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ことのはぴんしゃん5

『絵描きの憂鬱』

悲しいことに

僕の筆先の色は

日増しに

濁っていく

そんな筆で

描いた絵に

色や

気持ちなんて

あったもんじゃない

それなのに

胡麻擂り虫達は

「この色は

君にしか出せない

君だけの色」だと

愉快に

誉めちぎる

毎日が

茶番劇さ

君を

幸せにするため

成功を夢見て

ボロボロの

画材道具一式

片手に

故郷を出た

あの日の僕が

今の僕を見たら

どう思うだろう…

自分を

騙し続けても

描けと

言うかな?

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