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普通酒、侮りがたし。

日本酒。本醸造や純米吟醸と言われる特定名称酒と、それ以外に分けることができます。このそれ以外に当たるものを「普通酒」と言います。一般的に、居酒屋のお品書きに、「日本酒」とだけ書いてあるものは普通酒の場合が多いです。

特定名称酒を名乗るには基準がありますが、普通酒の場合はそれがありません。仕込みに使う米の等級が低いだけで、それ以外は特定名称酒並みの作り方をしていても、普通酒です。お値段も安くなります。

今回準備したのは、石川県能登町の数馬酒造さんの竹葉「能登の酒」。ラベルには原材料は米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコールとあり、精米歩合は67%です。精米歩合だけを見ると、本醸造を名乗れるスペックですが、どうやら米が違うようですね。聞くところでは餅米も使っているとか。

まず常温で一口飲んでみると、穏やかで優しい口当たりと程よく残る余韻があります。それでいてスッキリ感もある。50度前後まで温めてみると、さらに柔らかさが出て、熱燗にしてはずいぶん飲みやすく、スイスイ飲めてしまう。蔵元さん曰く、地元飲食店向けで、スッキリ感重視で作っているとのこと。これは飲食店さんは嬉しいですよね。次々とお代わり注文が入りそうです。

今年は、色々な普通酒も飲み比べてみたいなと思います。掘り出し物な普通酒が見つかるといいなあ。普通酒。普通と言っても侮るなかれ。

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