?


ボルシェビキによるロシア革命が1917年に成就したことを考えると、世界同時革命を目指すボルシェビキの背後の勢力が第一次世界大戦に乗じその終盤の1918年に生物兵器を用いた可能性は低くないと妄想してしまいます。疫病のパンデミックほど手っ取り早く世界中ほぼ同時期に混乱を生じさせるツールはないからです。
 

生物兵器の長い歴史


ウィキペディア「生物兵器」によると、生物兵器の歴史は古いものです。古代ギリシア、アレキサンダー大王、東ローマ帝国で有害な植物、死体、昆虫などが使われています。
ロバート・ケネディ・ジュニア著「真実のアンソニー・ファウチ」あとがきによれば、米独立戦争の中で二度疫病が使われた可能性があると書いています。
<過去 2 年間にわたる憲法に対する前例のない強打を考えるとき、革命中にワシントン軍を失速させた天然痘の流行とバージニア軍を壊滅させたマラリアの伝染を思い出すことは、立ち止まって考える価値がある。どちらも感染症の蔓延の致命的かつ破壊的な可能性について起草者らに警告したが、それにもかかわらず、起草者らは合衆国憲法にパンデミックの例外を盛り込むことを選択しなかった。>
ウィキペディア「生物兵器」でも<歴史家のジョセフ・エリスは、ワシントンがその軍隊の兵士に天然痘の予防接種を受けさせたことは、その最も重大な決断の一つだったと示唆している。>
 

米国防総省、ステルス兵器のパンデミック病原体開発を推進


「真実のアンソニー・ファウチ」では、911テロの前1990年代から「バイオセキュリティ」という防御法だけでなく、ステルス兵器開発が国家的に取り組まれたことを詳しく明かしています。カドレック博士の名も記憶にとどめた方がいいでしょう。
<1993年の世界貿易センターテロ攻撃(※注意:地下駐車場爆破事件)以来、カドレックはアメリカ人の生活様式を破滅させる差し迫った炭疽菌攻撃について福音を説いていた。
1990年代半ば、カドレックは、第一次ペルシャ湾岸戦争後、イラク砂漠でサダム・フセインの炭疽菌とボツリヌス菌の疑いのある場所を捜索するという国連兵器査察官の精鋭空軍作戦部隊の一員として勤務した。>
<1998年、カドレックは国防総省向けの内部戦略文書を作成し、国防総省が指紋を残さずに敵に対して配備できるステルス兵器としてパンデミック病原体の開発を推進した。
風土病や自然病の発生を隠れ蓑とした生物兵器は、攻撃者にもっともらしい否認の可能性をもたらす。生物戦争が重大な経済的損失とその結果として生じる政治的不安定を生み出す可能性は、もっともらしい否定と相まって、他の人間兵器の可能性を超えている。>
※これは語るに落ちるというものです。
 

ゲイツ氏もバイオセキュリティに膨大な資金を注ぐ


<1999年、カドレック博士は、新しく設立されたジョンズ・ホプキンス民間生物防衛戦略センターと保健社会福祉省(HHS)による共同訓練のために、米国本土における天然痘テロ攻撃のシミュレーションを企画した。センターの創設者D.A.ヘンダーソン氏は、1977 年に天然痘を根絶するプログラムを主導したことで有名だ。ジョンズ・ホプキンス・センターの上級研究員で共同創設者は、タラ・オトゥールという名のCIAのスパイで製薬業界のロビイストだった。ヘンダーソンが去った後、彼女は主任を引き継いだ。3番目のセンター所長はトム・イングレスビーであり、現在もその役割を続けている。1999 年、ビル & メリンダ・ゲイツ財団はジョンズ・ホプキンス大学に 2000 万ドルを寄付して、ビル & メリンダ・ゲイツ人口生殖医療研究所を設立した。今後 20 年間、ゲイツは国家的優先事項としてバイオセキュリティを向上させる事業に膨大な資金を注ぎ込むことになる。彼の最も目立つ投資のいくつかは、イングレスビーがジョンズ・ホプキンス・センターで主宰する一連のシミュレーションに資金を提供した。>
<ジョンズ・ホプキンスの天然痘シミュレーションと同時期に、国防総省はネバダ州の砂漠にある核兵器の跡地で極秘プロジェクトを立ち上げ、金物店やホームセンターで簡単に入手できる既製の設備を使って小規模な炭疽菌生産施設を建設する可能性をテストした。>
 
知らぬは一般庶民のみ…。


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