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私は十四歳の女の子アナ でも三千年生きています

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アナは十四歳の女の子。 でも、アナは普通の女の子ではない。 アナの姿は誰にも見えない。 アナの声は誰にも聞こえない。 アナに触れる事は出来ない。 アナは齢を取る事がない。 アナ…
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#ブラックホール

1、アナ

私の名前はアナ。十四歳。 知っている事はこれだけ。他の事は何も知らない。 身体(からだ)の…

34、「破壊の神かアナか?」突き付けられた選択肢

大宇宙神を追いかける私は、宇宙空間を五千年程飛び続けただろうか?  大宇宙神の飛んで行く…

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27、仲間との別れ ~アナの最期~

アナ――シンもアオノリも天を仰いでいる。 二人にも神様の声が聞こえたのだろう。 アオノリは…

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26、ホワイトボール・戻って来た3人

「何だこれ……」  シンの身体に宿ったままの私の眼の前に突然何かが現れた。 セーラー服の…

24、南大川の空間異常・真実の告白

「何これ? ……顔?」   ルカは降りしきる雨の中、足下の丸い塊をおそるおそる指差した。 …

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12、体内ブラックホールを除去する方法 ~アナの決断~

――ここはどこ?  様々な色が入り乱れている。 赤、緑、青、黒……様々な色が混ざりながら、…

11、ブラックホールの行く先

「よろしいですか、星は引力を持っています。それは理解されていますね?」 「あぁ」 アオノリの質問に対して、シンがつまらなそうに返事をした。しかし、アオノリは満足な様子で「うんうん」と幾度か頷いた。 どうやら、アオノリによる「相対論」的ではない「ニュートン力学」的な説明が始まったようだ。 「小さい星は小さい引力、大きい星は大きい引力を持っています。引力――ものを引っ張る力です。一つ例に取りましょう。ある小さな星が宇宙空間を真っすぐ進んでいると向こうから別の大きな星がやって

10、モノノリとアオノリ

――ここはどこ?  気がつくと真っ白な空間に立っている。 少し眩しい。 足下も真っ白。絨毯…