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読字について

今日図書館に行ってディスレクシアの支援プログラムの本を借りることができた。ディスレクシアとは読み書き障がいのことで、1896年に英国のMorganという先生が報告した読み書き限定に困難さをもつ疾患である。自分自身、ディスレクシアという言葉を横文字でかっこよく使えたらいいのだが、何回聞いてもなかなか頭に入ってこない。ので読み書き障がいと呼ばせていただきたい。

読み書き障がいを理解する上でやはり正常な読字と書字のメカニズムを知らないといけないと考える。

読字はどのようなメカニズムを経て獲得されていくのだろうか。今回は読字のみに焦点をあてたい。読字は幼児期後半(3~6歳ぐらい・ちなみに前半は1歳~3歳ぐらい)から学童期(6歳~12歳)に大きく発達する。ざっくりというと1文字⇒単語⇒文章⇒読解の順に成長していく。

最初、文字に興味を持ち始め、文字を見つけて楽しそうに声を出して読むところから始まる。そして、一文字を正確に読むことから始まっていく。読める文字数が多くなると次に、単語の文字列が読めるようになる(おさかな⇒O/sa/ka/na)。しかし、即座に意味を捉えることは難しい。読字の発達段階が成長してくると文字列を単語のまとまりとしてとらえることとなる。さらに意味の情報が追加されることで、流暢に読め、イメージも理解できるようになっていく。単語のまとまりとしてとらえると文章も流暢としてとらえることができる。

次にどのような情報処理をたどるかを示したい。まず初めに文字を見て視覚的に情報が入ってくる。視覚的に入った文字は分析され、文字という形を音に変換していく(音韻の段階)。さらに、音の組み合わせに対応する意味につながていく。そして、理解につながっていく。つまり、視覚的情報とその文字の形を弁別して、文字並びも確認、さらに文字を形を音に変換して、頭の中からイメージや意味(りんごなら赤い・くだもの・甘い等)を連想し、たくさんある理解している単語の中から頭から引っ張り出し、単語を理解する。

読字の発達段階が成長してくると文字列を単語のまとまりととらえることができる。ので、文字の形を弁別して、文字並びも確認を省略してすぐに単語の中から頭から引っ張り出し、単語を理解することができる。

流暢に読める子供とたどたどしく読む子供の眼球運動の軌跡を測定したら、流暢に読める子供は3~4文字の単語であれば、単語の中心付近を1点見ているのに対し、たどたどしく読む子供は3~4文字の単語であれば1文字ずつに焦点あてる傾向にあるとのこと。また、読字の初期段階では左頭頂側頭領域、読字の発達段階が成長してくる左側頭後頭領域が強く活動することが分かっている。

今日は遠城寺式・乳幼児分析的発達検査表とは脱線して記事を書いた。長く続けれるように興味あるものを勉強しながらやっていきたい。



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