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法定(法で受け取りを強要される)通貨を放棄すれば、繁栄が戻る 8章要約

こんにちは、シン・説です。
 
★インフレは最も不公平で政治家と銀行家にのみ都合のよい徴税システムであることを告発したG・エドワード・グリフィン著の「ザ・クリーチャー・フロム・ジキルアイランド(ジキル島で生まれた怪物)」の要約(※翻訳本にはありませんので)をじっくり紹介しています。
インフレの本質は、物価高というよりお金の価値が下がることです。インフレ徴税は国民に気付かれず、隠れる場所もありませんから、政治家にとって最高の徴税システムです。
では8章の要約からです。
 
8章 金のように見えるもの
法定通貨とは、法律で受け入れが義務付けられている、貴金属の裏付けのない紙幣だ。法定通貨が最初に記録されたのは13世紀の中国だったが、大規模な使用は植民地時代のアメリカまで発生しなかった。この経験は悲惨なものであり、大規模なインフレ、失業、財産の喪失、政治不安につながった。イングランド銀行が植民地に法定通貨の放棄を強制したある時期に、一般的な繁栄がすぐに戻ってきた。アメリカ独立戦争は、不換紙幣を勢いよく植民地に戻した。結果として生じた経済的混乱により、植民地政府は価格統制と厳しい法定通貨法を課したが、どちらも効果がなかった。
部分準備通貨は、表示された価値のすべてではなく、一部を貴金属で裏打ちした紙幣と定義される。
金細工師が金の領収書を発行し始めたときにヨーロッパで導入された。彼らはそれを持っていなかったので、領収書の一部しか償還できなかった。部分通貨は常に純粋な法定通貨に退化する。
以上が要約です。
 
ここからは要約以外の特記事項です。
要約に13世紀の中国が出てきましたが、本書では13世紀中国について詳しく記したマルコポーロ旅行記を取り上げて、紙切れ通貨を厳かに金貨のように扱う様を取り上げています。
<皇帝の造幣局がつくる特別な紙片は、一枚一枚に役人の名前が記され、印章を捺す。首席官僚が印象を真紅で捺して、このマネーは本物になる。皇帝は毎年大量の紙幣を発行するが、費用はまったくかからない。これらの紙片で皇帝はすべての支払いを行い、全領内にこれを通用させている。どんな重要人物でもこれを拒否すれば死刑を免れない。皆、唯々諾々このマネーを受け入れる。>
 
そして本書は、「皇帝の強大な権力に耐えている国民の従順さに驚きたくなるかもしれないが、連邦準備券も同じようなものだと気づけば、驚く自分が恥ずかしくなるのではないか」と訴えかけます。
「連邦準備券も署名や印章で飾られ、偽札造りは重罪で、政府はこの紙幣で支払をする。国民は受け取りを強制される。(略)事実、現在の通貨システムは、七〇〇年前の軍事支配者が施行していたものとそっくりなのである」
日銀券もほとんど相違点はありません。
 
さあ、洗脳から目覚め、金のように見えたものが何であるかを見極めましょう。

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