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(株)Mediiインターン生、学会に潜入。

この度ひょんなことがきっかけでnoteを始めることにしました。

最初の投稿は先日初めて行った学会発表について書こうと思います。

私は2021年の10月頃から株式会社Mediiにてインターン生として働いています。
今回は、「なぜ学会発表初心者から遠隔医療学会(正式:第26回日本遠隔医療学術大会@埼玉会館)で発表できたのか」についてお話させていただきます。

<医学生なのになぜインターン?>

私は福井県で生まれ育ちました。当時住んでいた福井市は医師偏在指標で全国平均を上回るほどでしたが、少し離れた奥越地区など一部の地域では大きく平均を下回っています。

そういう環境もあってか、山間部から遠く離れた病院に通院する患者さんや、訪問診療を受ける患者さんのニュースを度々目にしてきました。


高校入学後は英語ディベートに取り組んでいました。貧困問題、生命倫理など様々な社会問題について議論を交わすことで学んだのは、問題の根深さ。

しかし同時に、
当事者と向き合っていないのにあたかも彼らを代弁したかのように話していること、そして問題の解決には何一つ至っていないことにもどかしさを感じていました。


大学に入学した私は、ヘルスケアの課題解決を行う医療系の学生団体に入りました。そこで出逢ったのがMedii代表の山田さんです。
お話を聞くうちに、学生のうちからヘルスケアの課題をできるだけ近くで知りたい、もっと広い目でヘルスケアを見渡したいという思いが強くなりました。
そして、「どこにいてもより良い医療を全ての人に。」というVisionに共感し、Mediiにジョインする運びとなりました。

<学会発表に至るまで>

私は普段、Mediiが主催するセミナーの運営業務や自治体へのアプローチ、インターン統括などを務めています。

それは2021年に広島で行われた、社会課題をデジタル技術で解決する実証実験プロジェクト「ひろしまサンドボックス」にMediiが参加したときのことです。

後述するE-コンサル®の有用性を示唆するデータが取れ、社内で遠隔医療学会での発表についての話が持ち上がりました。メンバーの方が「インターン生が発表するのはどうか」と提案してくださり、好奇心が先行して手を挙げました。

「研究発表のテンプレートがわからない!」

ド素人の発表準備、研究の概要をつかむことにつまづきました。エビデンスチーム統括の方(古矢さん)、自治体チーム統括の方(佐藤さん)に何度も壁打ちしていただき、発表の骨組みを完成させました。
その後は、スライド図表・原稿作成、プレゼン練習。自分が納得のいくまでチェックしていただき、何とか完成までこぎつけました。

<第26回日本遠隔医療学術大会@埼玉会館へ>


そして当日。

早く着いたので、いくつか発表を見学させていただきました。
奄美大島にある病院の産婦人科で導入されたポータブル分娩管理装置の事例紹介から、遠隔で病院と在宅医療を受ける患者を繋ぐシステムに関するものまで、「遠隔医療」だけでこんなにも幅広いのか、と衝撃をうけました。
他にも多くの企業の出展があり、産学連携が随所に見られたのも印象的でした。

発表の時間が迫り、会場に入室。張り詰めた空気に息が詰まる思いでした。ついに、自分の番です。

<そして、発表>


発表内容を簡単にご紹介させていただきます。

今回の研究は、インターネットを利用した、かかりつけ医から専門医への医師対医師(DtoD)遠隔医療により専門医への受診回避が可能か、本邦におけるその有用性評価を行う事を目的に行われました。
実証フィールドは前述の実証実験プロジェクト「ひろしまサンドボックス」です。
方法としては、広島県の相談医によるDtoD遠隔医療相談事例(期間:2021年5月1日〜10月31日)のうち「紹介回避事例」についての検討を行いました。そして副次的に「紹介相談事例」の実状を後ろ向きに検討・評価しました。
今回の研究では、専門医への紹介を相談した事例や、患者紹介を含めた診療方針を相談した事例を「紹介相談事例」と定義し、そのうち最終的に相談医が自院で継続的に診療することを決定した事例を「紹介回避事例」と定義しました。
計55例の遠隔医療相談事例のうち、17例が紹介相談事例、そのうち12例が紹介回避事例でした。サービス利用後の評価については約94.5%の相談医が回答し、五段階評価で平均4.84と高評価でした。
また、「紹介相談事例」は幅広い診療科を対象に行われ、回答専門医からの回答時間や回答内容など、相談医のニーズに応える満足度の高いものでした。
その結果、DtoD遠隔医療の活用により、専門医への受診を最適化できることが示唆されました。

発表が終わると、間髪入れずに質疑応答です。コメンテーターの先生をはじめ、数々の貴重なご意見・ご質問をいただき、得られた気づきは多かったです。(一番緊張しましたが…)

今回の学会のテーマは「遠隔医療はパンデミック時代のゲームチェンジャーになるか?」でした。

今の私の答えは、「イエス」です。

患者と医師、医師と医師、医師と企業、その他様々なステークホルダーを繋ぐ遠隔医療は、パンデミックによって物理的な制約が課された2020年代に入って急速にその重要性が増してきていると感じます。
そして、遠隔医療で社会を変えようとするゲームチェンジャーは、今この瞬間も各地で取り組みを続けているのです。それが今回の学会で得た最も大きな収穫でした。

第26回遠隔医療学術大会@埼玉会館(公式HPより)

<最後に>


このような貴重な体験をさせていただけるのは、やはりMediiの環境にあると思います。
その特徴の一つ目は
インターン生を学生として「扱わない」
ということです。
今回も、本来はインターンではなく医師メンバーの方がやってもよかったところ、チャンスをいただきました。他にも、業務を行う上である程度責任あるポジションを与えられ、バリューを出す機会を貰えるのは厳しくも嬉しいことです。
二つ目は
インターン生を学生として「扱う」
ということです。
一見すると一つ目と相反するように思われるかもしれません。しかし、今回に限らず多く勉強の機会をいただけることや、責任ある役割を任せていただく機会がありつつ、失敗を受け入れてもらえる環境は貴重です。

この会社では、

  • 臨床:患者・現場で働く医師の声をサービスに

  • 研究:サービスに科学的根拠・有用性をつける

  • 行政:自治体への営業や国との折衝

  • ビジネス:サービスを経済に組み込み社会に浸透させる

の四軸を同時に見ることが出来ます。
加えて、組織としても成長段階ですが、部門の分け隔てなく交流が活発で、アットホームなチームです。
自分のやりたいことにとことん向き合えますし、自分のバリューを最大限引き出す環境が整っています。是非私達と一緒に活動しましょう!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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