コードがうまく書けない日もある
プログラミングの心理学を読んで、ハッとしたこと。
その日はビルにとって「プログラミングの調子が悪い日」だった。マリリンは何度もコードを見直し、次から次へと誤りを発見した。多くのプログラマーと同じような訓練を受けていたら、しだいに防御姿勢を強めるところだが、むしろビルはしだいにおもしろくなってきた。
ジェラルド エム ワインバーグ. プログラミングの心理学 【25周年記念版】 (Japanese Edition) (p.68). Kindle 版.
人間が書くのだから、日によってうまく書ける(考えられる、思いつく)日もあれば、そうでない日もある。こんな当たり前のことに今更ながら気付かされた。 頭のどこかで、いつでも同じように書けるはずという考えがあった気がする。
これは自分自身に対しても、チームのメンバーについても同様だ。日頃、同じコンテクスト、入力であれば、正確無比に同じ回答を返すコンピュータを相手にしているため、つい人間にも同じものを求めてしまう。
もちろん、だからといってレビューで指摘すべきものを「今日は調子悪かったみたいだから、これでいいや」とはならない。ただ、頭のどこかにこうした意識を持っておけば、その伝え方や対応の仕方も変わるだろう。
人間には調子のムラがあるので、仕組み化して、その影響減らすということも大切だ。IDE でリアルタイムなフィードバックを得たり、静的解析ツールや自動テストを仕込んでおけば、同じチェックを何度でも同じようにやってくれる。
個々人の能力や特性だけではなく、調子の良し悪しもお互いでカバーできるようなチーム開発ができると良い。
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