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レクイエム ~「僕」の青春は霊能力がつきまとう~

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ある年少の友人を亡くした「私」。 「私」によって回想される年少の友人「僕」の、幼少期から大学時代までの多感な時期に体験したという心霊現象の告白。
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1、年少の友人の死に際して

「私」には年少の友人がいた。 彼が私のことを友人と思っていたかどうかは分からないが、私は…

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60、コックリさん⑮ 本物の女子高生の霊 欺く僕

僕はユリカ様を追いかける為にファストフード店を飛び出した。……しかし、ファストフード店の…

59、コックリさん⑭ 僕とユリカ様の対立

ユリカ様は、「もう一度コックリさんを行う」と高らかに宣言すると、テーブルに着いた両手を離…

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58、コックリさん⑬ ユリカ様の兄に起きた異変と謎のお爺さん

ユリカ様が女子高生の霊につきまとわれるようになったのは、ユリカ様のお兄さんの存在が影響し…

57、コックリさん⑫ ファストフード店でのやり取り

女子高生の霊から逃れた僕達は、中学校から程近いファストフード店の二階に居た。 僕と忍者、…

56、コックリさん⑪ カッターナイフとおっぱい作戦

どこから手に入れたのかは分からないが、ナカムーはカッターナイフを手に持っていた。僕とユリ…

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55、コックリさん⑩ ユリカ様と女子高生の霊

「やっぱり、アンタ達だったのね」 ユリカ様は仁王立ちになって僕達を見下ろしていた。 「どうして、どうしてここに……」 僕はトイレの床に倒れたままユリカ様の顔を見上げた。 「なんかイヤな予感がしてね」 ユリカ様はそう言うと僕に手を差しのべた。僕はユリカ様の手を握り立ち上がった。すると忍者もユリカ様に手を差し出した。しかしユリカ様は気付いていないのか、忍者を起こしはせずに話しを始めた。 「学校終わって家に帰っている最中、なんかイヤな予感がしてね。すぐに学校に戻ってきた

54、コックリさん⑨ 現れたユリカ様

僕と忍者は部室を飛び出すと、そのまま校内を必死に走った。階段を駆け下り、廊下を駆け抜けた…

53、コックリさん⑧ 憑りついた女子高生の霊

ナカムーは微笑みながら僕と忍者をそれぞれ見つめた。それは普段のナカムーの表情ではなかった…

52、コックリさん⑦ ユリカ様の兄。ナカムーの異変。

ある日の放課後、僕とナカムーと忍者はバケツやモップをそれぞれ手に持ち、校内を掃除して回っ…

51、コックリさん⑥ 危機を脱した僕達。ユリカ様の呟いた言葉

ナカムーが倒れると同時に僕達の指が十円玉から離れた。周囲の空気も普段通りに戻り、十円玉は…

50、コックリさん⑤ 現れた本物の霊

僕の抱いていた嫌な予感は的中した。軽いノリで始めたコックリさんだったが、どうやら本物の霊…

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49、コックリさん④ 始まったコックリさん

僕達はコックリさんの紙を乗せた机を囲み、みんなでジッとその紙を見つめた。――何も起こらな…

48、コックリさん③ 色めき立つ中学生たち

「コックリさん?」 部室で飛び跳ねていたナカムーはきょとんとした表情でユリカ様に聞き返した。 「そうよ、コックリさん。知っている?」 ナカムーは首を傾げた。 「ん~なんだろ? 忍者、わかる?」 ナカムーが忍者に尋ねた。忍者も立ったまま首を横に振った。 「亘(わたり)先生は知っているわよね?」 ユリカ様が僕の眼をじっと見つめた。 「うん。降霊術の一種だよね?」 「そうそう……それで?」 ユリカ様は僕の眼をじっと見つめ続ける。 「えぇと……」 僕は腰を下ろ