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明治の唱歌を合唱ソフトに唄って貰う511

四 近代教科書アーカイブ 發兌 大日本圖書株式會社
(M26.8.15印刷M26.8.18発行)
巻之四上
4-a13


身はたをやめ
作曲者 未詳
作歌 税所敦子

身(み)はたをやめにありとても
みくにをおもふ眞心(まごころ)は
ますらたけをに
おとらじと思(おも)ひはげみて
一(ひと)すぢにまなびのみちを
きはむべし

身はたをやめ
教師、此曲を、一二回、樂器にて彈じ、生徒に、何種の樂曲たるかを問わゝ、忽ち俗樂調
なることを答へん。是に於て、首尾の音に依りて、其第一種の旋法たるを發見せ
しむべし。其他、前に巻ノ三、上篇、第四曲、「鏡」の歌の問答に記述せし所を參照すべし。
[注意]譜表を、二段に書したるは、冗談を以て、唱歌の部を表し、下段を以て、樂器に
て奏すべき部を表したるなり。此種の曲は、可成的、樂器を伴奏するを可とす。本
曲に於ても、亦 連(スラー)、蔕、切分聲、再附點音符等に注意し、且つ拍子と唱法とに、特に心を
用ふべし。

此歌は、婦女に、學問を、勧むるの歌なり。身こそ、婦女と生れたれ、たとへ婦女なればと
て、皇國の、臣民とある上からは、國恩に報ゆるの念は、男子に劣らうか、おとりてはす
まぬわけぢや、決して劣るまい」と、志を、堅固にもちて、婦女の本分を盡し、婦女の學ぶ
べき學問を硏究せよ」といふの意なり。・「たをやめ」は婦女のこと、・「ますらたけを」は、
男のことなり。

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