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【映画】インディ・イズ・バック!~「運命のダイヤル」鑑賞記

これで見納め「ハリソン・フォード as インディ・ジョーンズ」!ということでシリーズ第5弾にして完結編(なのかな?)となる「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」を観てきました。「レイダース」を見たのが中学生の時で、「魔宮の伝説」はそれこそテレビの金曜ロードショーで何度見たことか!そして「最後の聖戦」も学生時代に見ています。そして時を経て「クリスタルスカルの王国」が公開となり、これにはちょっとついていけず、いよいよ今回の作品・・・という流れ。では最新作の感想と共にインディ愛を語りたいと思います。

例によって「ネタバレ」内容も含みますので、ぜひご覧になられてからお読みください!

インディシリーズでは「魔宮の伝説」が個人的にはベスト!

一部グロテスクな描写が多くて不人気ですが、自分は「魔宮の伝説」が好きです。最初の上海のナイトバーで「エニシング・ゴーズ」と共に始まる息する間もないほどのアクション!そして謎めいた宮殿に隠された秘密。まるでビッグサンダーマウンテンのようなトロッコチェースからの吊り橋・・・と見どころ満載。お相手のウィーリーとの丁々発止&ドタバタやり取り。ああ言えばこう言うで口喧嘩をしながらも次第に恋に落ちていく・・・という往年のハリウッド映画的な展開!そして今や時の人、キー・ホイ・クアン扮するショート・ラウンドとのバディシーンも最高でした。

インディシリーズ、その他3作品について

  • 「レイダース」「最後の聖戦」は続きモノになっていて、ナチスが絡んでキリスト教にまつわる聖櫃、聖杯を探す冒険譚。「最後の聖戦」では青年時代のインディが登場し、それがなんとリバー・フェニックス!めちゃくちゃカッコよかった。そしてインディの父はショーン・コネリー!ちょっと、とぼけた感じでいい味が出てました。で、「クリスタルスカルの王国」はちょっと・・・途中から展開についていけず・・・という感じでした。


最新作「運命のダイヤル」は?

そしていよいよ満を持して「運命のダイヤル」。老境インディのこれまで見たことのない日常生活にちょっと驚きました・・・。ついに考古学者インディアナ・ジョーンズ教授もリタイヤの日が来る。そこに「運命のダイヤル」に関するトラブルに巻き込まれて・・・というのがプロット。定年間近のしょぼくれたインディから、一気に往年のカッコよさ+渋みを増したハリソン・フォードがいい演技を見せてくれます。

名優集結と往年のキャラクターとの再会

今回の敵役はマッツ・ミケルセン。名優であるゆえに憎々しく演じています。そして今回のお相手役はインディの親友の娘、ヘレナ(フィービー・ウォラー=ブリッジ)。ただ、彼女は敵なのか味方なのか曖昧に進んでいくので、見ていて若干イラつきました(たしか3作目のヒロインも同じようなキャラだったような・・・)。しかしこれこそ現代的ヒロインなんでしょうね、これまでのお相手役はインディについていくだけだったので、こうした現代的ニュアンスが加わり、自分で道を切り拓いていく女性像というような描かれ方をしていました。

そして「魔宮の伝説」のショーティー的役割としてテディという少年が出てきます。そして「レイダース」と「最後の聖戦」にも登場したサラー役としてジョン・リス=デイビスが再登場!とはいえ「ロード・オブ・ザ・リング」ファンとしては声がギムリ(&木の髭)にしか聞こえず本当に困りました(もちろん嬉しい意味で)。また、アントニオ・バンデラスも登場します。

そして感想はいかに・・・?

全体的にはどうなんでしょうね・・・荒唐無稽というか、おいおいそんなことあるかー?というツッコミどころもありますが、それをいちいち指摘するのは「無粋」というもの。もうここは一緒にハラハラドキドキを楽しみましょう。といいながらも、やはり時代の流れを感じずにはいられませんでした。ここからはちょっとだけノスタルジーが入ってしまいますが、かつて子ども時代に見たインディシリーズはそれはそれは手に汗握る冒険活劇、という感じでした。

インディといえば洞窟・吊り橋・大冒険!

しかし時は流れ、そのほかにたくさんのアクション映画がつくられ、シリーズものも増えてくると、刺激が足りなくなってくるというのでしょうか、インディ映画が「ほかの映画と似ている感」が否めなくなってしまうのです。例えば「ミッション・インポッシブル」シリーズ、またカーチェースといえば「ボーン」シリーズ(←ちなみに今回の映画では一部舞台がモロッコのタンジール。タンジールと聞いて、ピンときた方は相当な「ボーン」シリーズ愛好家のはず!笑)などなど。ということで、インディといえば洞窟探検、知恵と勇気で罠を切り抜ける、こういうシーンはやっぱりインディ映画の専売特許でしょう。今回もそうした見どころがしっかり用意されています。

賛否分かれる「尺問題」は・・・?

上映時間154分はどうでしょう・・・ちょっと長いですかね?いや、これはエンドロールが長いんですよ、本当に。ここ最近、エンドロール明けにちょっとしたオマケがあったりして観客を楽しませてくれる作品もあるじゃないですか、そういうのがあるのかなーと思いきや、フツーに終了。うーん、ここは一工夫ほしかったなーという気が。また、最後は「レイダースマーチ」かけてほしかったな・・・というのが2点目。あ、もちろん別のシーンではしっかりかかりますからね、あのワクワク感・・・堪らないですよね!これが見納め、聞き納めと思うと・・・涙。

サプライズエンディングは号泣必至!

そういうわけで荒唐無稽で、強引な展開が無きにしも非ずなんですが、それでも最後にホロっときてしまったのがラスト。ここは敢えて書きません!ぜひぜひ劇場でご覧になってください!ファンなら誰しも喜ぶエンディングなんじゃないかと思います。もうこれはズルすぎます!これによってマイナス面すべて帳消しです(私としては)。

老境インディアナ・ジョーンズのその後

リタイヤしてもインディのことだから、都会のアパートメントでのんびり生活とはならないでしょうから、郊外や地方に屋敷を構え、結局、歴史を研究しながら、時々冒険・・・なんて余生を過ごしてほしいな・・・などと、終わってから、そんな「あるはずもない続編」を考えてしまいました。でも、「いい映画」って見終わった後にこうした「続き」を考えたくなったりしませんか?恐らくシリーズを好きな方には、「こんなラストを待っていた!」という素晴らしいエンディングになっていると思います。ラストシーンからのレイダースマーチだけでも聞きに行きたい、見に行きたいくらいです。


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