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重度障害者意思伝達装置について

今回は重度障害者意思伝達装置について説明しようと思う。
「重度障害者用意思伝達装置」導入ガイドライン(日本リハビリテーション工学学会)
2020の重度障害者用意思伝達装置の基礎知識の『「重度障害者用意思伝達装置」とは』
という部分を参考に書かせていただいた。

下記がリンクになります。

また、厚生労働省が「障害者支援機器の活用ガイドブック」というのも出していて分かりやすそうなので、合わせてリンクを貼っておきます。

このホームページをみれば詳しく書いているのだが、専門用語が多いので、かなりかみ砕いてざっくり説明しようと思う。*ニュアンスが違っている可能性があることをご了承ください。


意思伝達装置とは


言語や肢体が不自由でも、わずかでも動く部位を利用して、言葉を紡ぐ手伝いをする装置のことをいう。

現在、文字等走査入力方式と生体現象方式2種類に大別されている。



文字等走査入力方式


文字等走査入力方式とは、簡単に言えば、機器本体にひらがな等の文字を綴ったものや要求項目やシンボルを表示させ、それを外部の操作スイッチ等の入力装置で操作するものである。

操作方法としては、画面に表記された文字や単語が一定間隔で順番に点灯する。

ので、入力したい文字や単語が点灯した時に、操作スイッチを操作し、その文字や単語を選択する方式(=走査入力方式orスキャン入力方式)で、繰り返しその操作を行うことで言葉を綴っていく。

文字等走査入力方式の3種類


文字等走査入力方式は簡易なものと環境制御機能を付加されたものと通信機能が付加されたものの3種類に大別される。



簡易なもの


本体機器と入力装置のみで遠くからの操作が行えないものである。


対象者例としては、これまでにパソコンやメールの使用が少ない人や、周囲にパソコントラブルのサポートを行う人がいない場合、有効なことが多いと考えられる。

この機能を備えた多くの製品は、持ち運べたり、手につけたりできる情報端末を、専用機器として販売している。

利用者の状況に合わせて選定することが大切である。




環境制御機能を付加されたもの


簡単にいえば、リモコンやプリンター等、家の中で遠くから操作できるが、家から外界の通信はしない種類である。

対象者例としては、家族や介護者等がおらず、一人で家電等の機器操作を必要とする人である。



通信機能が付加されたもの


対象者例としては、通信機能を用いて、遠くにいる家族等と連絡を取ることが想定される人である。

家の中に家族がいながらコミュニケーションせず、友人・知人とのメールにしか利用しない場合は見極めが必要である。

通信機能を用いるためには、電話回線だけでなくインターネット回線の確保という問題もある。



入力装置(スイッチ)の種類


入力装置(スイッチ)の種類は接点式入力装置、帯電式入力装置、呼気式(吸気式)入力装置の3種類に大別される。



接点式入力装置


簡単にいえば、押しボタン式のスイッチである。

荷重をかけて操作をおこない、手・足・頬など色々な身体部位で操作する種類のものがある。



帯電式入力装置

タッチセンサー式で身体の静電気に反応するため荷重をかける必要がない。

エレベーターのスイッチにも使われている。



呼気式(吸気式)入力装置


呼気圧(吸気圧)を検知する入力装置である。

チューブやストローを通して操作行い、同じスイッチで吸う場合と吸う場合の2つの入力まで可能である。



生体現象方式


生体信号の検出装置と解析装置を使用し、生体現象(脳波や脳の血液量等)を利用して「はい・いいえ」を判定するものである。

対象者例としては、まばたきや呼気等による微細な筋肉も動かせず、機器操作が難しい人である。

相手の呼びかけに対して反応するので、聴覚に問題がある場合も反応できなくなる可能性がある。




以上、重度障害者用意思伝達装置について書かせていただいた。

ざっくり書いたので詳しくは上記のリンクを見ていただければ助かる。

記事を読んでいただきありがとうございました。


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