エキセントリックな少女だった君に贈る『銀色夏生』の事 前置き 〜川上未映子さん〜

銀色夏生について文章を書いてみたい。
銀色夏生について文章を書いてみたい、と思ったのは、今までの人生で今回が2度目だ

今回のキッカケは、作家の川上未映子さんだ。

近年、川上さんは(僕が目にしただけでも)様々なメディアでの中で、銀色夏生の事を語られている。
そしてそのどれもが、銀色夏生へのとても熱いリスペクトで満ち溢れているのだ。

https://www.mieko.jp/blog/2016/09/13/1643.html

2016.09.13
世界の秘密に指がふれたり
今、十代、二十代の方々に『君の名は。』がすごくたくさん観られていると伺って、いつかずっとさき、彼らのなかで、時空をひょいっと飛び越えて、いつも何度でもふれることのできる特別な体験として保存されればいいな、素晴らしいことだな、と心から思っています(わたしの場合は、その筆頭はもちろん銀色夏生さんなのですが(笑)詳しくは、わたしが銀色夏生さんについて熱く語っている穂村弘さんとの対談『たましいのふたりごと』をお読みください!)

http://www.webchikuma.jp/articles/-/1226

穂村 『すべて真夜中の恋人たち』の描写はとても印象的だったので、お会いしたときに「あそこよかったよね」と言ったら、川上さんは「わたしが銀色夏生から学んだすべてを投入した」と答えて、それが強く記憶に残っています。
川上 そのやりとり覚えてます(笑)。
穂村 ここ一番でキメにかかるときは銀色夏生さんの力を借りるんですか?

これ以上ないという程褒めっぷりだ。

有名な作家で、これほどまでに銀色夏生の事を礼賛している人がいるとは思わなかったので、驚きさえおぼえたほどだ。(20年くらい前だと、吉本ばななさん.とか 枡野浩一氏がいたが)

その惜しみない賛辞の文章に触発されて、僕も自分なりの銀色夏生論のようなものを書いてみたいと思ったわけなのだ。

だから、この僕なりの銀色夏生論が完成した暁には、いつか川上さんにも読んで頂ければな、と秘かな妄想に耽っていたりもする。

ところで、銀色夏生について書きたいと思ったのは、今回が2度目と言ったけれど、 最初にまとまった文章を書きたいと思ったのは、もう20年くらい前の事だ。

20年ほど前に、1度だけ会った女性に、銀色夏生の事で、是非とも聞かせたい事があって、文章を書こうと思ったのだ。

彼女は、かなりエキセントリックなところはあったけど(コアな宮台真司ファンで論争好き)、容姿端麗、才色兼備を絵に書いたような、とても魅力的な人だった。

そんな彼女に読んでほしくて、読んでくれたならきっと喜んでくれるに違いないと思って、資料等も集めたりもした。

だけど、些細な事で仲違いをしてしまったので、結局、文章も完成に至らずに終わってしまったのだが。

その失意のうちに眠っていた、当時の銀色夏生について書きたいという衝動が、川上未映子さんの熱い銀色夏生愛に呼び起こされた、という感じだろうか。

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