人間レンタル屋

こんな職業あるんだ。そう思ったのがこの本を読んだ印象だった。

「人間レンタル屋」代行・代理出席サービス ファミリーロマンス代表石井裕一さんの著書だ。

 「退職代行」のようなものは以前から知っていたが、この「人間レンタル屋」は依頼主の相談をできるだけ引きるける。ほんの一部であるが、この本で紹介されている依頼を紹介する。

・友人からの「父親役」を頼まれて(レンタル家族)

・子供の不登校の克服には「父親」が必要(レンタル家族)

・インスタ映えする誕生パーティを開きたい(リア充アピール代行)

・アフィリエイターとラスベガス豪遊(リア充アピール代行)

・グラビアアイドルの苦悩(ファン代行)

・摂食障害の女性と牛丼の特盛り(たくさん食べる人レンタル)

・お笑い芸人の大会で(サクラ代行)

・時には殴られることも(不倫の謝罪代行)

 ここで挙げさせてもらった他にも様々な依頼がこの本では紹介されている。この本を読みながら自分の中で注目していく対象が変化していった。冒頭に記したように初めはこの「人間レンタル屋」という「職業」という、このレンタルを引き受ける方たちへの興味がすごくあった。面白い仕事があるんだな、そう思っていた。しかし読み続けていくと、「この人間レンタル屋に依頼する人の気持ち」に段々注目するようになっていった。「誰かに話したい」「見栄」「人についている嘘を貫くため」「家族のため」依頼主には「本当に困ったことを何とかしてくれ」という気持ちがある。人間レンタル屋もその依頼主の気持ちに本気で応える。

 最近、テラスハウスに出演中だった木村花さんの「SNSでの誹謗中傷」が話題になっている。本当であれば、テラスハウスで一緒に生活しているメンバーに相談できればよかったのであろうが、「身内には話せない」という心理がどうしても働く。この人間レンタル屋に依頼できていたら、、もしかしたら防げていた事件なのかもそれない。今後この「人間レンタル屋」は注目されるかもしれない。

https://www.jiji.com/jc/bunshun?id=38058


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