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大谷選手10年1000億円はインフレ後払い効果で実質半額以下?

不換紙幣発行をてこにして、リーマンショックの引き金となったようなハイリスク借金マネーを氾濫させては公費で大企業を救済し、恐慌も戦争も思うままに操り、通貨の購買力を奪うことによって、そもそも課税の必要すらない政治家と銀行家による中央銀行インフレシステムを理解すると、大谷翔平選手のスポーツ選手世界最高年俸10年間で1000億円は随分怪しいものとなります。

ドジャース移籍が決まった大谷翔平選手 ウィキメディアコモンズより


「購買力の収奪」「後払い」の恐さを知って、増税メガネによる増税がいかに理不尽かも知り、年金対策もしてください。
ドル円の為替の変動は一切考えず、インフレと後払いを考えた手計算では10年間で1000億円は推定480億円となりました。
20年後から30年後の受け取りという時の経過が重くのしかかるのです。
 
以下単純な計算の前に、インフレ(購買力の収奪)が国の財源であることを明かした「ザ・クリーチャー・フロム・ジキル・アイランド(ジキル島で生まれた怪物)」(G・エドワード・グリフィン著)から25章の「緩やかな」5% インフレの影響を抜粋和訳しましたので、お読みください。
 

左が原書、右は翻訳本


「緩やかな」5% インフレの影響


<過去50年間、特定の日付から「将来」までのドルの下落を示すすべての公表されたチャートは、次のタイプの曲線を示している。>
※グラフ「1ドルの購買力」なら一目でわかるのですが、文章で説明しますと、今現在の1ドルが年々5%の緩やかなインフレに遭うと、20年で「64%没収」、45年で「90%没収」。実質10%を下回った以降も限りなくゼロに近づいていきます。
本文に戻ります。
<もちろん、これらは平均値だ。官僚機構の中流階級の少数の人々は、インフレの影響からある程度保護されている有形資産や収入を生み出す有価証券(現在はほとんど残っていない)に資金の一部を投資することができただろう。しかし、大多数の人にとって、インフレヘッジは生涯にわたって稼いだお金のほんの一部にすぎない。
そして、新世界秩序では、インフレが 5パーセントの「適度な」レベルで制度化されていることがわかる。5~6世代に 1 回、価格がますます上昇するにつれて、ゼロの一部を削除するために、古い通貨単位に代わる新しい通貨単位が発行されることがある。しかし、二度以上価値の切り下げを経験するほど長生きする人はいないだろう。どの世代も前の世代の喪失を気にしない。若い人たちは、プロセスが直線的ではなく循環的であることに気づかずに参加する。彼らは最初に生きておらず、最後にも生きていないので、全体を理解することはできない。実際、終わりがある必要さえない。このプロセスは永久に継続することができる。
この仕組みと作業大隊の成果により、政府は完全に税金なしで運営できる。すべての人間の生涯の成果は自由に利用できる。労働者には、カラーテレビ、国家補助金によるアルコールと娯楽用薬物、娯楽のための暴力的なスポーツが許可されているが、他に選択肢はない。彼らは彼らの階級から逃れることはできない。社会は支配者と被支配者に分かれており、その間に行政官僚機構が存在する。特権は現在、主に生まれながらの権利となっている。労働者階級、そしてほとんどの管理者さえも、名前も知らない主人に仕えている。しかし、彼らは奉仕する。彼らの新たな支配者は、新世界秩序を創設し、現在支配している金融の科学者と政治の科学者たちだ。全人類がハイテク封建制の支配下にある。>
 
大谷翔平選手の年棒計算式
報道によりますと、大谷選手は10年毎年の2億余りの年俸のほかに、992億円をドジャースとの契約終了後の2034年から「後払い」で毎年10年間もらうそうです。つまり、移籍初年(2024年)の来年にもらってもいいはずの100億円の2034年の価値はすでに59億8700万円まで下がっており、同様に移籍2年目(2025年)にもらうはずの100億円は2035年にもらう時点で、毎年95%減り続けた結果、59億8700万円となります。
 
総額1000億円ということを検証する場合には、支払い最終年の2043年までインフレを考慮しなければなりません。
 
移籍初年(2024年)の100億円は最大の被害を受けて、2043年には37億7300万円になっています。以下2025年の100億円は2043年には39億7200万円、2026年の100億円は2043年には41億8100万円と続き、10年間総額の実質は約480億円となりました。
 
長年貯め込んだ古いお金ほど容赦ない購買力の収奪が行われます。インフレ下の後払いはブースターとなります。
FRB議長としてリーマンショックの原因となったインフレを指揮したはるか昔の若き経済学者時代にアラン・グリーンスパン氏自身が語ったように「金本位制を除いて、資産がインフレから逃れられる場所はない」
 
アメリカで驚くような巨額の宝くじ賞金が、一括即時で受け取る場合は賞金の半額ほどになり、分割で何十年にも分けてもらう場合は賞金の全額といったニュースもたまに見ますが、運営者(もちろんバックには銀行)はインフレの仕組みをよく理解しているようです。
 
本人からの申し出だとしても人柄のいい大谷選手は付け込まれたのかもしれません。

25章の要約を添付します。

 

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