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全ての価値観を愛す。

医師になるまでの残り時間が着実に短くなってきていることに焦りを感じつつ、「学生」を楽しんでやろうとした結果、今年も挑戦と失敗を繰り返せました。

雑感と来年以降の目標を綴っておきます。忘れないように。
(とはいえほぼ自分用なので常体で失礼します。)

<振り返り・学業>

専門の授業がほとんどを占め、毎日医学に浸かっている。
元々目指していた環境だけに、半分くらいの授業・実習は楽しい。

面白いと思ったものの特徴は、おそらく
・「患者」に近い(病気の話、解剖など)
・医学っぽくない(情動伝染の講義など)
・「世界」「社会」と絡む(留学体験、海外でのキャリア)
あたり。

実際に困っている人が想像できたり、医学とは縁遠そうな物事を「医学」で科学するとき、どうやら自分の知的好奇心は働くらしい。
それと、海外に身を置き稀有な取り組みをしてきた人は、例外なく目が輝いていて話にリアリティを感じた。
「そんなに海外には日本じゃ見れないものが転がっているのか?」
そう疑うほどに興味をそそられた。

(「じゃあ残りの半分は?」となりそうだが、合わない理由を因数分解すると愚痴っぽくなったので割愛)



<振り返り・活動>

去年の活動の反省から、今年は行動指針を変えた。
好奇心に忠実に。そして、PDCAの前にA (ask myself)。
いろんな意味で自分にプラスになるか、最初に自問する。

結局やってみないとわからないよなぁとなることも往々にしてあるが、これを習慣づけてからは精神的に楽になった。
おそらく一つ一つの行動に先に判断軸というか芯を立てられたから。

ここで全ての活動についてまとめるとキリがないので、特に残しておきたいものに絞る。

inochi

二年目となったinochi。自己評価としては大失敗だった。
その原因はおそらく、最初に立てる芯が脆かった。

最初は「今年こそはアイデアを社会実装にもっていく」と息巻いてseeds統括にしていただいたものの、なぜか思うようにエンジンがかからなかった。

エンジンが壊れた車は歯車が狂いだし、次第に前進できなくなる。

振り返るともっと改善できたこと、立ち回りとしてできたこと等々あるし、一緒にやってきたメンバーにも申し訳ない。期待を裏切ってしまったことに大きな反省をしている。

一方で二年間の活動を通して見えたもの、得られたことは本当に多い。inochiで関わった全ての人に感謝している。
(機会があれば個別にまとめるかも。)

ちゃいるどぷれいラボ

小児医療の領域で、自分でプロジェクトを回したい。もっと近くでこどもを見たい。そんな昨年末に抱いた願望がこれ。

きっかけは昨年末のinochiの忘年会。昨年の代表だった木島さんに勢いで打ち明けたのが始まり。

「自分小児医療にめっちゃ興味あるんです!」

忘年会の短い時間でする話か、と思うが、あの時の自分をほめてあげたい。


お話を聞いてくださった木島さんに、猪村真由さんを紹介いただいた。

初めて話した時の感情は忘れられない。驚き、共感、焦り、わくわく…
一度に大量の感情が押し寄せて、衝撃的だったのを覚えている。

話していくうちにお互いの考え方に共感し、何か一緒にプロジェクトをやれたらいいね、という話に。そこから相良さん、あかりさんへと輪が広がり、「ちゃいるどぷれいラボ」を結成。
QWSチャレンジ11期に参加し、5~7月は仮説検証に奔走した。

結果ピボットすることになったが、今でもコソコソと企んでいる。
小児領域でプロジェクトを回す経験を積めたことは財産になったし、
何より同志ともいえる人たちに出会えたのが今年の最も大きな収穫の一つ。


絶対忘れたくないのが、なぜかミーティングに真由さんしか現れず1on1みたいになった時のこと。

「真由さんってなんで「子供」じゃなくて「こども」って表記使うんですか?」

真由さんとやり取りするときの文面はいつも「子供」ではなく「こども」。何か意味があって使っているのかと純粋な疑問だった。

「子」は「親」と「子」っていう立場が浮き出る。「供」には「従う」っていう意味が付いてくる。私は彼らを周りとの関係に依存しない、一人の人間として接したいの。

今年一のパンチラインをくらった。


(株)Mediiインターン

昨年からお世話になっている、Mediiでのインターン。一年以上続けているが、今年もたくさん勉強させていただけた。

以前書いたnoteと重複する部分が多いのでここでの言及は多くはしない。
インターンリーダーという役を頂いていたが、もっとインターン生のバリューが発揮される環境づくりができたのではないかと、反省している。

来年以降は事業拡大に伴ってインターン生のさらなる流入も考えられるので、学生として社内の風通しを良くし、カルチャーを醸成させるのに貢献できたらと思う。

そして何より、盗めるものは盗む。
この精神で来年もかじりつく。


<来年の展望>

「来年の12/31までに自分が飛び込む領域を決める」
2021年の最後に立てた今年の目標。

今年、否これまで見てきた中でも一番と言っていいほど心に刺さった動画。それがこれ。

【密着】"変人"と呼ばれ…突き抜けた才能もつ少年画家 不登校からの再出発|ABEMAドキュメンタリー

詳しい感想は後日ぜひnoteにまとめたいが、ここでは少しだけ。

登場するこどもたち、教授。その言葉一つ一つが重く、正直彼らの思考に置いて行かれることが何度もあった。

それでもくみ取って感じたことの一つは、
領域・境界なんてものは結局人間が線引きしたものに過ぎなくて、それに最初から当てはめて物事を考えるのは危険。

自分の目標の立て方が悪かったなと反省した。

そこで自分がやりたいこと、目指したいものを改めて言語化する。
2022年 12月31日の自分は、

「こどもたちを既存の価値観から飛び出させ、やりたいこととのギャップを埋める」

ことを、医学の分野からやりたいと思っている。

「学生は学校に行くものだ」という価値観に追い詰められて苦しんでいる、動画に出てきたようなギフテッドのこどもたち。
「目が見えない、耳が聞こえないから学校生活は楽しめない」と音楽や体育の授業を別に受けているこどもたち。
「この病気の予後は良くないから」と将来の夢をあきらめざるを得ないこどもたち。

彼らに新しい選択肢を示し、本当にやりたいことを引き出す、叶えるサポートがしたい。
新たな治療法やサービスの開発やソーシャルサポートなど手段は今後要検討。
どう専門性を高めていくかは、今後もう少しゆっくり絞っていく。(いくつか興味のあるものはある)

領域までは絞れなくとも、やりたいことを一旦言語化できたのはよかった。


動画内で中邑教授が言っていた
「俺はこれでいい 堂々と生きる」
メンタルで来年はやっていきたい。

そこで来年の目標。
ある種のKPIを設けてもよかったが、あえて。

「できるだけたくさんの価値観に触れる」

にする。

既存の軸・価値観にとらわれて身動きができないこどもたちもいれば、自分も社会通念によって考え方が凝り固まってきていると痛感している。
そこで、多くの価値観に触れ、あとは好奇心の赴くままにキャリアを進めようかと思う。


「全ての価値観を愛せ。」

高校時代、英語ディベートで出会った言葉。その意味が少しわかった気がする一年だった。



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