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【NEWS】安芸高田市石丸市長の奮闘に、上杉鷹山公の改革を重ねてみた

話題の安芸高田市の「市長と議員たちとのバトルロワイヤル」。これまでは記事ベースで多少なりとも理解していたのですが、ついついYouTubeのオススメに出てきてしまい、ちょっと見始めたら・・・ドハマりしてしまいました(笑)。


安芸高田といえば、吉田郡山城でしょう!

かつての高田郡の町や村が合併して誕生したのが安芸高田市。そしてやっぱり歴史ファンとしては毛利元就公の「吉田郡山城」ですよね。中国地方最大級の山城とのことですが、10年くらい前ですかね、登りました!いやー、広い広い。しかも真夏に訪れたこともあり、本当に汗だくになりながらの城跡巡りとなりました。とはいえ、ここにかつて元就公だけでなく、三兄弟(隆元、元春、隆景)らが活躍した根城かと想像すると・・・堪らない時間でしたね。ちなみに麓にある歴史資料館も見応えがあり、山登りで疲れた体を癒やしつつ、涼みながら、関連資料を堪能したことを覚えています。


時代は一気に令和。石丸市長の大改革が始まる!

戦国の時代から、一気に現代へ。今ではすっかりのんびりした穏やかな山間にある町となった安芸高田ですが、そこへ旋風を巻き起こしたのが弱冠37歳の新市長、石丸氏です。これまでの旧態依然の方式に我慢ならなくなったのでしょう。また、ご自身の故郷でもあるそうですから、このまま衰退していくのを座視できない、という義憤があったのかもしれません。あらゆる改革に着手していくわけですが・・・。

立ちはだかるのは、守旧派の議会多数派!

もちろん、そう簡単に事は運ばないわけで、改革をして「より良い安芸高田市」を作ろうとする市長サイドに立ちはだかるのは、守旧派の議会。ああだこうだと難癖をつけて、市長の政策のあら探し。時には市長に対する感情的な難癖まで持ち出す始末・・・。もうここまでくると、政策の中身云々ではないんですよね、よく私が持ち出すフレーズですが、まさに「何を言ったかより、誰が言ったか」。とにかく市長が気に入らないから、市長の発案には何が何でも賛同しない!という状態に。

どんな弾でも完膚なきまでに打ち返す、石丸市長!

しかし、そこで負けてないのが石丸市長。様々な難癖をつけてくる議員の方々に対して、あくまでも理路整然&ほぼほぼ冷静に返答していく様子は「お見事!」としか言えません。感情と理性のバランスが「9:1」の私なんて、こんなこと言われたらついつい「カーっと」なって、言い返してしまい、それが相手の思うつぼだということも分かっていながらも、ドツボにはまって自滅してしまうと思います。が、石丸市長はそうではないんですね。どこまでも冷静(を装って?)に、ご自身の親御さん、または祖父母のような年齢の諸先輩たちをいなしていく。格好いいですね。

まるでタイムボカンシリーズを見ている気分に

私と同年代(40代)の方であれば、アニメ「タイムボカンシリーズ」をご存じではないでしょうか?「ヤッターマン」であれば悪玉のドロンジョ、ボヤッキー、トンズラーたちが、毎回悪さをするんですけど、最終的にヤッターマンにしてやられる・・・というお決まりの展開。安芸高田市の議会中継(切り抜きや編集版ですが)を見ていると、なんだかそんなことを思い出しました。毎回、市長をひっかけてやろうと画策する議員さんたちなのですが、これまた毎回、市長の答弁にしてやられる・・・という。最後は言い返せなくなって、肩を落としてしまう姿に至っては哀愁すら感じてしまいます。


とはいえ、これはきっと誰でも陥る可能性のあること

ここまで読むと、なんだか年配である議員さんを茶化しているように聞こえるかもしれませんが、決してそんなことはありません。というのも、こうした世代間ギャップって、いつの時代、どこの場所でも起こりうることだと思うんです。人間は基本的に「保守的」な考えを持っていると思うので、新たしい決まりやルールなどには、それが良い方向への改正だとしても、なんとなく拒否反応を示してしまう、なんてことはありませんか?それが特に年齢を重ねると健著になるでしょうし、頑固さを増すということもあります。さらに年端もいかない若造に「正論」を言われた日には・・・。もう相当な怒り心頭なのではないでしょうか。

市長と議員さんたち・・・どちらも「正しい」と思っている

ま、とはいえ、私個人としては市長の方が正しい改革をされていると思っていますが、それはさておき、この対立を見ていくと、双方「正しい」と思っているんですね、自分(たち)のしている行動を。繰り返しますが、市長は何も独善的にあれこれ改革をしていくのではなく、執行部(つまりは市職員サイド)の意見や市民へのモニタリング結果などを踏まえて、進めようとしている(ように見えました)。一方、議員たちも「今まで通りで何も問題が無いんだから、変える必要は無いじゃないか」という考えで行動しているので結局、議論は平行線。まあ、YouTubeを見ていると、市長の方が「大人」で、それに対して議員さんたちの方が、駄々をこねている「子ども」のようにも見えました(ま、そういう編集なのかもしれませんが)。

石丸市長の改革に、鷹山公の改革を見た

ようやくタイトル回収です(笑)。この一連の「安芸高田の陣」を見ていてふと思ったのが、童門冬二さんの書かれた「上杉鷹山」に関する著作を思い出しました。鷹山公も若くして、名門上杉家の養子に入り、米沢藩では大赤字で借金まみれの財政難にあえいでいるにもかかわらず、かつての「名門」の名が忘れられない古くからの家臣たちによる放蕩に苦労していた話は有名ですね。なんとか藩を立て直すために、様々な斬新なアイデアを生み出して改革に取り組もうとする鷹山公たちですが、そこで度々立ちはだかるのが古くからの家臣たちなのです。

詳しくは童門さんの著作をお読み頂きたいのですが、結局はこの対立のポイントとなるのが「考え方の違い」。柔軟な発想の出来る鷹山公たちは、これまでにない発想でこの難局を乗り切ろうとする。一方、守旧派は「(鷹山公の発想は)武士の名に廃る」という古い考えを切り離すことが出来ないんですね。しかし、徐々に改革が浸透していき、守旧派が切り崩されていくと、そちらの親玉たちは我慢ならなくなって、お家騒動を興そうと企み、結果的に未遂に終わり、責任を取って処罰されるわけなんですが・・・。

ただ、「どうにかして藩(または市)を救いたい!」という熱い思いはどちらも共通しているように思います。そうした熱い気持ちに人は共感し、はたまた反発する力もまた、当初は大きな物になってしまうんですよね。徐々に改革が成功していくと、次第にそうした反発は軽減していくものではあると思うのですが、どうなんでしょう。安芸高田市のこれからにも楽しみです。

改革は成功するのか?それとも、大勝負に出るのか!?

石丸市長に関する動画は、まだまだたくさんあるようですので、今後も見ていきたいのですが、これだけ立派な発想の持ち主であれば、ぜひとも市長に留まるだけでなく、もっと大きな場でも活躍してほしいと勝手に思ってしまいました。まあ、もちろんもう少し安芸高田市の改革によって右肩上がりになっていく姿を見届ける、という選択肢もあるんでしょうが、日本という大きな場所での活躍も今後あるのではないか、そんな期待をしたくなる、楽しみな政治家の一人だと思って応援しています!


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