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石ころ長者への道のり#2

〜1つの石ころから起業した男の話〜

第2話

川でありったけの石ころを拾ってきた私
それに文字を描き売ることに決めたのは良いが
どうやって売ろう。

何から始めて良いか分からなかった私は
とりあえず夜の繁華街のアーケードに出かけ
当時たまに趣味でやっていた弾き語りの
路上ライブをして
そこに来てくれたお客さんに
投げ銭の代わりに石ころを買ってもらおうと思いつきました。

たまに買ってくれる人はいたものの
これではとても生活できない…と
早くも危機を感じました。

その足で、知り合いの居酒屋や、バーを周り
お店のチラシの上に乗せる重石や、箸置きなどに使ってもらえないか話をしに行きましたが
結局お酒を飲んで帰るだけになりました。笑

そんな日々を過ごしていた当時
体操教室を経営していた弟が
保育園を回って体育の外部講師をしていたのですが
保育園の卒園式で、私が「愛」という文字を描いた石をプレゼントととして渡したいと
70個の石ころを買ってくれました。

21000円の売り上げになりました。

本当にありがたかったです。

そして、その21000円を元手に何か出来ないかと考えました。
飲食店を開くつもりで仕事を辞め、独立したのですから、少しでもそっちに近付かなければと思っていました。
しかしこれじゃあお店の物件を借りることもできないし移動販売車も作れない。


どうしよう…。



よし!自転車だ!

私は自転車で何か食べ物を売る事を決めました。

しかし何を売ろう…。

自転車で行商をするならば、ある程度時間が経っても腐らないものじゃないといけない。

焼き菓子かなあ…?

しかし、うちにはオーブンがありませんでした。
オーブンを買うお金も無い…。

色々考え、一つの答えが出ました。
というより一つしか出ませんでした笑


自転車でワッフルを売り歩こう!


早速その21000円を握りしめ、自転車とワッフルを焼く機械と材料を買いに行き
開業すると夢で見た2013年の3/7にスタートする事を決意しました。

買ってきた自転車の荷台に木箱をくくりつけ
その中にワッフルを50個詰めて売り歩くスタイル。
開業する日、3/7にちなんで
「サンガツナノカ」という屋号をつけました。

移どう式リエージュワッフル サンガツナノカ
開業当時


こうして
石ころ販売→自転車で移動式のワッフル販売となりました。
開業届も提出し、なんとか、飲食業の端くれの端くれの端くれぐらいの場所からスタートを切る事が出来ました。

移どう式リエージュワッフル サンガツナノカのお話は次の章で。


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