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70、アジアの感染者が少ないのには理由があった。コリンセラとウルソデオキシコール酸のハナシ

この記事を見てほしい。

アジアなどで新型コロナウイルスの死亡率が低い要因に、腸内細菌が関連している可能性があると、名古屋大などのチームが米科学誌に発表した。計10カ国の健康な人を調べると、アジアや北欧では「コリンセラ」という種の細菌を多く持つ人の割合が高かった。

名古屋大学等によると、日本を含むアジアでコロナの死亡率が低いのは、「コリンセラ」という腸内細菌が関連している可能性があるというのだ。

私も腸内細菌が感染に影響を及ぼしている側面があるのではないかと思っていたのだが、腸内細菌のなかでも「コリンセラ」という特定の細菌がクローズアップされたのだから注目したい。

上記「医療NEWS」というサイトに今回の研究内容の概略等が記されているのだが、今回は記事の内容の一部を参考資料と併せて簡単に紹介したい。

今回の研究では、健常者953人の腸内細菌データからコロナ死を予測する機械学習モデルを作成。その結果、コリンセラ属が死亡率と強く相関することが分かったそうだ。

さらに953人の腸内細菌データを解析したところ、5つの腸内細菌叢型に分類できたそうなのだが(エンテロタイプ)、アジアでは「エンテロタイプ1」の割合が多く、ヨーロッパやアメリカでは「エンテロタイプ4、5」の割合が多く、平均死亡率はエンテロタイプ1から5にいくに従って増えると分かったそうだ。

さて、ここからが重要なのでよく聞いてほしい。

コリンセラ属は「ウルソデオキシコール酸」を腸内で産生すると知られているが、ウルソデオキシコール酸は、新型コロナウイルスが「ACE2受容体」と結合することを防ぐ効果があるのだ。

これまでの新型コロナウイルスは(※オミクロン株は上気道の細胞から適当に感染するただの風邪レベルのウイルスなので除外)、細胞表面のACE2受容体から感染すると分かっているが、ウルソデオキシコール酸はコロナのスパイクタンパク質がACE2受容体に結合することを防ぐ効果があるそうだ。

それだけではない、ウルソデオキシコール酸はサイトカインを抑制し(一時期、大騒ぎしていたよねサイトカインって!)、抗酸化・抗アポトーシス作用を有し、急性呼吸逼迫症候群(ARDS)肺胞液クリアランスを上昇させる効果があるという事だ。


今回の研究で分かった大事なこと

・腸管内のコリンセラ属が産生したウルソデオキシコール酸がコロナの感染を予防する可能性があること。


――以上だ。

やっぱり、腸内細菌って大事なのかもしれないね。コロナ騒ぎが始まってから暫く、岩手県では感染者が全然発生しなかったけど、アレって私は腸内細菌が影響しているのではないかと考えている(私の過去記事を参照されたし)。

日本ではコロナ感染者が極めて少ないが、感染者の少ない原因があるんだろうね。ヨーロッパやアメリカで感染が爆発し、死者がたくさん生まれようと、その事象がそっくりそのまま日本で起きるとは限らないって事だよね。

バカみたいに人間を一括りにしてコロナ怖いと大騒ぎするヤツって、人間をロボットみたいな存在としか見ることのできない、クッソつまらない価値観の青二才なんだろうね。

最後にウルソデオキシコール酸を紹介した記事を載せておくので、宜しければ確認してみてね。

肝臓で合成される胆汁酸には、5つの種類が存在します。肝臓で合成されるタイプ(一次胆汁酸)と、一次胆汁酸が腸内細菌によって変換されて作られるタイプ(二次胆汁酸)があり、ウルソデオキシコール酸(UDCA)は後者のタイプのひとつです。
UDCAは肝臓や胃腸など消化に関わる臓器に広く作用して、脂肪の消化を促進します。


では。

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